自称“日本一ラーメンを食べた男”大崎裕史監修ランキングBEST10
今回で3回目となるこの企画、自称”日本一ラーメンを食べた男”、All Aboutラーメンガイド大崎裕史監修による「読者が選ぶベストラーメン2018」。みなさんから「この1年間に食べておいしかったお店」と、「オープン1年目でおいしかったお店」と、「ラーメン界重大ニュース」について、それぞれ3つまで投票いただき、3位に1点、2位に2点、1位に3点として各項目を集計。All Aboutラーメンガイドである私がすべて集計・総括して、結果を発表していきます。
前回も多数の投票をいただきましたが、3回目の今回もほぼ同等数の投票をいただきました。ところが、順位が大きく変動しております。ということは、投票者が変わったのか? あるいはラーメン店の人気に変化が出たのか? そのあたりに注目して読んでいただければ幸いです。
まず、今回の記事では「この1年間に食べておいしかったお店ベスト10」を発表していきます。その前に、昨年、一昨年のランキングを簡単に振り返りましょう。
<2017年の総合ベスト10>
1位:らぁ麺屋 飯田商店(神奈川・足柄下郡湯河原町)
2位:饗 くろき(東京・秋葉原)
3位:中華そば 四つ葉(埼玉・比企郡川島町)
4位:一条流がんこラーメン 総本家(東京・四谷三丁目)
5位:中華そば しば田(東京・仙川)
6位:多賀野(東京・荏原中延)
7位:創作麺工房 鳴龍(東京・大塚)
8位:麺や七彩(東京・八丁堀)
9位:ラーメン 巌哲(東京・早稲田)
10位:らーめん 颯人(大阪・南森町)
<2016年の総合ベスト10>
1位:中華そば しば田(東京・仙川)
1位:らぁ麺屋 飯田商店(神奈川・足柄下郡湯河原町)
3位:饗 くろき(東京・秋葉原)
4位:四つ葉(埼玉・比企郡川島町)
5位:とみ田(千葉・松戸)
6位:灯花(東京・曙橋)
7位:八雲(東京・池尻大橋)
8位:柴崎亭(東京・つつじヶ丘)
9位:金色不如帰(東京・幡ヶ谷)
10位:としおか(東京・早稲田)
それではさっそく、選ばれた10軒を第10位から順番に発表していきます!
第10位:柴崎亭(東京・つつじヶ丘)
昨年はランクインしてませんが一昨年8位。復活を果たしました。昨年も投票はあったものの惜しくも圏外でしたが、安定の人気と言って良いでしょう。「基本の中華そばは500円、鰹の効いたあっさり醤油でワンコインとは思えないレベルの高さ。日々繰り出される限定も圧巻の美味しさです」(男性・40代・東京都)
「こちらのお店もどのメニューも看板になるようなクオリティで、毎回衝撃でした。シンプルイズベスト、素材の引き出し方が素晴らしいと思います」(男性・30代・東京都)
第9位:八雲(東京・池尻大橋)
10位の「柴崎亭」と同様に昨年はランクインしてませんが、一昨年は7位。こちらも復活。2017年末に発売された「ミシュランガイド」のビブグルマンにも掲載されるなど、2017年1月の移転以来、ますます人気になってきたように思います。私も定期的に通っています。「出汁香る琥珀色のスープに映える紅の豚チャーシューが美しい。何処か懐かしくホッとする飽きのこない味わいがリピートしてしまう理由。自家製ワンタンはプリプリの食感と肉汁の旨味が堪りません。黒だし白だしを交互に、つけそば、チャーシューメンを組み入れれば、おのずとヘビーローテションの完成です」(男性・40代・東京都)
「雲呑もスープも麺も卵もチャーシューもすべてが主役!見事なまでのハーモニーで何杯でも食べたい」(男性・40代・東京都)
第8位:金色不如帰(東京・幡ヶ谷)
あれれ? 今年の8位~10位はいずれも昨年圏外、一昨年の7位~9位(順番は変わっている)が復活を果たしています。「ミシュランガイド」連続掲載店です。私は次期「星獲得店」の有力候補だと思っています。毎年味を進化させているのがすごいです。「ツイッターをフォローし拝見させて頂いていました。大将のラーメンに対する姿勢に感動しました。太鼓判のラーメンだと思います!」(女性・60代・東京都)
「重層的な旨みを愉しむタイプのラーメンとしては、もっとも満足度が高かった。まさに、”ハーモニー”という言葉がぴったり」(男性・40代・神奈川県)
第7位:つけ麺一燈(東京・新小岩)
今回初登場。人気店「麺屋一燈」のネクストブランドとして2015年9月オープン。つけ麺専門店として幅広いつけ麺メニューを提供。本店の行列を横目に店にたどり着くとこちらも並ぶようになってました。「レギュラーメニューのクオリティーが高いことと、限定メニューが多彩で素晴らしかった!」(男性・30代・千葉県)
