平成29年度(2017年度)宅建試験解答速報

2017年度(平成29年度)宅建試験

2017年度(平成29年度)宅建試験の解答速報と合格ライン


10月15日宅建試験が全国で実施されました。合格発表は、平成29年11月29日(水)午前9時30分に、一般財団法人不動産適正取引推進機構の公式ページで公表されます。この記事の内容は、あくまでも筆者の独自の調査と経験による解答と予想合格ラインです。

2017年度(平成29年度)宅建試験

2017年度(平成29年度)宅建試験の解答速報

2017年10月15日時点での解答です。


2017年度宅地建物取引士資格試験の問題


2017年度(平成29年度)宅建試験の特徴

  • 1. 総評

今年の問題は、若干、昨年度よりも難しいものが散見されました。ただ、難しい内容の選択肢が増えたものの、正解肢が過去に何度か出題されているようなやさしい内容となっている問題が多く、難しく感じる反面予想以上に高得点が取れている方も多かったのではないでしょうか。

これは宅建試験に限った話ではないのですが、択一試験は、「100の曖昧な知識よりも1つの正確な知識がものを言う」という受験格言が当てはまる試験内容でした。つまり、難しい内容の選択肢に惑わされることなく、やさしい内容の選択肢について正確に〇×の判断ができれば十分に合格点が取れる試験でした。

  • 2. 権利関係

権利関係は昨年同様のレベルです。形式的にも、条文の有無の問題が1問、判決文引用問題が1問出題されました。ただ、昨年まで1問あった個数問題がなくなり、全問が誤っているものか正しいものを選ばせる問題でした。

問1は代理と復代理に関する問題でした。選択肢の3は昭和51年4月9日、選択肢4は昭和44年12月18日の最高裁判例からの出題でした。後者は、過去に一度だけ出題されたことのある判例(日常家事債務について代理権があるとしたもの)が再び出題されました。また、この問題の選択肢1は、これまで出題されたことがないものでした。取消権がいわゆる単独行為という法律行為であることと代理権の範囲について法学的には少し深いものであり、真の法的センスが試される問題だったといえます。

問2の選択肢2も、宅建試験ではそれほどメジャーでない即時取得について出題されました。

問3は判決文問題でした。昭和33年7月21日の最高裁判例からの出題でした。例年通り、この判例を事前に学習していなくても、この判決文から要件と効果を抽出して丁寧に選択肢の内容と照らし合わせれば容易に正解を導き出せる内容でした。判決文問題は、法律の知識問題というよりも、判決文を正確に読めるかどうかの判読能力の有無を問うものと割り切った方がよさそうです。

問6と問9に相続の問題が出題されました。同じ年度に2問も出題されるのははじめてではないでしょうか。昨年の大法廷判決(預金等が遺産分割の対象となるとしたもの)の影響を受けたものと推測されます。ただ、その大法廷判決が出題されず、それに関連した平成17年9月8日の最高裁判例が出題されました。

問7には請負契約についての判例知識を問う問題が出題されました。選択肢2は大正元年12月20日とおそろしく古い判例でした。選択肢3は平成9月2月14日の最高裁判例からの出題でした。ただ、選択肢3は、この判例を知らなかったとしても常識レベルで誤りの内容ではないかと推測できる問題でした。

問8は、久しぶりに連帯債務からの出題でした。一人の連帯債務者に生じた事由が他の連帯債務者に影響を及ぼすか否かについての基本的な問題でした。

問10は抵当権と不動産質権の異同に関する問題でした。かなり珍しい問題でしたが、選択肢1は抵当権の被担保債権の範囲が利息2年分に限定される点がわかっていれば正解を導けるものでした。この点は、宅建試験では頻出分野なので、不動産質権を理解していなければ合格できないという意図の問題ではないと思われます。

問11と問12は借家と借地の問題でした。問11は民法上の賃貸借と借地借家法上の借地を比較させる基本的な知識問題でした。問12は借地借家法の借家の頻出分野だけを並べたやさしいものでした。選択肢4は定期借家の問題で、ほぼ毎年出題されています。しかも、その選択肢4が正解肢だったので、正答率はかなり高めとなりそうです。

