幼児食/幼児食の基礎知識

刺身や生卵は何歳から食べられる?お寿司・いくらなど子どもの食事事情

子どもの場合、お刺身など生魚、卵(生卵や温泉卵なども含む)、お寿司、いくら、えび、かになど、いつから食べさせたらいいのか悩ましい食材があるでしょう。今回はたんぱく質(卵、肉、魚類)について、何歳から与えてOKかをまとめました。

川口 由美子

執筆者:川口 由美子

離乳食・幼児食・妊娠中の食事ガイド

刺身や生卵・お寿司やいくら……子どもは何歳から食べていいの?

お寿司や刺身など子供の場合何歳から食べていいの?

お寿司や刺身など子どもの場合何歳から食べていいの?

子どもが小さく離乳食や幼児食のあいだは、何がいつから食べられるのかが気になりますよね。

今回は、刺身、寿司、いくら、生卵や温泉卵などの卵、えび、かになど……主菜となるたんぱく質(卵、肉、魚類)について、何歳から食べてOKかをまとめました。
   

卵・生卵・温泉卵は、何歳から?

卵

生卵はサルモネラ菌にきをつけましょう

卵は離乳初期である生後6カ月頃から初めて構いませんが、卵をしっかり固くゆでたあとに卵黄だけ取り出したものをほんの少しから始めます。

卵はアレルギーが強く、特に卵白にそのアレルゲンが含まれるので、卵白が混じらないように気をつけます。固ゆで卵にする理由は、加熱の時間をより長くすることに加えて、卵白とまじりにくいことも特徴です。万全を期すなら、固ゆで卵にしたあとにすぐ卵白と卵黄とにわけましょう。

卵白を含んだ全卵が食べられるようになるのは、卵黄を何回か食べて慣れてきた頃からにしましょう。最初は固ゆで卵の状態の卵白をほんの少しから与えるほうがいいでしょう。

乳幼児期は卵はしっかり加熱するのが原則です。全卵を食べられたからと言って急に加熱がすくない茶碗蒸しや半熟のオムレツなどを食べると湿疹などのアレルギー症状がみられることもありますので、しっかり加熱をするということを覚えておきましょう。

温泉卵や生卵は細菌感染の恐れがあるので、基本的にはおすすめできませんが3歳すぎてからにしましょう。
 

刺身・生魚や貝類は、何歳から?

刺身

刺身は衛生面で心配です

刺身は離乳食期は、咀嚼面でも噛み切りにくく、また衛生面も心配ですので避けましょう。

特に衛生面では注意が必要です。
刺身を食べてよい目安などはありませんが、2歳半や3歳頃になり、少し体力がついてきて、咀嚼もできそうなころに始めるといいでしょう。ただし、刺身には細菌類や寄生虫がいることがあるので、原則は、元気な時にのみ、新鮮なものを少量食べるようにしましょう。具合が悪いときは絶対に禁物です!

刺身は買ってきてすぐ出せるのでとても便利だと思います。骨もないので、子ども向きともいえます。しかし、噛み切りにくいということもあり、加熱をするほうが食べやすくなります。
生だけではなく、しゃぶしゃぶのように軽くゆがくのもおいしいので、少しでも不安のある時はちょっとだけ加熱というのも思い出してください。

サバなどの青魚ではじんましんなどが起こることもあります。これは寄生虫によることもありますが、ヒスタミン中毒の場合があります。その場合には加熱しても症状がでますが数時間でひきます。

また、牡蠣などの貝類は食中毒が激しいことに加え、噛み切りにくいので、幼児期には積極的にあげる必要はないでしょう。

寿司やいくらは、何歳から?

寿司

寿司は特別なお祝いによいのですが、幼児には食べられないものも

上記の刺身や甲殻類の注意をもとに、離乳食期がおわったくらいから選んで食べられるようになります。いくらは何歳から大丈夫という目安はありませんが、魚卵のアレルギーは幼児期に多いので、最初はほんの少しからはじめると安心です。たとえば、いくらがついていたきゅうりなどを食べるというのもいいかもしれませんね。

あえて年齢をいうなら、いくらは2歳以降に少しだけにしておきましょう。卵のアレルギーはないからといって魚卵も大丈夫とはいえませんので、別のものと考え、最初は少しにしておきましょう。

また、いくらは醤油漬けになっていたりしますので、味の濃さも心配ですので、少しにしておくのは忘れないようにしたいですね。

寿司は、上記の刺身と同様に、生のものは衛生面の不安や噛みにくさもあるので2歳半から3歳頃からがよいでしょう。他にも食べられるお寿司はあります。卵焼き、納豆、きゅうり(かっぱ巻)、穴子など、子どもでも食べられる寿司ネタを探してみるのも楽しいですね。
 

甲殻類(海老、蟹)は、何歳から?

