運動と健康

速く走る3つのコツ!運動会までに足が速くなる方法

【アスレティックトレーナーが解説】運動会シーズンになると「足が速くなりたい!」と願う子は多いもの。子はもちろん、いいところを見せたいお父さんもいるでしょう。直前に迫った運動会でも大丈夫! 今より速く走れるようになるコツをご紹介します。ランニングフォームを意識してみるだけでも念願の「ごぼう抜き」が達成できるかもしれませんよ。

西村 典子

執筆者:西村 典子

アスレティックトレーナー / 運動と健康ガイド

運動会のかけっこ……事前準備がケガ予防の第一歩

一等賞を目指して走る

運動会でかっこいい姿を見せたいと思っているお父さんも多いはず

今まであまり運動習慣のなかった人が突然走り始めると、ひどい筋肉痛に悩まされたり、ケガをしてしまったりすることがあります。これらを予防するためにも、日頃から少しずつでも体を動かす習慣をつけておくことが大切です。

仕事が忙しくてなかなか時間が取れないという場合は、通勤時間を利用してみましょう。特に仕事帰りであれば余裕をもって練習できると思います。帰り道に一駅手前で降り、ランニングフォームを意識しながら軽くジョギングするだけでも違ってくると思います。動きやすい服装をあらかじめロッカーに準備しておき、職場を出るときに着替えて退社したり、荷物はリュックサックにまとめておいたり。平日は難しいという場合は、短い時間でも構わないので休日の時間を利用して体を動かす習慣をつけるようにしていきましょう。
 

速く走るコツ1:足が流れないよう強く地面を押すイメージ

速く走るためには「足の回転を速くする」ということと「歩幅(ストライド)を伸ばす」ということをまずイメージしてみましょう。足の回転が速くなればなるほどスピードは上がりますし、歩幅が伸びれば一歩の一歩の距離が伸びるので、ゴールまで速くたどりつくことが出来ます。足の回転数を上げるためには、踏み込んだ足が大回りをせず最短距離で回転することが大切です。特に股関節の前側にある腸腰筋を意識したランニングフォームを心がけましょう。

■壁際で腿上げ練習
腿上げの練習

前足で缶詰を踏みつけるように足底全体で地面を押すようにして走る

腿上げは腸腰筋を意識して行うトレーニングです。特に壁にもたれながらやや前傾姿勢で行うとよりランニングフォームを意識することが出来ます。地面に足全体を押しつけて、その力で壁を押すつもりで行うとよいでしょう。このとき、後ろから見て足の底が見えるようでは動きのロスが生まれてしまいます。空き缶を足底全体で押しつぶすイメージで行いましょう。
腿上げの練習

右のように後ろから見て足裏が見えるようであれば、足の回転にロスがあり、足が流れているといえる

 

速く走るコツ2:腕振りはピッチを上げるためにテンポよく

腕振りの練習

肘は軽く曲げてピッチを上げるつもりで軽やかに振ろう。右のように肩をすくめると腕が振りにくくなる

腕振りはピッチを上げるためにとても重要なポイントです。速く腕を振れば、それに連動して足も速く動くようになるからです。腕を振るときは肘を軽く曲げて後ろに引いたときに肘が伸びないように常に曲げておきましょう。腕を引くイメージではなく、肘を曲げたまま前で腕を振ることを意識して行います。このとき肩に力が入ってしまうとスムーズな腕振りができませんので、肩の力をストンと抜いてリラックスした状態で軽く脇を締めながら行うようにしましょう。腕を引いてしまうと上半身のブレが起きやすく、左右に身体を振りながら走ってしまうとやはり力のロスにつながります。

手は握った方がいいのか開いた方がいいのか悩む人もいると思いますが、力まないで腕振りが出来るように軽く握りこぶしをつくって走るようにしてみましょう。
 

速く走るコツ3:スタートはやや前傾、その後は前を向いて走る

前傾姿勢でのスタート

最初は前傾姿勢でスタートし、身体を横ブレさせずに前を向いて走る

体はなるべく前傾姿勢で走った方が、空気の抵抗による影響を少なく抑えることが出来ますが、長く走っていると時間とともにどうしても体が起きてしまいます。スタートでは前傾姿勢をとりつつ、出来るところまでは腰よりも前に上体が来るイメージで走るようにしましょう。壁での腿上げ練習は身体の前傾姿勢をイメージすることにも役立ちます。そこから加速していくときはお尻が後ろに落ちた状態ではなく体の向きを前に保ちながら、左右に横揺れさせずに走るようにします。体が丸まってしまうと呼吸もしづらくなりますので、目線はしっかりと前を見据え、着地した足に自分の重心位置をのせるイメージで走りましょう。

力感のあるランニングフォームはいわばブレーキを踏みながらアクセルを踏んでいる車のようなもの。より力の伝達をスムーズにするためにも、この3つのポイントを意識して走ってみましょう。急に足が速くなったと実感できるかもしれません。
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