「ひといちばい敏感な子(ハイリーセンシティブチャイルド)」の特徴

内気

「ひといちばい敏感」な子も、子ども時代の接し方によって、社会で生き生きと力を発揮できる大人に育ちます。

よく知らない人の前では、下を向くなどしてほとんど話さない。周りの子どもが楽しそうに遊んでいても、慣れない場ではなかなか親から離れない。初めての体験や変化に適応するのが苦手。少しのことでもスグに泣いたり興奮したりと気持ちが高まりやすい。

服のタグが気になったり、光や音や匂いにも敏感。相手の声のトーンや表情や仕草も敏感に感じ取る。外では「聞き分けがよい子」とみなされることもあるけれど、家族の前では驚くほど我がままになることがある。

こうした特徴を持つ子どもを、心理学者のエレイン・N・アーロン氏は、「ハイリーセンシティブチャイルド(ひといちばい敏感な子)」と呼びます。

一見「発達障害」とも特徴が重なりますが、「自閉症スペクトラム」と異なるのは、相手の気持ちがよく分かり、共感力が高いこと。また「注意欠陥症」とも異なるのは、周りへの敏感さゆえに気がそれやすくとも、目の前の物事にも敏感であるため、取り組む課題なども最後までやり通せることにあるといいます。

こうして日常生活では表立った「困難さ」が見られないため、「ハイリーセンシティブチャイルド(ひといちばい敏感な子)」とは、「発達障害」のような医学的な診断ではなく、「個性のひとつ」としてとらえられています。そしてこうした「ひといちばい敏感な個性」を持つ子とは、5-6人に1人近くの割合でみられるといいます。


「ひといちばい敏感」なのは生まれつきの性質?

冒頭のような特徴は、赤ちゃん時代から予想できるという説もあります。例えば心理学者のジャローム・ケーガン氏は、生後数ヵ月の時点で、周りからの刺激に敏感に反応する「高反応児」と、比較的鈍感に反応する「低反応児」が見られるといいます。

そして「高反応児」は、年齢を経るにつれ「内気」「シャイ」「引きこもりがち」となり、「低反応児」は、「社交的」で「大胆」となる傾向にあるというのです。(*)

とはいえ、乳児期から「高反応」の特徴を示しながらも、中には、ティーンになる頃には、極端な内気さも見られず、比較的社交的で大胆に育つ子もいるといいます。

そして多くの研究者が、「大きくなるにつれ、こうした違いが生まれるのは、周りがその子にどう接してきたかが大きい」と一致しています。では、「ひといちばい敏感な子」が、年を経るにつれ引きこもってしまわないために、どんなことを気をつけたらいいのでしょうか?


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