「サウナだけ」「お風呂だけ」より健康的? 水風呂の活用法

水シャワーの健康効果・注意点

水風呂は正しい方法で活用を。ぬるめの水シャワーなら自宅でも手軽で安全に楽しめます

皆さんは「水風呂」と聞いて、どのようなイメージが浮かびますか? 近年はサウナブームで、サウナとセットで水風呂も注目されています。「水風呂は冷たくて苦手」という方もいらっしゃるかもしれませんが、実はトップアスリートも試合後の疲労回復などを目的に利用するなど、正しく活用すれば、「サウナだけ」「お風呂だけ」の入浴法よりもさらに高い入浴効果を得ることができます。

一方で間違った水風呂の利用には危険もあり、安全に健康的に楽しむために知っておくべき注意点もあります。今回は、水風呂の正しい入浴法、家で水シャワーを楽しむコツを解説します。
 

水風呂単体ではなく「温冷交代浴」で利用するのポイント

アスリートも活用するような体への効果があると言っても、ただ冷たい水風呂に我慢して入れば健康になれるというわけではありません。水風呂がそれ単体ではなく、サウナやお風呂とセットで利用されることも大きなポイントです。

水風呂が効果を発揮するのが「温冷交代浴」での活用です。温冷交代浴とは、温かい湯と冷たい水に交互に入浴する入浴法です。血管は、体が温まると拡張し、冷たい水に浸かると温度差で収縮します。これを繰り返すことで血管をポンプのように機能させ、血行を良くし、疲労回復に役立てることができるのです。

運動後などで疲労が溜まっている時には、冷水浴を行うことで筋肉の炎症が抑えられ、筋肉痛の予防などにも効果があると考えられています。
 

水風呂の危険性と注意点……若くても不整脈で意識を失い溺れるリスクも

一方で、サウナやお風呂で温まった後に急に水風呂に入って、動悸や苦しさを感じた経験がある人もいらっしゃるかもしれません。冷水浴は正しく行えば疲労回復などの効果が期待できますが、誤った入浴法では命に関わる危険性もあります。特に、冷水浴による血圧の急上昇には要注意です。

血管が柔らかくしなやかな若い人であれば多少の血圧が上がっても血管が伸びることで対処できますが、特に中高年で動脈硬化が進んだ方の場合、急激な血圧上昇で脳内の血管が破裂してしまって脳内出血につながったり、血管の内側が傷むことで狭心症、心筋梗塞や脳梗塞につながったりする可能性もあります。また、若くても油断は禁物です。血圧の急激な上昇で不整脈が生じた場合、若い方でも意識を失い溺れてしまう危険性があります。

冷水浴を行う際は決して無理をせず慎重に行ってください。特に水道水を溜めただけの簡易的な水風呂であっても、冬は水道水そのものの水温がかなり低くなっており、身体への負荷が強くなります。手足の先から少しずつ水に体を慣らすなどの工夫が必要です。また、健康に不安がある方は事前に医師に相談することをお勧めします。
 

自宅でできる手軽な水シャワー……手先足先の冷え症改善にも

銭湯や温泉施設のように複数の湯船があるわけではない自宅でも、簡単に水風呂の効果を取り入れる方法があります。最も手軽でお勧めなのがシャワーです。プロのアスリートと同じような温度では一般の人には刺激が強すぎますので、温度も控えめにして行うのがよいでしょう。

まず、湯船の温度は40℃に設定します。次に、シャワーの温度は最初は30℃、慣れてきたら25℃程度にしてみましょう。40℃のお湯に2~3分浸かってから、洗い場でシャワーで手先足先から体の中心に向かって少しずつかけてみましょう。冷たい水が苦手な方は手先足先だけでもいいでしょう。30秒~1分程度水をかけたらまた温かい湯船につかり、3セット繰り返した後、最後は温かい湯船で終了します。手足に水をかけるだけでも、特に手先足先に冷えがある方は血流が改善して冷え症の軽減が期待できます。

時々、最後は水風呂でしめるとよいという意見もありますが、水風呂のあとは当然のことながら体温が低下しています。そのままお風呂が出ると体温が回復するまでに時間がかかってしまうので、温かい湯船で終えるのがよいでしょう。
 

水風呂・水シャワーは無理なく心地よい温度で活用を

ここまでお伝えしてきた通り、冷水浴は正しいやり方で行えば健康によく、疲労回復にも効果的です。自宅では水シャワーを活用することで、簡単にその効果を感じることができます。

一方で繰り返しになりますが、冷水浴を含めた温冷交代浴は体にとって負担の大きい入浴法でもあります。サウナや温浴を行うだけも十分に健康効果は期待できますので、高齢者や健康に不安のある人は事前に医師に相談するほか、健康な人でも決して無理をすることなく自分が心地よいと思うペースで安全第一で楽しんでみましょう。
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