標準プランの車両保険はここをチェック!
車両保険を希望する人は標準プランの補償タイプ、保険金額、免責金額の3か所をチェックする必要があります。■1.補償タイプ
まず、車両保険の補償タイプ。多くの保険会社は「一般型」と「エコノミー型(車対車+A)」の2タイプを用意しています。「エコノミー型」は補償対象となる状況が一般型より限定され、「電柱への衝突などの単独事故」や「他車との接触で相手が不明の当て逃げ事故」が補償されません。また、自動車同士の事故が対象のため、自転車との接触は対象外。一方、盗難、いたずらによる損壊、洪水・高潮による車の浸水・水没などは「一般型」「エコノミー型」のどちらでも補償対象となります。これらの点を考慮し、車両保険を希望する人は自身にあったタイプを選び、プランに反映しましょう。
また、前出の表C社のように、車両保険の補償範囲をより細分化して選ぶことができる保険会社が一部あるため、注意が必要です。C社では自動的に表示されるプランで選択されるのが「車同士の事故」のみのため、「単独事故・当て逃げ」「盗難」「自宅・車庫での水災」などの補償が必要な場合は自分で選択する必要があります。
■2.保険金額
次に車両保険の保険金額。ダイレクト自動車保険では、見積時の入力で車の型式を入力すると自動的に車両保険の保険金額が表示されますが、その金額は保険会社によってバラつきがあり、参考金額と捉えるとよいでしょう。同じ型式でもグレードの違いなどにより適切な金額は異なります。一定の範囲で金額選択できるため、必要に応じ自分で調整するようにしましょう。
■3.免責金額
最後に車両保険の免責金額。2012年から2013年にかけ、自動車保険の等級制度に大きな改定と適用開始があったことを知っている人もいることでしょう。事故有係数の適用や等級ダウンなど、その後の保険料への影響を考えると損害額がそれほど大きくなければ保険を使わない方が有利になる可能性が改定により高まっています。つまり、免責金額を設定した方が有利な可能性が高いのですが、最初に表示される免責金額が1回目0円の保険会社もあるため必ずチェックし、適切な免責金額を設定しましょう。
弁護士費用特約と個人賠償責任特約はダブりに注意
自動車保険のオプションの補償には様々なものがありますが、ここでは弁護士費用特約と個人賠償責任特約を紹介していきましょう。■弁護士費用特約
弁護士費用特約は、自動車事故などの被害を相手に損害賠償請求するときに生じる弁護士費用や、弁護士などに法律相談をするときの費用などを補償する特約。対象となる事故の範囲は、契約車両の搭乗中だけでなく、それ以外の自動車に乗車している際や歩行中など自動車に関わる事故全般で使えるものが一般的です。しかし、契約車両での事故のみを対象とするタイプや、自動車事故だけでなく日常生活全般でケガや物が壊れるなどの被害を受けた事故までを補償対象とするタイプもあります。
標準プランで選択されている場合、対象となる事故の範囲を必ず確認した上で、要不要を判断しましょう。また、同特約は火災保険などにつけられる保険会社が一部あり、他の保険で既に加入していないかを確認、また自動車保険の同特約のタイプによっては他の保険につけることも検討するとよいでしょう。
■個人賠償責任特約
個人賠償責任特約は、日常生活での偶然の事故(自動車事故を除く)により他人にケガをさせたり、他人の物に損害を与えたりした場合、法律上の損害賠償責任を補償してくれる特約です。今回選んだ3社の標準プランでは同特約は選択されませんでしたが、ダイレクト自動車保険ではそもそも同特約をつけることができない保険会社もあります。
個人賠償責任特約は自転車事故により賠償責任を負った場合も補償対象となることから、近年、注目度が高まってきています。自転車事故では賠償額9,000万円を超える判例もあり、同特約を保険金額1億円以上でつけるのが目安になるでしょう。ただし、同特約は火災保険などにもつけることができ、既に加入している可能性があります。重複加入しないように注意が必要です。
以上、いかがでしたでしょうか? ダイレクト自動車保険の標準プランは非常に参考になりますが、保険会社により補償内容が異なる箇所もあります。これから加入する人、あるいは既に標準プランのままで加入している人は、ここまで挙げてきたポイントをしっかりチェックし、自身にあったプランで加入・更新するようにしてくださいね。
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