桜と菜の花が同時に咲く!幸手市の権現堂桜堤
春の訪れを最も感じさせてくれるのは桜の花ですがが、他にも同じ時期に様々な草木が花を咲かせます。埼玉県北部の幸手市の権現堂は、菜の花が桜に合わせるように開花する絶景スポットとして有名。見渡す限りに菜の花が黄色い絨毯を敷き詰める中川の河川敷に、桜堤から薄紅色の桜の花が覆いかぶさります。鮮やかな色彩のコントラストに春爛漫の雰囲気が漂うのです。
16世紀に築かれた堤防が100万人が訪れるお花見スポットへ
幸手市の権現堂のエリアは、古くから権現堂川と中川による水害に悩まされていたそう。1576年頃には2つの川に沿って堤防が築かれ、その後、幾度も決壊と修復が繰り返されました。1920年頃から中川沿いの土手に桜が植樹され始め、数年後には約1キロの権現堂桜堤に大勢の人で賑うようになりました。現在は毎年100万人前後の人が訪れ、県内屈指のお花見スポットとなっています。桜堤にはソメイヨシノを中心に約1000本の桜が並木を作り、例年3月下旬から4月上旬にかけて花を咲かせます。遊歩道の頭上は隙間なく桜の花が重なり合い、まるで桜のトンネル。桜堤は薄紅色一色に化粧し、季節の移り変わりをひしひしと感じることができます。桜堤を歩くだけでも春を満喫できるのですが、さらに気分を盛り上げてくれるものが堤の下に広がります。
薄紅色の桜の花と、黄色の菜の花が作る色彩のコントラスト
桜堤下の中川の河川敷は、一面菜の花畑となっているのです。無限の長さの黄色の絨毯が敷き詰められたようで土が見えないほど。中川に架かる外野橋から桜堤の方向に目をやると、薄紅色の桜の花と、黄色の菜の花の色彩のコラボに圧倒されます。桜堤の真下に座れば左右に異なる色の世界が広がり、春の色彩を様々なアングルで楽しむことができるのです。
88回目となる2018年の桜まつりの予定は?
毎年、桜と菜の花の開花時期に合わせて桜まつりが開催されています。第88回目となる2018年は、3月26日(月)から4月10日(火)を予定。期間中には、常設の売店に加えて100軒近くの露店が桜堤に並びます。4月1日(日)には第27回幸手さくらマラソン、4月8日(日)には熱気球体験イベントが行われます。他にも幸手アートさんぽ、俳句コンクール、お茶会、幸手物産フェアなど、盛りだくさんな企画が準備されています。また日没から22時まで、堤中央付近の桜や外野橋がライトアップされますから、昼夜の色の変化まで楽しむことができます。
菜の花畑の一画に小さな牧場があり、ヤクシマヤギが数頭飼育されています。お花見の合間に動物とふれあうこともできます。
【権現堂桜堤】
住所:埼玉県幸手市大字内国府間887-3
TEL:0480-43-1111(幸手市観光協会)
公式ホームページ:http://www.gongendo.jp/
アクセス:東武日光線幸手駅より徒歩約30分、桜まつり期間中は幸手駅から権現堂公園までの臨時バスが運行。
駐車場:4つの駐車場で約850台収容、桜まつり期間中のみ有料500円/1回
地図:Googleマップ
ちょっと足を伸ばして…行幸湖の桜並木もおすすめ
権現堂桜堤から外野橋を渡って中川を越えた行幸湖にも桜並木があります。行幸湖はかつて利根川の水が流れ込む権現堂川だったのですが、1926年に堰き止められたため貯水池となりました。桜まつりの時期には湖岸は薄紅色に縁取られます。行幸湖の桜の花に彩りを添えるのは青色の水面と、噴水スカイウォーター120から吹き出した水の虹色の輝きです。
【行幸湖】
住所:埼玉県幸手市権現堂1014
アクセス:東武日光線幸手駅下車徒歩約35分
地図:Googleマップ