医者と結婚したら苦労する?
医者との結婚は、女性の憧れ
日本では医者の社会的地位が高く、女性にとって結婚したい職業ランキングでも常に上位に入っています。医者と結婚すればリッチな暮らしができて幸せになれるというイメージが強く、自身も「医者の妻」というステイタスを味わえるということが理由のようです。引く手あまたなお医者様の奥さんは美人ともいわれるので、あらゆる意味で、周囲からの羨望のまなざしを受けたい、という気持ちがあるのでしょう。
一方で、夫が医者だからこその苦労もあるようです。医者と結婚すれば幸せ、医者の妻なんて羨ましいといいますが、実際のところどうなのでしょうか? そこで医者との結婚を望む声が多い理由と、反面、苦労している人の実状を、結婚相談所での話をもとに紹介したいと思います。
<目次>
医者の年収水準は、確かに高い
医者が人気の理由としては、やはり年収の高さがあります。勤務医と開業医では違いがありますが、いずれにせよ一般の会社員と比べると総じて高めであるのは間違いありません。結婚相談所ではプロフィールとして職業や年収を記入していただきますが、勤務医の場合は700万~3000万円、開業医だと3000万円以上、中には億単位を稼ぐ方もいらっしゃるという印象です。当然、生活レベルが高く、住環境もよく、車も高級車であることが多いので、その生活に憧れるのは当然といえば当然です。「医者の奥さんは美人説」は真実
よく医者の奥さんは美人が多いといわれますが、実際の例を見ていると納得するところがあります。医者は自分が医者であることにプライドがあるので、「自分に見合う女性」を選ぶ傾向があります。それは家柄などもありますが、やはり相手を選べる人気職業の男性となれば、容姿は重視するポイントになるでしょう。奥様に美人を選ぶことになれば、子どもも美人、孫も美人というプラスの連鎖が起こっていきます。そういった環境で育った医者は美意識が高いので、自分の結婚相手にも美人を選ぶことになるのかもしれません。また、医者は「若さ」に強いこだわりがあります。とくに開業医の場合、「後継者」が必要になるので、安全に出産ができる女性を好むからです。しかも、1人ではなく2人以上の子どもを持とうという気持ちが強いのです。理由は、1人では医者に向いていないかもしれず、そうなるとせっかく大きくした病院を子どもに継いでもらえなくなってしまうからです。不向きな子どもを無理矢理医者にするのはかわいそうですし、人命を扱う可能性もある難易度もストレスも高い仕事です。
その点でも、より優秀な子どもを2人以上産んでくれる女性を医者の男性は強く希望するのです。また、医療の現場で高齢出産の大変さを痛感していることも、若さにこだわる理由といえます。
医者の妻になる心得
医者と結婚をして子どもが産まれた場合、その子どもは将来医者になる可能性が高いです。医者である夫が希望するからです。そのため、子どもが幼稚園に入る前、あるいは乳児の段階から学力向上のための努力は始まります。医者と結婚をした女性は、子供が小さい時から高校生まで、雨の日も風の日も雪の日も、毎日塾へ送り迎えをしたといいます。時間の短縮や事故防止、体力の温存のために電車は使わせなかったそうです。
もちろん、帰宅してからも家での勉強があります。それに母親は付き添い、栄養バランスを考えた食事の用意なども全部したそうです。
ふつう、子供が中学生くらいになればつきっきりの子育てはひと段落……と思うところですが、中学高校の勉強も子どもひとりでするのではなくて、一緒にする。そうやって二人三脚で頑張るのが、医者の妻なのです。
長時間の外出が難しい医者の妻
前述の送り迎えのほかにも、医者の妻が忙しい理由があります。開業医の多くは、自宅や自宅近くに開業をするので、昼食を家で食べることが多いといいます。そのため、開業医の妻は毎日お昼ご飯の用意をする必要があって、長時間の外出が難しくなります。
たとえば美容室に行く日も、お昼をまたがないように帰宅しなければなりません。どうしても外出の必要があるときには昼食を作ってから出かけるので、食事への気遣いはサラリーマンの夫を持つ人とはちょっと違います。