えび、かに

えび、かにはアレルギーが心配

海老や蟹は、アレルギーになりやすい食材です。実は大きくなってから突然かかるケースもあるので、小児期だけにかぎったアレルギーではありません。

えび、かにのアレルギーが増えるのは幼児期くらいで小学生になってから発症するケースも多いので、ずっと注意は必要です。

食べた後に運動することでアレルギー症状がでることもあります。

また、それとは別にエビは噛み切りにくいということもあります。幼児期にはまだ注意が必要な食材ではありますが、少しずつ注意しながらあげましょう。

えびやカニは何歳からとは決めにくいですが、エビは固くて食べられないので、保育園などでは0~1歳への提供は禁止されていますので、おうちでもえびやカニは2歳以降を目安にするといいでしょう。

タコ・イカは、何歳から?

たこ

弾力がある「いか、たこ」

タコやイカは噛み切るのが難しい食材なので、離乳食期、幼児期には与えない方がいいでしょう。
総務庁の「教育・保育施設等における事故防止及び 事故発生時の対応のためのガイドライン」では、保育園などで使用をさける食材として「イカ」があげられています。理由として噛み切れずそのまま気道に入ることがあるので危険であるとされています。
タコやイカは6歳まではあげないようにできるといいでしょう。

生のイカは、噛み切りにくいことにくわえ、アニサキス(寄生虫)などの心配があるので、注意が必要です。冷凍したり、細く切ることで予防することができます。
 

骨のある魚は、何歳から?

干物

まず骨のある魚を一緒に骨を除きながら食べることが大切

骨のある魚は、間違えて骨を飲み込んでしまったり、口の中で刺さってしまったらどうしようと、気になりますよね。 川魚のように骨がたくさんあるものは、特に注意が必要ですが、おおむね6歳くらいになると、骨があっても口からだしたり、事前に取り除いたり、注意して食べるということができるようになります。

アジの干物などは比較的骨がわかりやすく、とりやすいので、そういうものを一緒に食べていくことで注意できるようになるかと思います。

また、小アジなどはから揚げにしてさらに酢漬け(南蛮漬け)などにすると骨までやわらかくなるので、3歳頃から食べられるでしょう。
 

肉・生肉・ホルモンは、何歳から?

肉

肉はよく加熱したものを

肉類は、必ずよく火を通したものを使います。馬刺などの生肉は子どものうちは絶対に避けます。

加熱したレバーや加熱した肉類は、6か月頃から食べることができます。ホルモンなどは食感が硬いのであえて幼児期に食べる必要はないでしょう。
 

ベーコン、ハム、ソーセージは、何歳から?

ハム、ソーセージ

添加物が多いものは避けたいものです

肉の加工品である、ベーコン、ハム、ソーセージは、風味付けにつかうとよいのですが、たくさん食べるには添加物が心配です。1歳すぎくらいから、ほんの少し風味づけとして使うのはいいでしょう。塩分も強く、添加物も気になるので、必ず茹でてから使います。

WHOはソーセージに発がん性物質があるので1日50g以下が望ましいと発表したことがあります。これには違う見方があるものの、添加物には注意が必要なことには変わりはありません。よって、3歳頃から1日1~2本(30g)程度を目安にするといいでしょう。
 

揚げ物は、何歳から?

から揚げ

揚物は油をしっかりきって

揚げ物は、1歳くらいから使うことができますが、揚げ焼き程度のものとし、衣は分厚くつけないほうがいいでしょう。また、揚げた後に油をしっかりきるようにしましょう。フライやてんぷらなどは1歳半を過ぎてからにしましょう。
 

刺身や生卵など、子どもの食事情の最後に

いかがでしたか? あくまでこれらは目安です。衛生的に管理されているか、お子さんの咀嚼力はどうなのかなども考えてみるといいかもしれませんね。他のものが食べられるのであれば加熱することに超したことはありません。生でこれらを食べるのは日本独特の文化であり、基本的には加熱することが望ましいです。いずれも初めて食べたあとの子どもの反応を見守るなどの保護者のチェックは欠かせませんが、楽しく一緒の食材を少しずつ食べられるようになるといいですね!

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