スタッドレスタイヤの情報を正しく理解して、早めの装着を!
今シーズンはすでに雪の便りが早い。北海道など根雪になる地域も出つつあるほど。行動範囲に雪の降る地域のある方は、早めのスタッドレスタイヤ交換をすすめておく。といってもスタッドレスタイヤはコマーシャルベースの記事ばかりで、適切な情報はほとんど出ていない。以下、最新概況を。最も重要なのはスタッドレスタイヤの「性能による分類」。大ざっぱに言って3タイプある。順に紹介したい。
安全性重視のタイヤ
今シーズン最も優れた性能を持っていると言われているのが、乗用車用タイヤだと『VRX2』(ブリヂストン)と『iG60』(ヨコハマタイヤ)。SUV用タイヤでは『G075』(ヨコハマタイヤ)。安心して雪道を走りたいなら、以上の銘柄を選んでおけば間違いない。国産のスタッドレスタイヤは舗装路に弱いと言われているが、全く問題無いレベルになってきた。私はテストのためG075を今年周年履いてみたけれど、騒音レベル多少高いのみ。高速でフラ付くなど一昔前のスタッドレスタイヤのイメージはない。御予算あるなら迷うことなく性能重視で。
コスト重視のタイヤ
東南アジアや中国製の安価なスタッドレスタイヤが多数出回っている。新雪や圧雪、ヨーロッパなどの乾燥した雪道では普通に使えるため、日本でも「冬タイヤ」として認められており、チェーン規制掛かっても通行可能。口コミなどの評価を見たら悪くない。しかし本当に危険なのは「ミラーバーン」と呼ばれる日本特有の「人間ですら立っていられないほど滑る氷」。この上での制動性能が事故の有無に決定的な影響を与える。昨シーズン、ミラーバーンでの制動距離を測ってみたら、中国製スタッドレスタイヤはVRX2の前のVRXの2倍にもなった。同じタイミングでブレーキ掛けたなら、VRXを履いてるクルマが止まっても追突する。
舗装路に強いタイヤ
ここにきて熱心に広告を打っているのが「夏でも使える4シーズンタイヤ」の類い。ヨーロッパでは売れ筋になっており、前述の通り日本と雪質の違いもあり、十分使える。アイスバーンもヨーロッパ(アメリカも含む)は冷凍室から出したばかりの氷と同じで手にくっつく。日本の氷はアイスペールの中に入っている氷と同じで濡れているため滑るのである。4シーズンタイヤでも新雪や圧雪は日本製の高性能スタッドレスト同様問題無く走れるけれど、アイスバーンになったら非常に厳しいと認識していただきたい。日本でテストを行っている欧州ブランドのタイヤも、日本の雪道での実績少なく、北海道などではユーザーの信頼感を確保出来ていない。
性能差はアイスバーン上で顕著。優れた性能のタイヤを!
以上、結論から書くと、スタッドレスタイヤは事故に直結するアイスバーンで驚くほどの性能差がある。事故防止の観点からも、優れた性能のタイヤを選ぶべきだ。安売りタイヤなら、ブリヂストンやヨコハマの従来型タイヤというチョイスもいいだろう。ブリヂストンやヨコハマ以外の日本製タイヤでもOK。その場合、製造から2年目までを目安に。製造時期はタイヤに明記されている。ネットで検索すればチェック方法がすぐ解ります。【関連記事】
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