「常連さんの中では一燈グループで最も評価の高い、本店の影に隠れた名店です」(男性・40代・東京都)
第6位:中華そば しば田(東京・仙川)
第1回の2016年では栄えある1位。前回は5位でしたが3年連続のランクイン。仙川なので都内から食べに行くにはやや遠目(駅からも遠い)にも関わらず、この人気は素晴らしいですね。「中華そば」と「煮干しそば」、どちらを食べるかいつも迷います。「限定や周年イベントを行わず、ただひたすら川の流れの様に淡々と日々美味しいラーメンと、温かで穏やかな時間を提供する類い稀な優良店。駅から離れた所にあるにもかかわらず、美味しい物をよく知る年代の『おひとりさま』女性のリピーターが多い事もうなずけます。食べ終わって10分経たずに次の訪店スケジュールを考える、それ程に大好きです」(女性・40代・神奈川県)
「近所で最もよく行くが、いつ食べても、はっとする美味しさ。今まではラーメン=スープが基本と思ってきたが、麺の甘味と食感を楽しめる」(男性・30代・東京都)
第5位:超純水採麺 天国屋(東京・町田)
今回初登場。2007年オープンなのでもう10年になります。以前から地元の人やラーメンマニアには知られた存在で評判も高かったのですが、駅から遠いのとなかなか話題にならなかったのですが、ここに来て人気に火が点いたかもしれません。「通常メニューも多いのに限定が、なお素晴らしい。並んで食べる価値がある」(男性・40代・神奈川県)
「人柄まで最高!」(男性・30代・神奈川県)
第4位:中村麺三郎商店(神奈川・淵野辺)
昨年、新店部門で5位。今回は総合ランキングで順位を上げて4位というのだからすごいですね。醤油も塩も白湯もおいしいので何を食べるか迷います。みなさんは何味を気に入って投票したのでしょう?私みたいに「どれもおいしい」という評価だったのかもしれません。「こちらも、衝撃の連続でした。最近美味しいラーメン屋さんが多いので、もっとエリア毎とか細かく選ばないと全国から3つを選ぶのは難しいです」(男性・30代・東京都)
「全てのメニューが美味しく、並びも少なく、繰り返し行きたくなる」(男性・40代・神奈川県)
第3位:Homemade Ramen 麦苗(東京・大森)
昨年の新店部門1位の「麦苗(むぎなえ)」がベスト3に食い込みました。いつ行ってもすごい行列で他の店に行ってしまったことも何度かありました。原則、取材拒否店なので「知る人ぞ知る」というところもいいんでしょうね。接客も心地よいので待ってでも食べたくなります。「全てのクオリティが高い」(男性・20代・神奈川県)
「大行列も納得。この一杯を想像して待ち時間すら楽しんでます」(男性・40代・東京都)
第2位:饗 くろき(東京・秋葉原)
一昨年が3位、昨年が2位。安定の三年連続ベスト3。2016年の5周年を機にメニューを大刷新。人気だった味を捨て去り、まったく新しい味へ。金曜限定で「鴨」を使った「紫くろき」も昨年11月に貝ベースの「潮くろき」にリニュアル。「ミシュランガイド」は断ったのに載っているほどの重要店。味も毎年のようにブラッシュアップしてくるので定期的に行くのが楽しみです。「週替わりで提供される『季節のそば』のセンスと技術がもの凄い。和食、イタリアンといった店主の修行経験により、ラーメン店とは思えない素材を使っている」(男性・40代・埼玉県)
「麺、スープ、トッピングの一つ一つに心がこもっています。好みもあるでしょうけれど、私にとってはとっておきのラーメンです。今年は大将始め、スタッフの皆さん大変だったと思いますが凄いパワーだったと思います。頑張れ!」(女性・60代・東京都)
「毎日あの行列を生むレギュラーメニューの安定的うまさ、頻繁に登場する限定メニューの訴求力とビジュアル、味には心から敬服する。『厳哲』が和食的、"引き算"のアプローチとすれば、こちらは和の素材であっても洋食的アプローチ、すなわち味や素材を多層的に一度に食わせることで異次元の味を生む。ただ単純な"足し算"ではない、予測のつかないうまさが、これほどの多くのファンを生んでいるのだろう、決して交通の便がよくないのは、これまた『巌哲』、『神名備』と同様。固定ファンの多さでは群を抜く、名店中の名店だ」(男性・50代・東京都)
さて、2018年栄光の第1位は……!
