平均給与は勤続年数30年強でピークを迎える

勤続年数と平均給与の関係を確認するために、勤続年数別の平均給与をグラフにしてみました。
 
給与所得者,勤続年数,平均給与

給与所得者の勤続年数別年間平均給与


資料:国税庁民間給与実態統計(2018年) ※1年を通じて勤務した給与所得者の値

「長く働けばよいというものでもない」と言う声も聞こえてきそうですが、平均で見れば給与は勤続年数に比例して増えていきます。勤続1~4年の給与は321万5000円ですが、勤続30~34年になると681万4000円まで増えます。年功序列といったところでしょうか。ただ、勤続35年を超えると586万円へ100万円近くも下がります。大卒なら60歳を前に減少し始めるということです。
 

電気・ガス・熱供給・水道業の平均給与は759万円

勤続年数による給与の増減は業種によってかなり違います。業種を14に分けて業種別の平均給与と勤続年数による平均給与もグラフにしてみました。

14業種……「建設業」「製造業」「卸売業・小売業」「宿泊業・飲食サービス業」「金融業・保険業」「不動産業・物品賃貸業」「運輸業・郵便業」「電気・ガス・熱供給・水道業」「情報通信業」「学術研究・専門技術サービス業・教育学習」「医療・福祉」「複合サービス業」「農林水産業・鉱業」
 
給与所得者,平均給与,業種,勤続年数

給与所得者の年間平均給与(業種別・勤続年数別)


資料:国税庁民間給与実態統計(2018年) ※1年を通じて勤務した給与所得者の値

業種を14に分けて勤続年数別の給与額を確認してみると、勤続年数による給与のピークが業種によって違うことがわかります。14業種のうち5業種が勤続25~29年にピークを迎え、8業種が30~34年にピークを迎え、複合サービス事業だけ35年以上にピークを迎えています。

勤続年数別に平均給与の高い業種をみると、どの勤続年数でも「金融業・保険業」「電気・ガス・熱供給・水道業」「情報通信業」の3業種が比較的高くなっています。その中でも特に「電気・ガス・熱供給・水道業」は、勤続年数10年以上の全てで平均給与が最も高くなっています。

全年齢の業種別平均給与では、「電気・ガス・熱供給・水道業」が759万円で最も高く、次が「金融業・保険業」の631万3000円、その次が「情報通信業」の622万4000円となっています。逆に最も給与が低いのは「宿泊業・飲食サービス業」で250万6000円、2番目が「農林水産業・鉱業」の311万6000円となっています。仕事の大変さは業種によって違うでしょうが、平均給与を業種別にみると250万円から759万円まで500万円以上の大きな差があり、特に勤続30年以上に限ると差は600万円以上にもなります。
 

平均給与は50~54歳でピークを迎える

勤続年数に続いて世代別でも給与の違いがないかグラフにして確認してみました。
 
給与所得者,平均給与

給与所得者の年齢階層別年間平均給与


資料:国税庁民間給与実態統計(2018年) ※1年を通じて勤務した給与所得者の値

世代別給与のグラフの形は勤続年数のグラフと似ています。20~24歳の平均給与は267万円ですが、徐々に増えていき、50~54歳では528万5000円まで増えます。ただ、55歳以降は減少に転じ、60~64歳では416万円、65歳~69歳では325万6000円と急激に減っていきます。50歳を過ぎたら給与が減る覚悟をしておくべきなのでしょう。
 

宿泊業・飲食サービス業の給与は40~44歳で早くもピークを迎える

世代別給与も業種別にグラフにしてみました。
 
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給与所得者の年間平均給与(業種別・年齢階層別)


多くの業種では給与のピークを50~54歳または55~59歳で迎えますが、「電気・ガス・熱供給・水道業」は60~64歳で一旦大きく下がるものの、65~69歳で再び大きく上がっています。「情報通信業」でも少し似たような傾向があり、その他の業種にはない特徴的な給与となっています。統計上のイレギュラーなのかもしれませんが、事実なら老後の心配が不要な何とも羨ましい業種と言えます。

それにしても、業種ごとの給与の差が気になります。宿泊業・飲食サービス業の給与は50~54歳の307万3000円がピークですが、7業種では20~24歳で既にこの額を上回っています。基本的に給与は仕事の大変さに比例しているでしょうが、どの業種で働くかによって、どれだけ一生懸命働いても埋められない大きな差があるようです。
電気、ガス、水道、熱供給

電気・ガス・熱供給・水道業の給与は魅力的


どの業種で働くかは自由であり、勤務先や働き方によって得られる給与は変わってきます。給与から生活スタイルを決めるのが現実的ですが、給与がある程度高くないと満足のいく生活ができないかもしれません。もしできることなら、先にどのような生活を送りたいか考えてみましょう。それに見合った働き方ができると満足度の高い生活ができます。職業の選択の自由だけでなく、給与面からも仕事を選べるのが理想的です。それに必要な能力は予め備えておきたいものですね。
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