大河ドラマ『真田丸』にも登場した鉢形城(はちがたじょう)
画像は大河ドラマ『真田丸』公式HPより引用
埼玉県北部にあるもう1つの城、忍城の観光についてはこちらの忍城 観光ガイド記事で解説しています。
<INDEX>
・鉢形城の歴史
・戦国時代の合戦を再現「寄居北条まつり」
・城跡の鉢形城公園の見どころ
・鉢形城歴史館・100名城スタンプ
・鉢形城へのアクセス・無料駐車場
鉢形城の歴史 天下統一のクライマックスの舞台
鉢形城は1476年に、関東管領を勤めていた山内上杉の家臣、長尾景春が築城したと伝わっています。その後、武蔵国(むさしのくに 現在の東京都・埼玉県・神奈川県北東部)は、小田原を拠点に領土を拡大する北条氏の所領となり、1564年、北条氏康の四男・氏邦(うじくに)が鉢形城に入城しました。
これ以降、鉢形城は北関東地区の拠点となり、甲斐や信濃との攻防の要としての重要な役割を担うこととなります。そして、戦国時代。豊臣秀吉に服従していた真田家は秀吉の天下統一のため、北条氏の征伐をはかりました。
1590年、真田軍は北条氏邦の居城、鉢形城に迫りました。寄居町を流れる荒川沿いの崖上にある堅固な要塞を攻撃するため、総大将・前田利家に上杉景勝なども加わり、35000の大軍で鉢形城を取り囲んだのです。氏邦は10分の1の軍勢で籠城を続けましたが、約1ケ月の死闘の末、城を明け渡しました。
「寄居北条まつり」が毎年5月に開催! 戦国時代の合戦を再現
毎年5月に寄居町で開催される「寄居北条まつり」では、鉢形城跡が接する荒川の玉淀河原で、北条軍と秀吉軍の合戦の様子が再現されます。この合戦では2017年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』の主人公、井伊直虎も鉢形城に参陣しており、2年連続でドラマの舞台となるかもしれません。
また、春には推定樹齢150年の大きな一本桜・エドヒガンザクラが花を咲かします。城跡なので周りに人工的な建物が少なく、桜撮影にもぴったりな場所。エドヒガンザクラは寄居町の天然記念物に指定されています。
城跡の鉢形城公園 戦国の縄張りが残る公園を散策しよう
戦国時代には数々の武将が争った鉢形城ですが、天守閣や屋敷などの建築物は現在残っていません。しかし、城跡は鉢形城公園として整備され、当時の城の縄張りがくっきりと残されています。城郭の中心である本丸が築かれたのは、荒川を見下ろすことができる崖の上でした。
本曲輪(ほんくるわ)の南西には、城の防御のための土塁が長く延びる二の曲輪があります。ちなみに、「~の丸」「~曲輪」というのはそれぞれのエリアにつけられた名称です。
さらに南西に向かうと三の曲輪のエリアで、ここには石積土塁が残され、四脚門などが復元されています。
本曲輪の北東の笹曲輪には、復元地形模型が設置され鉢形城を立体的に捉えることができます。
本曲輪の南東に広がる広大な敷地には外曲輪が設けられていました。深沢川や土地の起伏を利用した土塁は、自然の地形を巧みに城の敷設にとりこんだことが想像されます。穏やかな水の流れを自然の緑が包み込んでいます。
歴史博物館で鉢形城内をバーチャル体験! 「100名城スタンプ」もこちら
鉢形城の歴史をもっと知りたい!という人は、外曲輪の一画に建つ鉢形城歴史館もぜひ訪れてみてください。1/250の鉢形城復元模型や、動画で鉢形城の歴史が分かるヒストリーウォール、CGによって復元された城内を散策する疑似体験プログラム「鉢形城バーチャルツアー」など、ユニークなアプローチで鉢形城の魅力に迫ることができます。
歴史館の入り口では、日本城郭協会による「日本100名城スタンプ」が置かれています。「100名城スタンプ帳」を持っている方は要チェック。
鉢形城へのアクセスは? 歴史館には無料駐車場あり
鉢形城跡、鉢形城歴史館へは各線「寄居」駅より徒歩25分です。歴史館には無料駐車場があるので、車で行くのも良いですね。日本の歴史に思いをはせながら、鉢形城でゆっくりとした時間を過ごしてみてください。
【鉢形城歴史館】
住所:埼玉県大里郡寄居町大字鉢形2496-2
TEL:048-586-0315
開館日時:9:30~16:30(入館は16:00まで)
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)、祝日の翌日、年末・年始
公式ホームページ:http://www.town.yorii.saitama.jp/site/rekishikan/
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