1位「やっぱり『いいね!』がイイね!それでも”インスタ映え”を狙う決断」
■インスタ映えする写真を撮りに。ナイトプールや飲食店へ
写真に特化したSNS「Instagram(インスタグラム)」のユーザーが若者を中心に拡大し、投稿用の写真を撮る目的でレジャーに出かけたり、商品を買ったりする人が増えている。Instagramが若い世代に新たな消費を生んでいる格好だ。シティホテルやテーマパークが夜間にオープンする「ナイトプール」がブームになったのも、その一つ。ロマンチックにライトアップされ、“インスタ映え”する写真が撮れるからだ。カラフルでおしゃれなスイーツや、奇抜なオブジェのあるスポットなどが好まれるため、様々な企業もインスタ映え市場を狙った商品・サービスづくりに動いている。
■週1度以上投稿する人の7割が「投稿目的で行動したことがある」
オールアバウトが10月下旬、Instagramを利用している20代から40代の男女2,205名を対象にインターネットリサーチを実施したところ、約4割が週に1回以上はInstagramを使っていると回答。「日常生活において、Instagramに投稿することを意識・または目的にして外出先を決めたり、何かを購入するなどの行動をとったことがありますか」という問いに対しては、投稿するユーザーの約7割が「ある」と回答。年代・性別で見ると、20代男性、20代女性、30代男性では約8割という高さになった。
実際にとった行動の1位は「飲食店へ行く」、続いて「話題の場所へ行く」、「旅行」の順となり、ともに5割を超えている(複数回答)。「商品を購入した」と回答した人は、他の年代に比べ30代女性で比率が高く、5割に及んだ。
投稿を意識して行動する理由(複数回答)については、「自分のセンスを認められたい」「日常が充実しているように見られたい」「常に投稿するネタを探している」の順に多く、ともに4割を超えた。
閲覧中心のユーザーも、その約4割が閲覧する目的の一つとして「情報収集」を挙げている。インスタ映えする商品・サービスは、そうした人の消費行動にも影響を与えているだろう。
ガイドの解説コメント
ITリテラシー ガイド 高橋 暁子
SNSによるコミュニケーションの変遷と共に、これまでの「モノ消費」「コト消費」から、「インスタ映え消費」と消費行動が変化しています。かつてはブログなどテキスト中心であったSNSですが、Twitterにおける短文、Facebookにおける「いいね」、さらに写真が中心となるInstagramなど、より直感的・視覚的なコミュニケーションが支持されるようになってきています。
SNSの最大の楽しみは“反応をもらうこと”。自分のセンスを認められたり、周囲の人達に承認されることが新たなSNS投稿を促し、結果的に若い消費者を動かしているのでしょう。
一方で企業の若者向けの発信手段も広がりました。たとえば航空会社のANAは、旅行に行きたい気分にさせる観光地やカップルのおしゃれな写真をInstagramに投稿するなどし、実商品をダイレクトに訴求するのではなく、イメージ訴求する事で人気となりました。現在はInstagramストーリーズなど、よりリアルタイム性が高い動画コミュニケーションも注目されています。今後もこうした動きはSNSのトレンドに応じて、加速するのではないでしょうか。
暮らし部門・2位の結果はこちら>>>
暮らし部門・3位の結果はこちら>>>