賃貸マンション・アパートを守る大家の火災保険
賃貸アパートやマンションを所有しているオーナー(大家)は、安定した賃貸不動産による収益を維持するためのリスク管理は必須です。その一つに火災保険や地震保険などの加入があります。自分で住むマイホームとは違う視点での火災保険、地震保険の加入が必要になります。賃貸アパート、マンションオーナー(大家)のための火災保険について解説しましょう。
賃貸アパート・マンションオーナーのリスク
賃貸アパートやマンションの所有者なりの物件のリスク管理をしなければなりません。これらのオーナー・大家にかかるリスクは主に下記の3つです。- 所有している建物の損害
- 周囲の人への損害賠償
- 家賃収入
一般的な住宅と大きく変わりませんが、家賃収入などは賃貸物件の大家ならではです。次にこれらのリスクを大家の視点でみていきましょう。
■火災、自然災害(台風・水害、大雪など)、地震などによる建物の損害
火災保険の補償設計は、地域性や建物構造にも大きく左右されるのはマイホームと同じです。建物周囲にある山や崖、海、川の有無、水害の被害を受けやすい立地か、台風などがよく通過して影響を受けるかなどを考慮して補償プランを考えてください。
■所有しているアパート・マンションからの周囲への損害賠償
第三者への損害賠償する(弁償する)補償です。自動車保険でいうところの対人賠償・対物賠償の賃貸アパート・マンション版です。例えば、物件内で漏水が発生、建物の不備によるもので賠償責任が発生すれば、居住者に対して損害賠償するのは物件の所有者です。昔でいうところの施設賠償責任保険などでカバーしますが、アパートマンション・オーナー向けの火災保険なら、特約があるのが一般的です。
念のため勘違いしないようにしておきたいのが、個人賠償責任保険です。個人の日常生活における法律上の損害賠償をする保険です。この補償で賃貸物件に絡む(賃貸不動産にかかる)損害賠償は別になります。損害賠償責任の保険が特約などで付帯できるのが一般的です。
■建物の損害に伴う家賃のカバー
例えば、自然災害などによって、建物が損害を受けて家賃が入ってこないことによる損失をカバーします。あくまで火災保険に関連する補償ですから、単なる空室リスクを保証するものではないので間違えないようにしてください。
■火災、自然災害(台風・水害、大雪など)、地震などによる建物の損害
火災保険の補償設計は、地域性や建物構造にも大きく左右されるのはマイホームと同じです。建物周囲にある山や崖、海、川の有無、水害の被害を受けやすい立地か、台風などがよく通過して影響を受けるかなどを考慮して補償プランを考えてください。
■所有しているアパート・マンションからの周囲への損害賠償
第三者への損害賠償する(弁償する)補償です。自動車保険でいうところの対人賠償・対物賠償の賃貸アパート・マンション版です。例えば、物件内で漏水が発生、建物の不備によるもので賠償責任が発生すれば、居住者に対して損害賠償するのは物件の所有者です。昔でいうところの施設賠償責任保険などでカバーしますが、アパートマンション・オーナー向けの火災保険なら、特約があるのが一般的です。
念のため勘違いしないようにしておきたいのが、個人賠償責任保険です。個人の日常生活における法律上の損害賠償をする保険です。この補償で賃貸物件に絡む(賃貸不動産にかかる)損害賠償は別になります。損害賠償責任の保険が特約などで付帯できるのが一般的です。
■建物の損害に伴う家賃のカバー
例えば、自然災害などによって、建物が損害を受けて家賃が入ってこないことによる損失をカバーします。あくまで火災保険に関連する補償ですから、単なる空室リスクを保証するものではないので間違えないようにしてください。
火災保険・地震保険の現状
ここで火災保険や地震保険にかかる損保業界全体の状況を確認しておきましょう。住まいの保険はここ数年収支が急速に悪化しています。特に東日本大震災以降、自然災害や地震災害等が多く、収支が悪くなっています。
直近の保険料の改定は以下の通りです。
直近の保険料の改定は以下の通りです。
- 2014年07月:地震保険改定
- 2015年10月:火災保険改定
- 2017年01月:地震保険改定
いずれの改定も一部保険料が引き下がっているケースはあるものの、全体の平均では保険料はアップされています。明確な時期は明示されていませんが、地震保険はあと2回改定されることが決まっています。特に、木造と違ってこれまで保険料の安かったマンションなどは、保険料が引き上げられるケースが増えています。
これは、自然災害の増加や老朽化したマンションの漏水の多発などが原因です。この後、地震保険の改定もまだあることから、今の火災保険が満期になるタイミングそしてこの後の改定がどの時期に入るかがポイントです。改定状況などにはアンテナを張って動向に注意してください。
これは、自然災害の増加や老朽化したマンションの漏水の多発などが原因です。この後、地震保険の改定もまだあることから、今の火災保険が満期になるタイミングそしてこの後の改定がどの時期に入るかがポイントです。改定状況などにはアンテナを張って動向に注意してください。
最近増えてきた賃貸アパート・マンションオーナーの新たなリスク
ここ数年賃貸アパート・マンションオーナーに新たなリスクがクローズアップされています。それは入居者の「孤独死」です。一般社団法人日本少額短期保険協会の孤独死対策委員会が発表した、第2回孤独死現状リポートによると、孤独死の平均年齢は男性60.4歳、女性が59.7歳と意外と若いのです。また主な損害額は以下の通りです。
■残存物処理費用
平均損害額: 196,436円
最大損害額:1,463,400円
■原状回復費用
平均損害額: 338,375円
最大損害額:3,413,744円
高齢者に限らず、単身世帯の増加なども背景に孤独死するケースが増えてきています。厳密に孤独死の定義は定められていませんが、何らかの原因で入居している物件内で死亡、その後発見が遅れるとオーナー・大家が受ける被害は大きくなります。
特に、夏場などになると腐敗が早いため、賃貸物件の清掃や消臭に伴う費用負担が大きくなりがちです。他にも身寄りがいない場合の遺品整理に伴う必要や場合によってはその後入居者がおらず空室のリスクがでることも想定されます。
それに対応した少額短期保険で、孤独死のみを補償するいわゆる孤独死保険などの販売もはじまっています。この動きを背景に、一部の損保でも孤独死を補償する特約などを賃貸アパートマンションオーナー向けの保険に付帯できるようにしたところもでています。資産を守るために必要なリスクを考えて補償の取捨選択が必要な状況になっています。
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最大損害額:1,463,400円
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平均損害額: 338,375円
最大損害額:3,413,744円
高齢者に限らず、単身世帯の増加なども背景に孤独死するケースが増えてきています。厳密に孤独死の定義は定められていませんが、何らかの原因で入居している物件内で死亡、その後発見が遅れるとオーナー・大家が受ける被害は大きくなります。
特に、夏場などになると腐敗が早いため、賃貸物件の清掃や消臭に伴う費用負担が大きくなりがちです。他にも身寄りがいない場合の遺品整理に伴う必要や場合によってはその後入居者がおらず空室のリスクがでることも想定されます。
それに対応した少額短期保険で、孤独死のみを補償するいわゆる孤独死保険などの販売もはじまっています。この動きを背景に、一部の損保でも孤独死を補償する特約などを賃貸アパートマンションオーナー向けの保険に付帯できるようにしたところもでています。資産を守るために必要なリスクを考えて補償の取捨選択が必要な状況になっています。
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