第1位:らぁ麺屋 飯田商店(神奈川・足柄下郡湯河原町)
これで3年連続1位です。「情熱大陸」で特集されたり、ますます行列がすごくなっています。開店11時なのに朝8時に整理券を取りに行っても、20番台だったりすることもあるそうです。平日開店前に100人以上並んだことも今年の出来事です。最近のオススメは朝6時か7時に行き、整理券をもらって温泉に入り、開店時間に戻ってくる、という食べ方です。昨年までは閉店ギリギリに行けば並ばずに食べられることもあったようですが、最近はそれでも相当並ぶようになってしまったとか。ここを食べるのは一大イベントですね。コメントは県外からの方のを選んでみました。三連覇、おめでとうございます!
「時代の趨勢とは無縁、ただひたすらにラーメンの高みを目指す孤高の名店。麺とスープの境界すら意識させない究極の一体感はそのままに、厚み深さがさらに増し、もはや真円を通り越して真球の領域へ。この一杯の評価に言葉はいらない、食べ終わった後のお客さんの笑顔が全てを物語っている」(男性・40代・京都府)
「どんなに高い評価や賛辞にも『まだまだです』と、常に挑戦者であり続ける姿勢に毎回感動します。この先、どこまで行列が伸びても、どんなに長い時間を待っても食べたい一杯です!」(男性・40代・静岡県)
「鶏清湯のラーメンとしては醤油、塩、つけ麺のどれもがハッキリとした旨さ。特に昆布水に浸かったつけ麺は他店でも増えたが、麺、昆布水、つけ汁のキレ全てにおいて抜けて旨い」(男性・40代・埼玉県)
安定組、復活組、初登場組とバランス良いランキング結果に!
さて、今年のランキング、いかがでしたでしょうか?※( )はこの3年間の順位推移です。左から2016年⇒2017年⇒2018年順、「-」はランキング外
1位:らぁ麺屋 飯田商店(神奈川・足柄下郡湯河原町)(1⇒1⇒1)
2位:饗 くろき(東京・秋葉原)(3⇒2⇒2)
3位:Homemade Ramen 麦苗(東京・大森)(− ⇒ − ⇒3)
4位:中村麺三郎商店(神奈川・淵野辺)(− ⇒ − ⇒4)
5位:超純水採麺 天国屋(東京・町田)(− ⇒ − ⇒5)
6位:中華そば しば田(東京・仙川)(1⇒5⇒6)
7位:つけ麺一燈(東京・新小岩)(− ⇒ − ⇒7)
8位:金色不如帰(東京・幡ヶ谷)(9⇒ − ⇒8)
9位:八雲(東京・池尻大橋)(7⇒ − ⇒9)
10位:柴崎亭(東京・つつじヶ丘)(8⇒ − ⇒ 10)
昨年のベスト10の中で残ったのは、たったの3軒のみ(らぁ麺屋 飯田商店、饗 くろき、中華そば しば田)です。入れ替わりが激しいですね。
3年間で2回入ったのが3軒(金色不如帰、八雲、柴崎亭)。初登場が4軒でそのうち2軒(Homemade Ramen 麦苗、中村麺三郎商店)は、昨年は新店部門にランクインしていたお店です。
全体的な感想としては、神奈川からの投票者が多かったです。もちろん神奈川にも東京に負けない良い店が増えてきたということでしょう。「飯田商店」はもはや盤石のトップですね。安定の「くろき」「しば田」。初登場組と復活組が来年はどうなるのか、もうすでに1年後の投票が楽しみでしかたありません。
投票していただいたみなさん、本当にありがとうございました!
続いて、All About読者が選ぶ「新店限定のベストラーメン」はこちら!
■開店1年目のおいしいラーメン屋BEST10!2018結果発表
<これまでのベストラーメン>
All About読者が選ぶ「ベストラーメン2017」結果発表(第2回)
結果発表!2017開店1年目のおいしいラーメン屋BEST10(第2回)
All About読者が選ぶ「ベストラーメン2016」結果発表(第1回)
結果発表!2016開店1年目のおいしいラーメン屋BEST10(第1回)
ラーメン好きに聞いた「2016ラーメン事件簿」BEST10(第1回)