圧倒的に足りない出荷

ニンテンドースイッチの図

発売前の予約開始日は簡単に予約できたんですが…。

最近ガイドは、「ニンテンドースイッチって、いつになったら手に入るんですか?」と聞かれることが多くなりました。期待のキラータイトル「スプラトゥーン2」の発売に伴い、ニンテンドースイッチが欲しい、という人がどんどん増えています。しかし、手に入れることができるのは、ほんの一握りで、みんな「ニンテンドースイッチ、どこにも売ってないよ!」と口をそろえていいます。

争奪戦になっているニンテンドースイッチの現状、そして、これは非常に難しくてはっきりとしたことは言えないんですが、今後どうなっていくかについてと、最後にこの争奪戦に便乗して行われている詐欺行為についても、お話したいと思います。


アンバランスな需要と供給

抽選販売の図

店頭の抽選販売では、10倍、20倍といった倍率が当たり前の状況です

現状を招いている大きな理由は、とにかく出荷が少ない、ということです。ニンテンドースイッチの人気が高いことは間違いありませんが、それにもまして、出荷が少なすぎることが品薄を起こしています。

2017年6月のニンテンドースイッチの出荷台数は、週販で2~3万台程度でした。2~3万という数字がどのくらいのものか想像しにくいと思うんですが、例えば、新作ゲームソフトで初週3万本といったら、ほとんどの人はタイトルも知らないようなゲームなんですね。近くのお店に並んでいるか怪しい、あっても大型量販店でもない限り在庫は1、2本、というレベルです。

この程度の出荷の商品に、大ブームが起きていて、みんなが飛びついている、というのが現状です。毎週ほぼ金曜、土曜あたりに店頭に並んではいるんですが、ほんの数時間、数十分でなくなってしまっています。スプラトゥーン2発売直前最後の休日となる2017年7月17日、秋葉原の「ヨドバシAkiba」ではニンテンドースイッチを購入する為の抽選券を求めて、3,000人を超えると見られる行列ができていました。対して、その日販売したニンテンドースイッチはたったの、250台。需要と供給のバランスが全くあっていません。

さてこの需給のアンバランスが、いつ解消されるかということがポイントになるわけですが、これは簡単にはいかないかもしれません。


需要の増加は年末まで続く可能性が高い

スプラトゥーン2の図

スプラトゥーン2の需要は、長く続くと思われます

まずひとつ、需要の増加についてです。ニンテンドースイッチは、本体同時発売の「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」の評価がゲームの歴史の中でも屈指と言える程高く、このタイトルのパワーで良いスタートを切りました。この時、購入しているのは、熱心な任天堂ファンと、ゲーマー層が中心となっています。

これが、スプラトゥーン2が発売されると、これまでより多くの子ども層が入ってくるはずです。そして、子ども層、ファミリー層の需要というのは一瞬では解消しません。大人と違って、いつでも好きにゲームが買えるわけではありませんから、誕生日やクリスマスなど、記念日ごとに購入されていき、長く需要が続きます。

さらには、スプラトゥーン2が前作のスプラトゥーンと決定的に違うことは、ハードを持ち寄ってのローカル通信による対戦、協力プレイができるようになったことです。特に、新しく加わったサーモンランのローカル対戦におけるプレイ体験は、素晴らしいものです。今後ニンテンドースイッチとスプラトゥーン2を購入できた子ども達が増えていくと、持ち寄って遊ぶでしょう。そうすれば周りの子はきっと欲しくなるに違いありません。

さらにニンテンドースイッチが子ども達の中で影響力を持ち始めると、輝きを増すタイトルがあります。「マリオカート8 デラックス」です。マリオカート8 デラックスは、完全新作というわけではなく、その名の通りマリオカート8のデラックス版なわけですが、Wiiは持っていたけどWii Uは買わなかった、というようなご家庭からすると、新作と変わらないんですね。ニンテンドースイッチが大きなムーブメントになって、ゲームから離れていた層にも訴求しだすと、マリオカート8 デラックスはさらに売れていく可能性が高いタイトルです。

その他にも「モンスターハンターダブルクロス Nintendo Switch Ver. 」「ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT DX」、そして「スーパーマリオ オデッセイ」と、子ども層や任天堂ファンに対して訴求するタイトルも続きます。スプラトゥーン2でニンテンドースイッチが盛り上がれば盛り上がる程、こういったタイトルも注目を集めやすくなります。

