今、もう1回考えてみる

ニンテンドースイッチの図

大変な品薄で、まだまだ抽選販売が続いています

品薄品薄と言われるニンテンドースイッチ。いつこの品薄は解消されるのかと言われるまま、とうとう夏が過ぎ、秋も深まってきてしまいました。任天堂は出荷台数を増やしていくと宣言をし、確かに増えてもいますが、劇的に増やすとまではいかず、品薄解消には至っていません。ゲーム業界ニュースでは、秋ごろまで品薄が解消されなければ、年末年始商戦も品薄が続き、解消は翌年に持ち越されるという可能性が高いというお話を以前しております。子ども達のクリスマスにニンテンドースイッチをとお思いの親御さんは、ぜひ、今のうちに各店舗の抽選販売に参加することをオススメします。クリスマスが近づけば出荷も増えていきますが、それ以上に競争が激化することが予想されます。

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さて、そんな人気のニンテンドースイッチなんですが、その今後について考える時に、1つ大きな問題があります。それは、ニンテンドースイッチが据え置きゲーム機か、携帯ゲーム機か、という話です。ゲーム業界ニュースでは、発表された直後に、そのコンセプトについて携帯できる据え置きゲーム機である、というお話をしました。

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上記の記事では、携帯できる据え置きゲーム機というコンセプトを解説しましたが、実際に発売され、タイトルも出てきた今、もう一度この点について考えてみたいと思います。

ハードはのコンセプトは携帯できる据え置きゲーム機

ニンテンドースイッチの図

スーパーマリオオデッセイでは携帯モードでも遊べますが、左右のJoy-Con両手に片方ずつ持つスタイルが推奨されています。

ニンテンドースイッチのコンセプトは、携帯できる据え置きゲーム機であるという点については、上記の記事から変わりありません。比較対象として、ニンテンドー3DS(以下3DS)は、当たり前のことですが、完全に携帯機としてデザインされていて、持ち運びやすいサイズ感、バッテーリの持ち時間、すれ違い通信やゲームコインなどの持ち遊ぶことで実現する遊びなどが考えられていました。

対してニンテンドースイッチは、持ち運ぶにはやや大きく、バッテリーの持ち時間も短め、すれ違い通信やゲームコインなどの持ち運ぶことで広がる遊びは搭載されていません。もちろん、ガイド自身もそうなんですが、これをどこにでも持ち運んで遊ぶゲーマーはいるでしょう。また、子ども達は少々大きいことなんて気にしないかもしれません。一方で、誰もが気軽に持ち運ぶような設計になっていないことは明らかです。

2017年10月27日に任天堂から発売された「スーパーマリオ オデッセイ」は、間違いなくニンテンドースイッチを代表するタイトルの1つとなる戦略的タイトルですが、これにはコントローラーを振って遊ぶモーション操作が搭載されています。モーション操作は携帯モードでも可能ではありますが、相性があまりよくありません。ここでもやはり、携帯できる据え置き機、というハ―ドのコンセプトが現れていると考えられます。

ユーザーにとっては、便利なハード

ニンテンドースイッチの図

テーブルモードで、テレビを使わず2人で対戦できるのも、ご家庭で遊ぶのにはとても便利です

では、ユーザーはどうやってこれを遊ぶのでしょうか。購入したユーザーは、これは据え置きゲーム機なのか、それとも携帯ゲーム機なのか、なんてことをイチイチこむずかしく考える必要はありません。カバンにいれたらちょっとかさばると思えば持ち運ばないかもしれませんし、他の家族がテレビを見ている時も携帯モードで遊べればこれは便利、と思うでしょう。

おそらく現状では、持ち運ぶ、持ち運べない、ということ自体はそれほどユーザーにとって重要ではなく、ただ、気軽に遊べるハードであるということが重宝されているように思われます。スリープモードからあっという間に復帰してゲームが始められ、テレビでも遊べるし、ベッドの上で寝っ転がって遊んでもいいし、2人プレイを遊びたいと思ってもコントローラーを買い足す必要がない、非常に便利なハードである、と思われます。

