コラボシリーズではなかった?パリのユニクロ
エルメスのアーティスティックディレクターを務めていたクリストフ・ルメール氏が手掛けるUniqlo U(ユニクロ ユー)。先日、3シーズン目となる2017年秋冬コレクションが発表され、早くも店頭で並んでいます。実はこのシリーズ、他のコラボレーションシリーズとは大きく異なることをご存知でしょうか?
クリストフ・ルメール氏率いるデザインチームが開発するこのシリーズは、コラボレーションではなく、パリユニクロR&Dセンター直轄コレクションだったのです。未来のLifeWearをキャッチフレーズに、最先端の技術をつかったベーシックというコンセプト。
これまでのべ4,000人以上のビジネスマンの買い物に同行してきたガイドである私が、アラサー男性が取り入れやすいUniqlo U2017AWの活用法を紹介します。
ジャケットに羽織る!タウンユース仕様のモッズコート
「26歳以上の男性は、カジュアルよりエレガントカジュアルが似合う!」という私のフィルターを通して見た、今回のコレクション。注目したのは、意外にもブロックテックモッズコートという、14,990円のミリタリーコートでした。本来カジュアル感が強いこの手のタイプを、普段私は選ばないからです。
元来モッズコートは、ミリタリーコートのデザインをベースとし、無骨な雰囲気をだすアイテム。私は、エレガントカジュアルのジャケットスタイルに羽織るオーバーコート(参考:「この10年で変わった!「冬の着こなし」新常識」)として可能性を見出したのです。
たとえば、カモフラ柄が薄く入ったベーシックなジャケットの上に合わせることで、ミリタリーテイストのエレガントカジュアルが完成します。ジャケットの上に着るコートとして定番といえば、チェスターコートやステンカラーコート。この上品な雰囲気とは一味ちがうパターンとして合わせる想定をしました。
このモッズコートで使われているブロックテック素材。風を通しにくいこの機能性素材は、本来テカテカとした光沢感がでやすいというネックがありました。ところがこのモッズコートは、その光沢感を消し、マットな質感を実現していたのです。技術素材をベーシックなモッズコートに落とし込んだアイデアに惹かれます。
服だけではない!小物も充実
2017年Uniqlo U秋冬コレクションの内訳は、ウィメンズ46型、メンズ27型、グッズ11型と発表されました。ニット帽・バッグ・スニーカーはじめ、多数の小物も登場!ミリタリーをイメージした大型バッグは、日帰り・一泊旅行に使えそうです。
私がいちばん注目した小物アイテムはスニーカーでした。ベーシックな白・黒2色展開のスニーカーのデザインは3型。ソールのゴムに対し、ボディーにナイロンをあしらったこのデザインもまた、ミリタリーのトレーニングシューズを連想させます。黒スニーカーは黒パンに合わせ、足長効果を強調するコーディネート。また、白スニーカーはジャケット&ジーンズスタイルのアクセントとして重宝しそうです。
定番アイテムに合うコレクション!そのワケとは?
Uniqlo Uの魅力は、デザインとともに色遣いにあると私は見ています。一般のユニクロ商品は、シンプル&ベーシックなLifeWearをコンセプトにしているからこそ、鮮やかな色をつかったものが少ないのです。
ところが、今回Uniqlo Uでは、アクセントになるネオンカラーを使っています。発色のよいオレンジ・イエローなどが、ウィメンズのみならず、メンズのTシャツ・ニットにおいても登場していたのです。いつもの白いインナーを、カラフルなニットに変えてみるだけで印象は180度変わります。
通常、ラグジュアリーブランドのコレクションは、その強すぎる世界観から他ブランドのアイテムとコーディネートが難しいという現実があります。ところが、Uniqlo Uは、ユニクロが提唱するLifeWearをベースにしているからこそ、定番アイテムと組み合わせやすいのではないでしょうか?今後の展開から目を離せません!
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