疲労回復法

冷え性改善はふくらはぎから!手軽な坂道・階段習慣

一年中、体が冷えやすい状態になるきっかけは多様にあります。ですが、冷え対策に「ふくらはぎの健康」は欠かせません。血液循環の悪くなりやすいふくらはぎの筋肉を元気に保つことで、冷え性予防をしましょう。坂道や階段を有効利用したあとは、ふくらはぎをしっかりほぐすことがポイントです!

檜垣 暁子

執筆者:檜垣 暁子

カイロプラクティック理学士 / 肩こり・腰痛ガイド

冷え症体質でなくても……突然始まる「体の冷え」

日常生活の影響から「冷え症」になってしまうことがあります

日常生活の影響から「冷え症」になってしまうことがあります

通年寄せられる「体の冷えが気になる」という相談。夏場の冷えといえば、いわゆる「冷房病」「エアコン病」が代表的ですが、冷えから起こる胃腸の不調や脚のむくみ、月経痛の悪化などの悩みを抱えている人もいます。

それまで自分は冷え性ではないからと安心していた人も、日常習慣によって「冷えやすいタイプ」へ変わってしまうこともあるようですので油断大敵です。

冷え性改善の一つのカギはふくらはぎにあり!

冷え性対策でとても大切なのは「ふくらはぎの健康状態」です。本格的な冷え性の兆候として、ふくらはぎを触ると冷たく感じる、ふくらはぎ部分の肌がカサカサしたりと色ツヤに変化が出る、という人もいます。

ふくらはぎが不健康な状態になる原因は様々です。
  • デスクワークが中心
  • 休日は室内でゴロゴロして過ごす
  • 合わない靴が多い
  • スポーツなどで脚を酷使してもケアの仕方がわからない
等々。ふくらはぎは、心臓から押し出されてきた血液を、再度心臓までグッと押し戻すという重要なはたらきを持つ部分。

ふくらはぎの筋肉が不健康な状態のまま過ごしていると、血液を送り出す筋肉のポンプ機能が低下し、血液とともに酸素も十分に回らなくなります。ふくらはぎの筋肉が酸素不足から機能低下を起こすと、立って体を支える・歩くといったごく普通のことでさえ、負担になります。冷えに繋がる悪循環を解消できない状態につながってしまうのです。

ふくらはぎ刺激に「坂道・階段のちょこっと歩き」が効果的!

ふくらはぎの筋力を落とさないよう坂道や階段を活用しましょう

ふくらはぎの筋力を落とさないよう坂道や階段を活用しましょう

ふくらはぎの不調を自覚できるきっかけがないと、ふくらはぎへはあまり意識がいかない、という人も多いものです。気づいた時には、ふくらはぎがすでに不健康になり冷え体質になり始めていることも少なくありません。そこで、冷え性対策としてまず行いたい基本は「ふくらはぎの健康を保ち続ける」ということです。押さえるべきポイントは2つ。

  1. ふくらはぎを適度に使う
  2. 筋力を発揮したふくらはぎをリラックスさせる

「1」「2」を順に行うことができると良いと思います。「2」は忙しいと怠りやすいですが、下記でご紹介するエクササイズの「その1」だけでも行っておくと、ふくらはぎの健康維持に役立ちます。

「ふくらはぎだけを意識して、わざわざ運動するのは面倒くさい」という人にもオススメなのは、ふくらはぎの筋肉を適度に刺激することができる階段や坂道を、毎日少しでもよいので歩く習慣を持つことです。買い物ついでや、出勤中、帰宅途中にでも、職場・駅の階段を使ったり、坂道を登ってみたりと、ふくらはぎに刺激を入れる時間をつくってみてはいかがでしょうか。

■坂道や階段での注意点
  • 急いで駆け上がらずに、ふくらはぎをはじめとする下肢の筋肉を意識できるほどのペースを保つ。
  • 呼吸があがって苦しくなる場合は体への負担が大きいので、ペースダウンを。心身疲労時は、少しの負荷でも呼吸が苦しくなりやすいため、要調整。
  • つま先で地面を蹴る意識を持ち、リズミカルに脚を動かすよう意識する。

運動の後はふくらはぎのリラックスも大切

そして、忘れてはならないのは、ふくらはぎを使い終わった後のケアです。ふくらはぎのみならず、下肢の筋肉がほぐし、筋肉を使った後のリラックスを欠かさないようにしましょう。

■その1 タオルでふくらはぎのストレッチ
ストレッチは、脚を使った後やお風呂上りが効果的です

ストレッチは、脚を使った後やお風呂上りが効果的です

ふくらはぎの筋肉が疲労したままになると、硬くなり血行不良に陥るかもしれません。タオルを使ってふくらはぎのストレッチを行いましょう。

まず、写真のようにタオルを足底にかけます。タオルを手前に引っ張る際に足のつま先が手前に倒れないように3秒間抵抗しましょう。その後、脱力してタオルを手前に引っ張るとともに、足のつま先も手前に倒しふくらはぎを5秒間ストレッチしましょう。これを両足3回繰り返します。

■その2 足裏をほぐしてリラックス

押すと痛む部分もあるかと思いますが、無理せず気持ちが良い程度にとどめておきましょう

押すと痛む部分もあるかと思いますが、無理せず気持ちが良い程度にとどめておきましょう

普段、姿勢が悪くなりがちな人は特に、足部にかかる負担が大きくなり、足にも疲労がたまりやすいです。足裏をほぐしてふくらはぎへの悪影響を減らしましょう。土踏まずはもちろん、足裏全体を親指でゆっくりと擦るようにほぐしていきます。

■その3  ふくらはぎを両手で挟んでほぐす
手を回す時に表面を滑らないよう軽く圧をかけたまま動かします

手を回す時に表面を滑らないよう軽く圧をかけたまま動かします

片脚ずつ行います。両手でふくらはぎを挟み、手で軽く圧をかけながら5回円を描くように手のひらを回します。足首側から行い、少しずつ膝側へ位置を移動させながら、ふくらはぎ全体をほぐしていきましょう。


■その4  太ももを両手で挟んでほぐす
筋肉の張り・コリが強いと感じる部分は、強く圧さず痛めないようにゆっくりとほぐしてください

筋肉の張り・コリが強いと感じる部分は、強く圧さず痛めないようにゆっくりとほぐしてください

ふくらはぎ同様に、太ももを両手で挟み円を描くように大きめに5回ほど回します。皮膚の上を滑らせない程度の圧をかけたまま、手を動かします。ふくらはぎとは異なり、太さがあるため手の位置をずらしながら、全体をほぐすまでには少し時間がかかるかもしれません。ですが、心地良く簡単ですので、ぜひ挑戦してみて下さいね。膝側から脚の付け根にむかって進めていきましょう。


写真では衣服の上から筋肉をほぐしていますが、肌に直接に手を当てても大丈夫です。マッサージクリームや好きな香りのするアロマのマッサージオイルを利用する方法もオススメです。ふくらはぎが健康になると、歩行や立ち姿勢が楽に感じるようになるケースもありますので、体の冷えには困っていないという人もぜひお役立てください。
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