問13の建物区分所有法は久しぶりにやさしい問題でした。集会の招集の要件からの問題。

問14は不動産登記法。超難問でおそらく誰もわからなかったと思います。

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  • 3. 法令上の制限

法令上の制限は例年通りの出題傾向でした。ただ、その他法令上の制限から出題され、準備不足だった方はそこで1点落としたと思われます。
問20の宅地造成等規制法の問題が昨年に引き続き、規則や施行令の詳細な技術的基準に関する知識問題でした。おそらく、ほとんどの受験者がわからなかったのではないかと思われます。今後の宅地造成等規制法の学習は、これまでのように10分で終わるものではなくなりそうです。
また、今年の法令上の制限の特徴は、ここ数年の改正点が多く出題されたことです。法令上の制限は直近のものだけでなく5年以内の改正点を学習しておくべきでしょう。

  • 4.税法・価格評定
税法は、国税から1問、地方税から1問という形式はこれまで同様でした。ただ、国税からの出題は久しぶりに所得税法から出題されました。以前、所得税法から出題されたときは正答率20%前後だったので、今回もほとんどの受験者が解けなかった問題だった思います。

地方税からは固定資産税が出題されました。ただ、最近の固定資産税の問題は、固定資産課税台帳に関する詳細な問題が多く、今年もそういった選択肢が2つあり、難問といえたでしょう。ただ、その2肢も過去に類似の問題があったのでちゃんと過去問を学習していれば正解できた問題といえます。

価格評定は地価公示法が出題されました。これは例年通りやさしめの問題でした。勉強し忘れていない限り、正解を導くのは容易だったと思われます。

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  • 5.宅地建物取引業法等
宅地建物取引業法の問題は、数問難しい内容の問題がありました。形式的にはこれまで同様に個数問題が多く、小手先のテクニックではなく選択肢ごとに正誤の判断が正確にできるだけの知識が求められています。

問29は、監督処分のかなり詳細な問題が出題されました。国土交通大臣免許業者に対する業務停止処分と内閣総理大臣の関係なども今後は整理して記憶しておく必要があります。私の著している「うかるぞ宅建士きっちり要点整理」ではさらに一任代理の媒介業者に対する監督処分の特例も記していますが、そのあたりも学習しておくと安心でしょう。

問32と問39に営業保証金と弁済業務保証金の問題が2問も出題されました。問39は昨年同様に営業保証金と弁済業務保証金を比較させる問題でした。また、供託や届出の期間を正確に暗記していないと正解を導けない問題だったので、これまで同様に正確な数字の暗記が必要です。

問43は媒介契約に関する問題で、これもいつも通り、かなり詳細な知識を問う問題でした。選択肢アは今年の改正点からの出題でした。宅地建物取引業法も直近の改正点が重要です。ウは、指定流通機構に登録したことを証する書面を依頼者に渡すという点について、「提示する」として誤りとする意地悪な問題でした。しかも、個数問題なのでおそらく正答率は低くなると思われます。

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  • 6.免除科目

免除科目の統計情報は、私がオールアバウトで毎年記事にする予想問題からびっくりするくらいズバリ的中の問題が出題されていました。オールアバウトで統計情報を確認することが重要ですね。

ただ、住宅金融支援機構法と不動産の表示に関する公正競争規約の2問は難問でしたので、おそらく多くの方はこの2問を落としたものと推測されます。

周知の通り、5点免除科目は、宅建業者に勤務して登録講習を受講する方は5問分正解しているという前提で採点されるので、非免除者は1問でも多く解答したいところですが、それほど深入りもできず、その分、権利関係で1問、宅地建物取引業法で1問余分に取るくらいの感覚の方が楽に合格点に達するものと思われます。

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平成29年度(2017年度)宅建試験の予想合格ライン


33~34点

あくまでも私個人の予測です。11月29日の合格発表までひとまず宅建のことは忘れるのがよいでしょう。


予備校等による解答速報一覧

株式会社Kenビジネススクール
住宅新報
TAC株式会社
日建学院
LEC東京リーガルマインド
資格の大原
九州不動産専門学院
株式会社クレアール
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