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現代において、これだけスマートフォンとその周辺が発達すると、外出先でのちょっとした時間の暇つぶしというものに困ることはあり得なくなってしまいました。それは、ゲームアプリ市場が非常に活況であるというだけでなく、ニュースやブログ、動画に音楽、電子書籍に至るまで、ありとあらゆる暇つぶしはスマートフォンの中に詰まっています。逆に言うと、ゲーム機の携帯性に関してそこまでの要求は無いのかもしれません。一方で、ゲーマーであるとか、子ども達であるとか、ゲームを遊ぶ強い動機のある人は、少々のことは気にせず持ち運んで遊ぶのです。

ゲーム機に求められるもの

スーパーマリオ オデッセイの図

まさしく、圧倒的ゲーム体験をたずさえて発売した、スーパーマリオ オデッセイ

上記を踏まえて考えると、今、ゲーム機に何を求められているか、ということが少し分かってくるように思います。かつては、暇つぶしの道具としての一面を確実に持っていたゲーム機ですが、いまやその側面はかなりスマートフォンに取られてしまっています。専用ゲーム機で遊ぶのは、専用ゲーム機でしかできない体験がそこにあるからでしょう。

発売と同時に「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」が登場、世界中のゲームユーザーを夢中にさせました。夏には「スプラトゥーン2」を発売し、しばらくはニンテンドースイッチ本体の販売台数とスプラトゥーン2の販売本数がほとんど同じ、というぐらい、ニンテンドースイッチユーザーの多くの人が遊んでいます。そして、任天堂の看板タイトルであるマリオ最新作「スーパーマリオ オデッセイ」が登場しました。ガイドも今遊んでいますが、これがまた大変な高評価を得ています。

まさしく、暇つぶしではない、わざわざ時間を作って遊びたくなるような圧倒的ゲーム体験と、ユーザーにとって便利で使い勝手のいい手軽なハードが、その魅力となっています。

携帯ゲーム機と据え置きゲーム機という考え方

2017年のゲーム業界は、これは珍しい傾向なんですが、PlayStation4(以下PS4)とニンテンドースイッチの、据え置きゲーム機2台がとても勢いを持っています。これは、ニンテンドースイッチの登場によって、据え置きゲーム機、携帯ゲーム機という区別の仕方が陳腐化してきているのかもしれません。

据え置きゲーム機2台というよりは、手軽なゲーム機であるニンテンドースイッチと、よりハイエンドなPS4という2つのゲーム機が両立していると考えると、現在の状況はそれほど不自然ではありません。そして両方のハードが、ゲーム専用機ならではの強力なゲーム体験を武器に、ユーザーを集めています。

今後、実際的な問題として、3DSを統合していくのか、というのは大きなポイントになります。任天堂の据え置きハードは、Wii、Wii Uともに、ソフトの少なさで勢いが出せなくなった経験を持っています。もし、3DSのタイトルとユーザーを統合するとなれば、ニンテンドースイッチは有力タイトルとかなり大きな市場を獲得することになるからです。

3DSの発売日は2011年2月26日。もうすぐ丸6年を迎え、ハードのサイクルとしてはかなり終わりに近いはずです。2017年は「ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン」でもうひと盛り上がりすることでしょう。しかし、2018年はどうなるのでしょうか? もし任天堂が携帯性に特化した3DSの後継機を発売するのであれば、もういつ発表してもおかしくないタイミングです。

逆に、3DSの後継機が発売されないのであれば、3DSの人気タイトルの行方が気になります。ポケットモンスターシリーズの最新作はどうなるのでしょう? 2017年10月8日に3DS用タイトルとしてアトラスから「真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY」が発売されましたが、真・女神転生最新作となる「真・女神転生V」はニンテンドースイッチから発売されることが発表されているのは、中々興味深いかもしれません。

ニンテンドースイッチは携帯ゲーム機か、据え置きゲーム機かというと、ニンテンドースイッチの登場によってその区別自体が陳腐化して、どちらであるかは意味を持たなくなっている、と言えるかもしれません。求められているのは専用機ならではの圧倒的ゲーム体験であり、ニンテンドースイッチは、そのゲーム体験と手軽さで人気を得ている、そう言えるのではないでしょうか。そして今後、ニンテンドー3DSの後継機が発表されるのか、それともニンテンドースイッチが統合するのかというのが、さらに大きく影響していくことになりそうです。

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