自動車保険

補償対象とダブりに注意!自動車保険の弁護士費用特約(2ページ目)

自動車保険につけることができる特約の1つに弁護士費用特約がありますが、補償の対象となる事故の範囲が保険会社や商品によって異なるため、注意が必要です。補償されるケースを正確に把握していないと、ダブって加入してしまうことも。弁護士費用特約の補償内容、特に対象となる事故の範囲と、どのようなケースで補償の重複に注意するべきかを解説します。

執筆者:平野 雅章

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複数の自動車保険契約がある場合

補償の重複や漏れには要注意!

補償の重複や漏れには要注意!

弁護士費用特約では、加入した本人だけでなく、配偶者、本人または配偶者と生計を共にする同居の親族、本人または配偶者と生計を共にする別居の未婚の子(例えば仕送りを受けている学生など)が、契約車両以外の自動車に搭乗中の事故なども補償されるものが多いです。

このタイプでは、家族で複数の自動車を保有していて複数の自動車保険契約がある場合、1つの契約のみに特約を付帯していれば家族全員がカバーされるため、それぞれに弁護士費用特約を付帯してしまうと、補償が重複することになります。ただし、特約の付帯を1つの契約のみにした場合は、付帯していない自動車保険の契約車両を友人、知人などが運転する場合、友人、知人などは補償されない点は注意が必要です。

保険会社によっては、契約車両以外で本人または上述の家族が保有する自動車に搭乗中の事故は、補償の対象外としているものもあります。このタイプでは、家族で複数の自動車を保有している場合、契約車両に搭乗中の事故を補償するためには、それぞれの契約に弁護士費用特約を付帯する必要があります。
 

他の保険とのダブりに注意

他の損害保険、主に火災保険には弁護士費用特約が付帯できるものもあります。火災保険に付帯できる同特約は、事故による被害として、
  1. 身体の障害
  2. 住宅または住宅外における日常生活用動産の損壊
を対象としているものが多く、その場合、自動車事故も対象となります。

珍しい例では、医療ミスによる被害を損害賠償請求するケースを想定し、医療保険で弁護士費用が補償される商品もあります。この商品は日常生活の被害事故を対象としているため、自動車事故も対象となります。

自動車保険で弁護士費用特約の付帯を考えるときは、補償がダブってしまわないよう、自分や家族が既に加入している保険、主に損害保険に同特約がついていないかを確認することが重要です。特約の名称が弁護士費用特約とはかなり異なっていることがありますので、疑わしい特約があるときは、パンフレットや約款などで内容を確認するか、保険会社に問い合わせるようにしましょう。

この記事を読んで、弁護士費用特約は「意外に使うケースがありそう」と思った人も多いのではないかと思います。同特約をつけることを検討するときは、対象となる事故は自動車事故だけでよいのか、日常生活の事故全般にしたいのかも考えましょう。同特約を使っても自動車保険の等級が下がることはありませんので、自動車以外の事故の場合でも気兼ねなく使うことができます。

補償の重複を避けるためには、家族の契約も含めて主に損害保険をチェック。複数の自動車を家族で保有している場合は、他の自動車保険の契約も併せてチェックしましょう。特約の内容によっては、複数の契約にそれぞれ弁護士費用特約をつけた方がよい場合もあることには注意が必要です。
※本件ガイドが提供する記事は、特定の保険商品の募集を目的としたものではありません。また、掲載される情報の著作権は株式会社オールアバウトが有し、各国の著作権法、各種条約およびその他の法律で保護されています。
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