ガチガチ肩甲骨は、肩こり・腰痛・頭痛の原因にも……
背中と肩周辺部の筋肉を動かして肩甲骨の動きをよくしよう
普段の姿勢や運動不足などによって背中周辺部や肩の筋肉が硬くなってしまうと、おのずと肩甲骨の動きが制限されることになり、さらに姿勢を崩したり、肩こりや腰痛などさまざまな身体の不具合を引き起こしたりといったことが起こります。
肩甲骨エクササイズで代謝が上がる理由
「肩甲骨を動かすと代謝が上がり、体重を減少させるダイエット効果がある」といった話を聞いたことがある人もいるかもしれません。これは肩甲骨の周辺や背中まわりに多く存在する「褐色脂肪細胞」という組織の働きに由来しています。脂肪細胞は身体の中にため込むと、体脂肪率が上がってポッチャリとした体型になってしまうと思われがちですが、脂肪細胞の中でも役割の違う褐色脂肪細胞は身体の中でエネルギーを消費し、体温調節を司っているものです。また食事をとったときに過剰なエネルギー源を熱に変換して消費し、肥満を抑制する効果が期待できるともいわれています。褐色脂肪細胞は年齢とともに減少しますが、現存する細胞を刺激し、活性化させることでエネルギー源を熱に変換して消費して身体全体の代謝を上げることにつながります。人間のあらゆる器官や機能はよく使われている部分ほど活性化し、使わない部分は退化・萎縮するという法則があります(ルーの法則)。肩甲骨周辺部のエクササイズやストレッチは褐色脂肪細胞が多く存在する部分を適度に動かして刺激を与えることで、運動効果とともに代謝そのものを上げ、さらにエネルギー消費につながることが期待されているのです。
誰でもできる! 手軽で簡単な肩甲骨エクササイズの方法
腕をゆっくり上げていき、肩甲骨の動きをチェックしてみよう
まず運動を始める前に肩甲骨の動きをチェックしてみましょう。腕を前方に伸ばし、手のひら同士をあわせるようにひねった状態でゆっくりと頭の上まで上げてみます。このとき腕が耳よりも後方にいくかどうかを一つの目安としてチェックしてみましょう。
■シュラッグ(肩すくめ)
首をすくめる動作で肩甲骨の上下運動を行う
■肩甲骨バタフライ
肩甲骨の引き寄せと開きを意識して大きく腕を動かそう
■肘あわせ+背中を反らせる
肘をそろえたまま上げていくのはなかなか難しい。できる範囲でチャレンジしてみよう
■肩回し体操
肩に手をおいて肘で円を描くようにゆっくりと回そう
この他にもタオルなどを利用して行うエクササイズなどもありますので参考にしてみてください。詳しくは別記事「簡単!タオルストレッチで体を伸ばそう」で解説しています。
肩甲骨の動きがよくなると背中まわりがスッキリするだけではなく、姿勢改善や肩こり解消なども期待できますので、家事の合間やちょっとしたすき間時間にぜひ行ってみてくださいね。