照明・LED/LED照明

快適な暮らしを実現する、LED照明器具の賢い選び方(2ページ目)

快適な暮らしを実現するには掃除やインテリアなどがありますが、あかりも重要です。食事や子どもの勉強、掃除など暮らしのシーンに合わせて光色を変えたり調整できるLED照明器具はとても役立ちます。そこで、All About「家事・掃除・子育て」ガイドの藤原千秋さんと一緒に、LED照明器具の賢い選び方や使い方を紹介します。

執筆者:越川 俊男


照明器具の点検・交換は「ライフスタイルが変わるとき」を目安に

藤原さん:テレビや冷蔵庫などの家電製品と違い、照明器具はランプの交換はしますが、器具自体の買い替えはあまりしません。ずっと使用していても問題ないでしょうか?

越川:家電製品と同じく照明器具にも製品寿命はあり、約10年を目安としています。ランプが切れたとき、ランプを交換すれば器具も新品に戻るからまだまだ使えると勘違いされる方が時々おられますが、そうともいえません。

藤原さん:点灯すれば問題ないと思いがちですが、そうではないのですね。

照明器具からの発火

製品寿命を過ぎて使い続けると、内部の安定器から煙が出たり、発火する可能性もあるので注意が必要です。

越川:照明器具は電子部品の集まりなので劣化しますし、電気が通っているので発煙・発火事故などを起こすこともあります。
器具内の劣化は外観では判断しにくいものです。安全性を考慮するなら、10年を過ぎたら器具の点検、そして照明器具の買い替えをおすすめします。

藤原さん:照明器具って、いつ頃購入したのかを忘れがちです……。

10年を目安にということであれば、ライフスタイルが変わるタイミングで点検し、必要に応じてLED照明器具に買い替えるとよいかもしれませんね。

例えば、結婚から出産の間では、赤ちゃんが生まれとき、立ち上がりの早い光ならおむつ替えもスムーズにできます。共働きを始めたら昼間にお掃除できなくなるので、夜でもきれいに掃除ができるクリアな光が欲しくなるはずです。清潔感あって居心地いい住まいにするためにも、お掃除のときにLED照明器具を点検してリニューアルしていきたいですね。

子どもがダイニングで宿題をするようになってきたら、勉強がはかどる照明になるようLED照明器具に交換してみる。そして子どもが独立し、自分たちの親と同居するようになると、通常よりも明るさが必要になってきます。その機会にLED照明器具にリニューアル、というタイミングが考えられます。

越川:子どもが成長してリビングで勉強するようになったときや親と同居するときは、明るさを足したくなるタイミングです。年齢を重ねると視力や光を捉える力が低下するため、明るさが必要になります。そのため、照明器具を交換するのもよいと思いますが、買い足すのもよいかもしれません。
「家事・掃除・子育て」ガイドの藤原千秋さんと「 LED照明器具の選び方」ガイド越川さん

暮らしの安全を守るために、「10年を目安に交換・点検という啓発活動が必要」と話し合う藤原さんとガイド越川


藤原さん: LED照明器具も従来の照明器具と同じように白熱ランプのように切れたリ、蛍光灯器具のようにチカチカしたり暗くなるなど劣化するのでしょうか?

越川:白熱灯や蛍光灯とちがい、LED照明器具は“突然が切れる”ということはまずありません。新品時の明るさを100とした場合、70まで減衰した時点をLED照明器具の寿命と定義しています。それがおよそ10年です。蛍光灯もだんだん暗くなるのは同じですが、蛍光灯のようにランプが切れないので、器具の劣化に気づきにくいかもしれません。10年間少しずつ暗くなっていくわけですから。

藤原さん:どのような照明器具を使うにせよ、交換時期を自覚する必要がありそうですね。暮らしの安全を守るという意味で、『照明器具は10年使ったら点検・交換が必要』ということを、もっと伝えていくべきですね。

定期的なお掃除で、快適なあかりと暮らしをキープしよう

越川:照明器具は、点検だけでなく、掃除も忘れがちという話をよく耳にします。
せっかく光色を楽しめるLED照明器具を選んでも、シェード(かさ)やカバーが汚れていたらその効果も半減します。

藤原さん:お部屋は、調理中の油煙や、排気ガス・粉塵を含んだ汚れた外気などにより、壁も実は汚れています。壁を掃除するときには、照明器具も一緒にお掃除するといいですね。

越川:掃除のために照明器具を取り外すと、中に虫の死骸が入っていることがありますよね。LEDは虫が好む光の波長を含んでいないので、蛍光灯と比べると虫が集まりにくいというメリットもありますよ。
屋外でも使えるLED照明器具

虫が集まりにくいというLEDのメリットを活かし、カバー内に虫が入ると取りにくいシーリングライトや、屋外のライトに使用するのもおすすめです。


藤原さん:最近は間接照明を取り入れたお住まいが増えていますが、間接照明は光を周囲に反射させて明るくするので、壁や天井が汚れていると明るさもダウンしますよね。
LED照明器具の間接照明

LED照明器具でダイニングキッチンを間接照明に


越川:その通りで、部屋の明るさは、照明器具が直接照らす明るさと、壁や天井に反射した明るさで決まります。間接照明に限らず壁や天井が汚れていると反射率は低下し、明るさも変わります。
それに、壁や天井がキレイな方が見た目にも明るく感じられますよね。

藤原さん:部屋が薄暗いと感じたときは、照明器具と壁や天井のお掃除が必須だということですね。知られていないポイントとしては、お部屋の壁と天井の継ぎ目部分と、シーリングライトのまわりは汚れがつきやすいので、ここをキレイにすれば部屋全体がぱっと明るくなりますね。

越川:定期的なお掃除で快適な明るさをキープしつつ、10年を目安に器具を点検・交換することが、安全かつ快適な暮らしには重要といえそうです。交換のタイミングでは調光・調色タイプのLED照明器具を選び、さらに快適なライフスタイルを実現したいですね。
本日はありがとうございました。

第17回 全国小学生ポスターコンテスト2017
募集テーマ「あかりに関するもの」

あかりの日ポスターコンテスト

 

1879年10月21日、アメリカのトーマス・エジソンが世界で初めて実用的な電球を作りました。「あかりの日」はエジソンの発明を記念して1981年に制定されました。それに合わせ、全国小学生ポスターコンテストを開催します。

いつも身近にある「あかり」に目を向け、無駄のないあかりの使い方や環境にやさしい夢のあるアイデアを考えてみませんか? たくさんのご応募お待ちしています。

応募資格 小学生に限ります。
応募期間 平成29年6月16日(金)~9月8日(金)[必着]

「あかりの日」ホームページはこちらから
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※一般社団法人 日本照明工業会・住宅リニューアル小委員会

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