ANAのPEX航空券は土曜滞在で、より割安に！
ANAは、大きく分けて3種類のPEXを10年上期に設定。まず土曜の夜を目的地（現地）で過ごすことを条件に、リーズナブルな料金を実現したのが「スーパーエコ割」です。観光旅行なら、土曜現地滞在の条件はクリアできる方が多いのではないでしょうか。料金は、例えば東京―香港が3万3400円から、東京・大阪・名古屋―ロサンゼルス・サンフランシスコが5万9400円から。注目すべきは、多くの方面で、この運賃に空席があれば（エコノミークラスの中にも、料金や利用条件の違うさまざまな予約クラスがあります）、出発当日でも購入が可能なことです。かつてPEXは、出発間際になるとかなり割高なものしか設定がありませんでしたが、最近はこうした使いやすいタイプも登場しています。
2つ目は、早めに購入すれば割安な事前購入タイプの「エコ割７」、「エコ割14」（方面によりどちらかの設定）。数字が、出発何日前まで買えるかを示しています。「スーパーエコ割」より料金は高めですが、週末に現地滞在する必要はありません。「スーパーエコ割」「エコ割」とも、予約時の空席状況に応じて料金が変わる変動型運賃です。
3つ目は、出発直前まで買える「エコ割スタンダード」。 席はずっととりやすくなりますが、エコノミークラス（普通席）の正規割引運賃の中では最も割高。
その他のPEX航空券
外資系の航空会社もそれぞれ多様なPEX航空券を発売しており、利用条件はさまざまです。ただ、大きく分けると、より割安な事前購入タイプと、使いやすい代わりに割高なスタンダードタイプの2つのタイプがあります。加えて、航空会社によっては、予約＆購入期間と利用期間を限定した、バーゲンタイプのより割安なPEX航空券が登場することもあります。これらは、自社のサイト限定で販売するケースが多いよう。先の例の東京―台北1万円台の航空券などもこのタイプです。各社のメールニュースの会員（無料で登録可能）になっておくと、おいしい情報が真っ先に手に入ります。
PEXを買うとギフト券!?
これまでは、料金最優先なら格安航空券、と相場が決まっていました。けれども、航空会社や行き先、時期などによっては、PEXのほうが安い例も増えていることがおわかりいただけたでしょうか。その背景のひとつには、航空会社が自社のオンライン販売を強化していることがあります。これまでは旅行会社に販売手数料を払い、個人旅行の座席の販売をある程度任せてきましたが、収益改善の一環として、自社のウェブサイトでの直接販売を増やし、リピーターを取り込みたいという考えが強くなっているようです。余談ですが、自社のウェブサイトからPEXを購入すると、「おまけ」をつけてくれるところも少なくありません。たとえばKLMオランダ航空はVISAギフトカード5000円分をプレゼント、ルフトハンザ ドイツ航空は銀座・和光のチョコレート詰合せをプレゼント、という具合です（いずれも期間限定の過去のキャンペーン例）。もちろん、おまけ目当てで航空券 を買う人はいないでしょうが、料金や利用条件が同等なら、ちょっとうれしいプレゼントではないでしょうか。
いずれにしても、割安で使いやすい正規割引航空券が、オンラインで24時間いつでも手軽に買えるのは、利用者にとってうれしいこと。次の個人旅行は、自分のニーズにぴったりのPEXを見つけて出かけてみませんか？
※運賃や利用条件は10年2月10日時点のもので、その後変更になる可能性があります。各社のPEXの利用条件にはほかにもさまざまな制約のつくことがあります。表記の運賃には、基本的に燃油付加運賃や空港税等の諸税は含まれていません。