医者の男性が婚活の際に「専業主婦」の妻を望むのは、お金に余裕があるからというだけではなく、「自分や子供の世話をしっかりとしてほしい」ということが含まれているのです。
医者の離婚率は? アメリカと日本の比較から読み解く
医者の離婚率は高いといわれますが、実際はどうなのでしょうか。アメリカのデータがありますので、紹介します。マサチューセッツ総合病院のDan P. Ly氏が2008年から13年の米国人口動態統計を用いて医療職の離婚率を調査し、英国医師会雑誌「BMJ」15年350号に発表した。調査対象は医師4万8881人、歯科医師1万86人、薬剤師1万3883人、看護師15万9044人、病院管理者1万8920人。比較対象として弁護士5万9284人、医療系でない専門職633万9610人。
結果、医師の離婚率(24.3%)は薬剤師(22.9%)よりは高かったものの、歯科医師(25.2%)と同等、看護師(33%)、病院管理者(30.9%)、弁護士(26.9%)、医療系でない専門職(35%)よりも低いことがわかった。
しかし、女性医師の離婚率は男性の1.5倍とかなり高く、女性の場合は勤務時間が長くなると離婚率が高くなる傾向があったという。
出典:医師の離婚は多いのか?石蔵文信氏
日本とアメリカの「婚姻率」と「離婚率」の比較をすると下記のようになります。
●アメリカ
婚姻率:6.8 離婚率:3.60
●日本
婚姻率:5.2 離婚率:1.77
アメリカでは、人口1000人当たりの結婚6.8件ですが、離婚3.60件。
6.8件結婚しても3.60件の離婚が発生するわけで、つまり「結婚した2組のうち1組は別れる」ということが、データを見る限りわかります。
同じように考えると、日本の場合「2.9組に1組」が別れるといえるのでは?となります。
出典:厚生労働省の『人口動態統計の年間推計』
アメリカのデータなので、そのまま日本も同じ割合になるとは限りませんが、少なくとも似たような傾向があるとは思います。
医者との結婚に向いている女性のタイプ
医者の妻になる心得とは?
■相手が忙しくて家庭を顧みなくても文句を言わない
医者は人の命を助けているのだから忙しいのは仕方がない。むしろ尊敬できると思える人です。実際、医者は忙しく、家庭のことは妻に任せっきりになることも多いので、それに納得できる女性ということになります。同時にお子さんを跡取りとしてしっかり育て上げることを求められることも多いでしょう。
■医者としてのプライドを理解し、尊重できる
医者たちは、子供のころから神童と呼ばれ、跡取りとしても特別な存在として扱われてきた可能性が高いです。大人になって医者になれば、周囲に先生と呼ばれ続けますから、「俺様度」が高い人も少なくありません。そういった態度に理解を示せる人なら、医者との結婚に向いています。
■夫の時間を作ってあげられる
医者は忙しい上に「自分の時間が欲しい」または、勉強熱心な医者であれば「研究や勉強がほしい」という人も多いので、プライベートな時間の過ごし方は自由にさせてあげることが重要です。いくら「普段忙しいのだから、休みの日くらいはかまって欲しい!」と思っても、グッと我慢して、夫がひとりになる時間をつくってあげるのです。そんな妻ならば、夫から感謝され、ずっと大切にしてもらえるでしょう。
■適度に遊ばせることができる
医者はストレスがたまりやすい職業でもあるので、たまには羽目を外したいと思っています。しかも、医者はモテる上、どうにかお近づきになりたいと身を投げ出してくる女性も少なくないので誘惑も多いでしょう。もちろん、夫の不倫や浮気を許容すべきということではありませんが、深入りしすぎない程度に管理し、適度にガス抜きできるように遊ばせるくらいの気持ちの余裕があり、上手に転がせるような女性であれば、医者の妻になってもうまくやっていけます。
医者と結婚するということは、世間が思っているほど甘くはありません。見た目は派手でステキなのですが、実は苦労も耐えないのです。それでも結婚をしたいと願う女性も多いのですが、相手は競争率が高い医者です。やはり自分磨きをちゃんと行う必要がありそうです。
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