新年には浦和レッズ選手が必勝祈願の参拝をする調神社
スポーツ選手など勝負に関わる人は、運を味方にしようと必勝祈願をするものです。サッカーJリーグ、浦和レッズの選手が訪れるのは地元・埼玉県の調(つき)神社。神社名の”つき”が、幸運をチームに運んでくれるかもしれません。ツキを月と読みかえているのか、調神社の敷地内にはウサギの姿がちりばめられています。Jリーグの試合が開催される日には浦和スタジアムに登場するレッズのマスコット、レディアのウサギのような耳が連想されます。
調神社ではウサギがお出迎え!
調神社はJR浦和駅西口から徒歩約7分、県道213号曲本さいたま線沿いに社殿を構えています。通りに面する参拝口の左右で参詣者を出迎えてくれるのは、狛犬ではなくウサギです。参道に鳥居がないことも特徴の一つ。調神社は伊勢神宮に納める初穂を保管する倉庫群に造営されていました。貢物を運び出すときに鳥居が妨げとなりかねません。このため鳥居が作られなかったものと推定されています。
約2000年の歴史をもつ神社
調宮縁起には、社殿は約2000年前の第10代崇神天皇の時代に創建されたと記されています。その後、南北朝時代の1337年に、一色範行が足利尊氏の命を受けて傷んだ建物を復興しました。現在の拝殿は総欅の権現造りによって、1859年に建造されたもの。一代前の本殿も境内の北東隅に稲荷社本殿として残されています。拝殿と同じように総ケヤキですが、一間社流造りという建築様式が採用されています。
初詣では2時間もの大行列に!?
毎年、新しい年が明けると同時に調神社には、大勢の初詣客がつめかけます。みるみる内に境内から人々があふれ出し、行列が神社を取り囲みます。三が日の午後の待ち時間は、2時間近くになることもあるほどです。午前中の早めの時間であればスムーズに初詣を済ませることができるでしょう。ウサギが吐き出す手水舎の水
参道の両側には露店が隙間なく並び、威勢のよいかけ声がこだまします。100メートル前後の参道を進み、境内の入口にある手水舎で身を清めます。ひしゃくですくうのは、ウサギの口から吐かれた水。最も混雑している時間帯は手水舎からでも拝殿の正面に辿り着くのも数十分かかることもあります。お札、お守りにも描かれるウサギ
参拝を済ませ右に進めば、おみくじやお札、お守りの売り場です。お札、お守りにはウサギが描かれたものがあり、親しみが感じられます。力強い生命力を宿す鎮守の杜
境内の東奥にこの神社で最も大きな1対のウサギの石像がありますが、他にも社殿の彫刻や灯籠、庭園の池など、いたるところでウサギの姿を見ることができます。ウサギの愛らしい姿に微笑む一方で、神楽殿などからは古くからの伝統が滲み出てきます。樹齢数百年のイチョウやケヤキ、ムクなどが覆う鎮守の杜には、力強い生命力を宿しているようです。【調神社】
住所:埼玉県さいたま市浦和区岸町3-17-25
TEL:048-822-2254
アクセス:JR浦和駅西口より徒歩約7分
地図情報