こう考えると、年末には、スプラトゥーン2やマリオカート8 デラックス、そしてこれから出るタイトルで子ども達のプレゼント需要が大きく発生しそうです。


供給は増えるが、解消できるレベルかは怪しい

モンスターハンターダブルクロスの図

今後、モンスターハンターダブルクロス Nintendo Switch Ver. などの注目タイトルも続きます

一方で供給はどうでしょうか。任天堂は、2017年6月22日に『「Nintendo Switch本体」品薄のお詫びとお知らせ』として、ニンテンドースイッチの出荷が足りていないことへの謝罪をするとともに、7月、8月は出荷を増やすとしています。ただし、この出荷を増やすというのは、このお詫びが発表された6月よりも、増やす、という書き方をしています。6月のニンテンドースイッチの販売推移は、週販2~3万で、スプラトゥーン2の発売前後にこれよりも増やすのは当然のことです。

【関連サイト】
「Nintendo Switch本体」品薄のお詫びとお知らせ(任天堂公式サイト)

品薄の解決には継続的な出荷数の向上が望まれますが、部品の調達でスマートフォンメーカーと競合している為、増産が難しいという一部報道もあります。実のところ、スプラトゥーン2発売当日を見ても、各地で予約者のみの販売であったり、当日分があっても、10倍、20倍という抽選で、とても需要を満たせる状況ではなさそうです。

6月までの出荷数はあまりに少なすぎるので、今後の出荷数は増えていくことはほぼ確実かと思いますが、需要と供給のバランスがすぐにとれるレベルになるかというと、難しいかもしれません。

一部、任天堂が品薄を煽る為にわざと出荷を絞っている、というようなことを言っている方をSNSなどで見かけますが、おそらくこの状況でいちばん焦っているのが任天堂でしょう。明らかにこれほどの人気は想定されておらず、重大な機会損失が発生していますし、ややもするとパニックも起きかねない状況です。逆に言うと、わざと出荷を絞っているわけではないので、簡単には解消できない可能性が高いと言えます。


ニンテンドースイッチを使った詐欺に注意

お金を騙し取られるの図

お金を騙し取られることのないよう、ご注意ください(イラスト 橋本モチチ)

というわけで、残念ながらしばらくは入手困難な状況が続きそうです。秋口にいったん落ち着きを取り戻せればよいのですが、それが難しいと、年末にはもういちど需要が加速しますから、年明けまで難しくなる可能性もあります。

しかし、手に入らないからといって決して焦ってはいけません。というのは、この品薄の状況を利用した詐欺行為や、悪意を持ってお金を騙しとろうとする行為が発生しているようです。

一応、これから詐欺行為の手口についてご説明しますが、詐欺に引っかからないということを考える場合には、手口の把握というのはあまり重要ではありません。むしろ、この手口に気をつければいいのだな、とは考えないでください。手口がばれれば別の手を考えるのが詐欺師です。大事なことは、今、ニンテンドースイッチの販売を装った詐欺が行われているということ。だから、信頼できる店舗以外からは購入しない方がいい、ということです。

特に、お子さんを持つ親御さんは、ご自身のみならず、お子さんがせっかくためたお小遣いをだまし取られるようなことが決してないように、ご注意ください。

詐欺の手口はいくつかあります。例えば、TwitterなどのSNSで、ニンテンドースイッチが手に入ったので、いくらで譲ります、と呼びかけ、コンタクトをとってきた相手にダイレクトメッセージで、Amazonポイントなどの電子マネーのシリアルコードを要求し、シリアルコードが手に入るとそのまま連絡が取れなくなるというもの。

あるいは、メルカリなどのフリーマーケットアプリで、ニンテンドースイッチを販売するようにみせかけ、長い説明文の中にこっそり「外箱のみ」というような表記を紛れ込ませることで、購入者に本体を送らないというものもあります。形式上、嘘をついてはいないかもしれませんが、悪意を持ってお金を騙しとろうとしていることには違いありません。

インターネット通販などで本体価格が50,000円以上にも高騰するなか、定価に近い価格の販売に飛びついたところだまされた、というケースが少なくないようです。

先にお伝えした通り、これらの手口さえ覚えておけば大丈夫、というわけではありません。手口はどんどん変わっていく可能性があると考え、この過熱した状況で詐欺が発生しているということを踏まえ、かなり厳しい競争ではありますが、信頼できる店舗からの購入を強くオススメします。

【関連記事】
ニンテンドースイッチは売れているのか、売れるのか?(AllAboutゲーム業界ニュース)
ニンテンドースイッチを上手に使える13のTips(AllAboutゲーム業界ニュース)
3週間使って感じるニンテンドースイッチの素晴らしさ(AllAboutゲーム業界ニュース)

【関連ページ】
田下広夢の記事にはできない。(ゲーム業界ニュースガイド個人運営サイト)


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。