航空券/航空券の基本情報

正規割引運賃(PEX航空券)(2ページ目)

個人旅行の第一歩となる航空券選び。従来、料金を優先するなら格安航空券と相場が決まっていました。けれども最近はPEX航空券(エコノミークラス正規割引運賃)にも割安で、使いやすいものが増えています。PEXの最新の情報、利用のポイントなどを紹介します。

執筆者:中西 克吉

PEX航空券の注意点

これはPEXに限ったことではありませんが、チケット購入にあたっては、運賃だけでなく、有効期間やキャンセル料金、予約変更の不可といった利用条件をしっかり確認しておくことが大切。割引率の大きい一部のPEXの中には、払い戻しが一切できないものもあります。わからないことがあれば、サイト内の「よくある質問」や、電話、メールなどで航空会社に確認しましょう。

予約の時期もポイントです。一般的にPEXの料金は上期(4~9月)、下期(10~3月)の半年ごとに運賃が設定され、具体的な料金が出るのはそれぞれ 2ヵ月前くらいから。予定が決まったら、早めにアクションを起こしましょう。なおJALやANAなどでは、予約だけをほぼ1年前から受け付けてくれます(一部の割安なPEXは対象外の場合あり)。

JALのPEX航空券は、事前購入の条件を緩和

PEXは航空会社ごとにさまざまな種類がありますが、一般的には、利用条件に制約が多いほど割安、逆に制約が少ないほど割高と考えていいでしょう。

JALの10年上期(4~10月)の例を見てみましょう。JALでは4月、PEXのブランド名を「JAL悟空」から「JALダイナミックセイバー」に変え、利用条件も一部緩和しました。主流となるのは、出発前の一定の時期までに買う事前購入タイプ。例えば北米は出発の7日前、東南アジア・インドは出発の5日前または3日前、韓国・中国は出発3日前までの購入が条件です。10年上期 (4~9月)分からは、各方面とも従来に比べて出発の比較的間近でも購入できるようになりました。

PEXなら基本的に事前に座席が指定できて安心。

PEXなら基本的に事前に座席が指定できて安心

「ダイナミックセイバー」の場合、混雑が予測される季節や搭乗日は、方面ごとに追加料金(特定日加算額)が設定されます。つまり、予約時点の空席予測数が多い(便が空いている)ほど割安な料金で買え、逆に空席予測数が少ない(便が混んでいる)ほど割高になるというわけ。予約の時点で往復便それぞれにおいて、最も割安なタイプを組み合わせて購入できます。例えば往きが一番のピーク日でも、帰りがピークの日をはずれていたら、往復では割安になります。上期の例を上げると、東京―ホノルルが5万5000円から、東京―バンコクで3万4000円から。

また韓国線(羽田―金浦、成田―仁川)では、土曜日の夜を現地で過ごすことを条件にした、より割安な「週末ステイ割引」が新発売されました。マイレージサービスのマイル加算率は50% (その他のダイナミックセイバーは同70%)と低めですが、週末の韓国旅行には最適のもののひとつでしょう。

このほか、出発直前まで買え、一部は帰国便の予約変更が有料で可能な「エコノミーセイバー」もあります。割高ですが、出張などに便利です。 
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