二分の一成人式の内容は? 基礎知識を徹底解説!
2分の1成人式とは?
<目次>
【概要】二分の一成人式とは?10歳の門出を祝う学校行事のこと
体育館で行われる事が多い
文部科学省が各学校で教育課程を編成する際の基準である「学習指導要領」に記載されているわけではないので、全ての小学校で行われるわけではありません。しかし、全国の多くの小学校で授業の一貫として取り入れられ、 “4年生の学年行事”として定着化しつつあります。
【発祥】二分の一成人式は30年以上も前からスタート
とある小学校教師の思いからスタート
その後、4年生の国語の教科書で、『10さいを祝おう』という単元で「10年間を振り返って文集を作ろう」「心に残る発表会をしよう」などと取り上げられるようになり、これをきっかけに、徐々に全国に広まっていきました。
【実施時期】年度末の1月下旬~3月上旬頃が多い
2分の1成人式の開催の有無は、それぞれの小学校の裁量によるものが大きく、すべての小学校で実施されているわけではありませんが、実施する場合の時期は、年度末の1月下旬~3月上旬頃が多いようです。【内容】二分の一成人式のプログラムは学校により千差万別
式の内容は、学校によりさまざま
式の内容やプログラムは、学校によってさまざまですが、下記が一般的な項目になります。
- 校長先生や保護者代表によるお祝いの言葉
- 児童全員による合唱や合奏
- ひとりずつステージに立ち、将来の夢などについてスピーチ
- 「2分の1成人証書」の授与
加えて、子供たちが将来の夢や家族への感謝の気持ちを綴った作文を文集にまとめ、保護者に配布する学校も多くあります。
【体験談】息子の二分の一成人式を参観した!
息子からもらった手紙に感動
- 代表児童によるはじめの言葉
- 校長先生によるお祝いの言葉
- 全員で歌『ビリーブ』を合唱
- 一人ずつステージに立ち、今頑張っていることや将来の夢、家族との思い出、家族へのメッセージなどのスピーチ
- 全員で歌『チャレンジ』を合唱
- 代表児童が、10年後の自分についての作文を朗読
- 代表児童による終わりの言葉
平日開催のためか、保護者の参加率は7~8割ほど。スピーチの時間は、児童の赤ちゃんの頃の写真と現在の写真がスクリーンに映し出される中で行われ、子供たち一人ひとりの成長を目の当たりにして温かい気持ちになりました。
合唱タイムでは、小学生特有の、元気ではじけるような歌声にじ~ん。「息子の言葉に感動した」というよりは、「間もなく高学年になる4年生全員の姿を見ることができて、成長を感じた」というのが率直な感想です。
子供が書いた親への手紙は当日受付で渡され、親が書いた子供への手紙は、式終了後、各教室で担任の先生から手渡されたそうです。
【手紙】二分の一成人式の親の手紙には何を書くべき?
子供の成長を祝い、心をこめて綴りたい
- 出産した時の状況
- 名前の由来
- 小さい頃、どんな子供だったか
- 10歳になった子供の良いところ
- これから頑張ってほしいこと
- どんな大人になってほしいか
■参考記事:二分の一成人式での子供への手紙! 親から渡す手紙の書き方・文例集
【服装】子供は普段着、親は授業参観のイメージで
子供は普段着、親は授業参観のイメージで
二分の一成人式は「式」とつきますが、卒業式や入学式のようなフォーマルな儀式ではないため、スーツなど格式ばった服を着る必要はありません。
子供は普段着、親も基本的に普段着で、授業参観をイメージして出かければ問題ないでしょう。気になる場合は、事前に担任の先生に問い合わせると安心です。
【歌】二分の一成人式でよく歌われるのは「10才のありがとう」
子供達の歌声を聞くのも楽しみのひとつ
そのほか、児童唱歌として知られる『大切なもの』『ゆうき』『いのちの歌』『ぼくの太陽』など、“成長”や“感謝の気持ち”がテーマとなった歌がよく歌われているようです。
【写真】二分の一成人式記念に写真スタジオで撮影する人も
“晴れ着”を借りて撮影するプランも多い
お得な「2分の1成人式撮影プラン」がある写真スタジオも多いので、利用してみるのもオススメです。
【賛成・批判】賛否両論の二分の一成人式にどう向き合うべきか?
未来の自分に向かって新たなスタートを切るきっかけに
■二分の一成人式への賛成意見
「自分の子供の成長だけでなく、他の子の成長も感じることができ、『みんな大きくなったな~』としみじみ感動した」
「普段はなかなか聞くことのできない、子供からの感謝の言葉を聞き、涙がこぼれてしまいました」
「アルバムを見返したり、子供に手紙を書いたりなど、これまでの子育てを振り返る良い機会になりました」
など、そのほとんどが肯定的な賛成意見が聞かれました。
■二分の一成人式への反対意見
しかし最近では、一部の保護者や識者から、否定的な批判意見も聞かれるようになり問題視されています。
「一人親など複雑な家庭環境の子供にとって、親への感謝の気持ちを皆の前で発表することを強いられるのは、苦痛なのではないでしょうか」
「幼い頃の写真を皆の前で公開すると、それぞれの家庭環境が浮き彫りになる。それをいやがる保護者もいるのではないか」
「感謝の手紙の朗読ばかりで、『親に感動してもらおう』という演出の要素が強すぎるように感じました」……といった内容です。
確かに、さまざまな事情から、親に感謝したくない、過去を振り返りたくないという子供もいるかもしれません。また、家庭環境などにより、子供への手紙が書きにくい、できれば二分の一成人式には出席したくないと思っている保護者もいるかもしれません。
しかし、「10歳」という年齢は、子供の育ちを考えた上で、とても大切なひとつの節目となります。2分の1成人式をきっかけに、自分の将来について考えたり、20歳になった自分をイメージしてみたり……。
子供が“過去を振り返る”というよりも“未来を見据える”イベントとしてとらえ、親子で向き合っていけばいいのではないかと感じています。
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