シミは諦めなくていい! 皮膚科で薄くしたり消したりできる
肌年齢の印象を大きく左右する「シミ」。シミは消えないからと諦めてしまい、“メイクで隠す”という手段をとっている方も多いかもしれません。ですが、皮膚科で適切な治療を行えば、シミを薄くすることや消すことが可能です。シミの種類や皮膚科で受けられる治療方法を、2回に分けてご紹介していきます。本記事ではまず、原因や種類などシミの基本をお伝えしますので、まずは自分のシミがどの種類に当てはまるか確認してみてください。
そもそも「シミ」は正式病名ではない
まず「シミ」とは、紫外線や女性ホルモンの不調などによって、表皮のメラニンに変化が起きることでできる、茶色い色素斑のことを言います。「シミ」は正式な病名ではなく通称で、褐色の色素をもった発疹の総称のことを指します。「肝斑」や「色素沈着」など、原因や症状によっていくつもの種類に分かれています。以下では、シミの主な種類を説明していきたいと思います。主なシミの種類1・老人性色素斑
20代以降に発症する、日本人女性にもっともできやすいシミの種類です。主に顔や腕、手の甲などの光を浴びやすい場所にでき、色ムラがなく境界明瞭で、ベタッとした形状をしています。紫外線を繰り返し浴びることが発症の原因になるので、紫外線対策を行うことで予防することができます。
主なシミの種類2・脂漏性角化腫
主に20代以降にでき始め、40代頃から目立ち始めます。少し平らに盛り上がった、イボのような色素斑です。高さや色の濃淡があり、境界がはっきりしているのが特徴です。加齢や紫外線が原因で、紫外線に当たっている時間が長いほど発症しやすくなります。顔や腕、頭など全身にできますが、手や足の裏にはできません。
年々大きくなっていくので、除去するのなら早い時期に行うのがおすすめです。
主なシミの種類3・肝斑
30代以降にできやすい、女性特有の色素斑です。両頬やおでこなどに、絵の具で塗ったようなベタッとした色素斑が、左右対称の位置に発生します。そしてアイホールにできないのが大きな特徴のひとつです。現在、発症の原因ははっきりとはわかっていないのですが、女性ホルモンが影響していると考えられています。避妊薬を用いることで発生したり、妊娠中にできやすいという傾向があります。
また、紫外線により悪化するので、秋以降に目立つ傾向があります。
主なシミの種類4・炎症後の色素沈着
肌の炎症後に、一時的にできるシミの一種。色ムラがなく均一な褐色斑の場合がほとんどです。レーザー治療を受けた後や、火傷、ケガ、強い紫外線に当たり続けるなど、炎症が起こった後にメラニンが一時的に増え、茶色い色素が残ってしまった状態です。合わない化粧品を使い続けることによって、肌がかぶれ、色素沈着となってしまう場合もあります。
ですが、この色素沈着は一時的なものなので、他のシミとは違い、時間が経ったら自然となくなります。
主なシミの種類5・ソバカス
日本人にはそばかすはできないと言われています
頬~鼻にかけて特にできやすく、数ミリ程度の小さなシミが部分的に多発するのが特徴で、若い人に多く見られます。ですがこのソバカス、赤毛の白色人種に遺伝でできるものであり、日本人にはできないと言われています。
日本人で“ソバカスが悩み”という方は、正確にはソバカスではなく、後天性のアザの一種である「太田母斑」の可能性が高いと考えられます。
種類によっては紫外線対策でシミ予防を!
以上が、シミの主な種類になります。「シミ」にこんなにも種類があることを知らなかったという人もいらっしゃるのではないでしょうか?種類によっては紫外線対策で予防することもできますので、まずは作らないことを意識しましょう。
次回は、クリニックでできるシミの治療方法をご紹介したいと思います。すでにシミができてしまい悩んでいるという方は、ぜひ参考にしてみてください。