200万円を切る、インプレッサ1600ccモデルの実力は
世界TOPクラスの安全性能を持ちながら、リーズナブルな価格を実現してきたインプレッサながら、当初の生産ロットには200万円を下回る1600ccが含まれていなかった。ここにきてやっと1600ccモデルの納車も始まったという。果たして192万円というプライスタグを付けたグレードは魅力的か?改めて標準で付いている安全装備を並べてみる。一番の目玉は自動ブレーキのアイサイト3だろう。現在販売される自動ブレーキの中で世界ランキングベスト3に入る優れたシステムといってよい。スバルの調査によれば一つ前のアイサイト2ですら追突事故の85%を防止出来ている。
さらに性能アップしたアイサイト3なら90%近い防止能力を持つことだろう。加えてアイサイト3には先行車追随クルーズコントロール機能も付くから嬉しい。高速道路の渋滞時など、先行車との車間距離を自動でキープし、先行車が停車したら自車も停車。発進したらボタン押すだけで走り出す。
事故に遭遇した時の安全装備も万全だ。サイド&カーテンエアバッグだけでなく、運転者のヒザの前面をカバーする『ニーエアバッグ』まで標準。ボディ骨格も世界一厳しいと言われる最新のアメリカ基準を日本車で初めてパス出来るポテンシャルを持つ。その上で歩行者用エアバッグ装備。
事故を起こしにくく、遭遇してもダメージを最小限に防いでくれる。もちろん常識的な速度で走っていれば、歩行者を発見してブレーキング。これまた止まりきれなければ歩行者用のエアバッグで衝撃を吸収してくれるのだった。以上、全部最初から付いていて192万円です。
1600ccモデルで十分? 2000ccを選ぶ理由は
前置きが長くなった。ここまで2000ccと同じ。気になるのは果たして1600ccで納得出来るか、である。Dレンジをセレクトして走り出した、と思っていただきたい。アクセル開度が3分の1くらいまでの「街中での流れに乗った加速」であれば、パワー不足も体感できず全く問題ない。普通に加速し、普通に巡航出来るだけの性能を持っている。考えてみればノアやセレナに代表される2000cc級ミニバンと同じくらいの性能は確保出来ているのだから当然か。日常の足として使おうとしているなら、1600ccで十分。何より安全だから、誰にでも自信を持ってすすめておく。
だったら2000ccを買う意味は無いか? そうでもなかったりする。
2000ccと乗り比べてみると1600ccの方がエンジン騒音大きめ。アクセルを多めに踏み込むと2000ccより回転数高くなり、これまた騒音レベルが増す要因になっているようだ。高速巡航からの追い越し加速は2000ccのような軽快感なし。
もう少し解りやすく表現すると、クルマを道具として考えている人なら1600ccで十分ながら、趣味の対象として購入しようと思っているなら20万円高くても2000ccを選んだらいい、ということになる。1600ccと乗り比べたら、2000ccはスポーティにさえ感じるほど。実用燃費だって大差なし。
ちなみにクルマの質感は同じグレードであれば2000ccも1600ccも変わりない。乗り心地の良さとハンドリングの良さを両立したヨーロッパ車のような足回りや、先代インプレッサより上質になったインテリアも共通。200万円以下のクルマとは思えないレベル。何より安全なのが素晴らしい。
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