ウォームビズの実施期間や服装マナーを押さえておこう
夏の行事として定着してきたクールビズ(5月1日から9月30日)の期間が終わり、11月からはウォームビズのシーズンです。2005年からスタートし、2017年で13シーズン目となるウォームビズ。ウォームビズの認知度は2014年の調査で70.8%で、認知度92.5%のクールビズと比べると低く、普及拡大が課題となっています。実際、冬の節電は夏の対策よりも省エネ効果やCO2排出量の削減効果が高いと言われています。そもそものキャンペーンが始まった由来や意味、いつからいつまで実施されるのかと、オフィスマナーに即し、快適に過ごす服装のコツなどをおさえておきましょう。
ウォームビズとは
ウォームビズ(WARM BIZ)とは、環境省が行ったキャンペーンで、クールビズの秋冬版。過度に暖房に頼らず、摂氏20度の暖房の適温でも暖かく働きやすい服装にすることで、、暖房に必要なエネルギー使用量を削減することによって、CO2の発生を削減し地球温暖化を防止することが目的の取り組みのことです。ウォームビズの具体的な服装としては、背広の場合、スリーピース(上着・スラックス・ベスト)がキホンとなりますが、保温機能のある下着やセーター、膝掛けなどを活用することや、体が温まる食べ物や飲み物を摂ることも推奨されています。また、ひとつの部屋に集まって暖を取ったり、ホームパーティーや鍋料理などを楽しむ「ウォームシェア」の実施も呼び掛けています。
ウォームビズの由来・語源
WARM BIZという綴りからもわかるように、ウォームビズは造語です。2005年2月の京都議定書が発効されたのをきっかけに、環境省の一般公募で選ばれた「クールビズ」(涼しい・かっこいいの意味のcool + ビジネスの略語であるbiz)に対して、秋冬版として2005年8月22日に、環境省から発表されたのが、「ウォーム ビズ (WARM BIZ)」です。クールの反対語として、ホットビズか?と噂されましたが、温かいという意味のWARM + ビジネスの略語であるbizを組み合わせた和製英語になったようです。
ウォームビズの期間は11月1日から3月31日まで
2017年のウォームビズの実施期間は、環境省の発表によると、11月1日から3月31日までです。約半年間ともなると長く感じますね。9月に台風が多く、10月は夏日になるなど、気候が安定しない秋の天気でしたが、11月に向けてしっかりと準備をしたいですよね。クールビズの場合、「スーパークールビズ」と称して、さらなる軽装や勤務時間のシフト制を推奨。早朝勤務やフレックス勤務を導入する企業も、少しずつですが増えているようです。今後、ウォームビズに関する勤務体制の変更なども出てくるのでしょうか。
ウォームビズの服装はスリーピースの背広が基本
スーツ着用の職場に勤める方にとっては、ネクタイなしやポロシャツなどが解禁になるクールビズは、服装のマナーのセーフラインや、ビジネスマンとしてだらしなく見えないかどうかが最も気になるポイントでした。一方、ウォームビズは、環境省が出す服装のガイドラインなどはとくにないようです。上着・スラックス・ベストのスリーピースは、スーツのトレンドにもなっているので、おしゃれの一環として取り入れてみるのもオススメです。ただ、真冬になれば、背広スタイルをスマートに暖かく着こなすインナーには工夫する必要がありそうです。
ウォームビズのポイントは、高機能「あったかインナー」
環境庁が、アウトドアメーカーモンベルの機能性をビジネスシーンにも取り入れる連携(参考:連携アウトドア用品メーカー「モンベル」との連携施策について)を発表。ベーシックな黒のほかに、肌の色に近いイエローや、ベージュに次いで響きにくいグレーなどの色展開も。モンベルでは、優れた特長をもつ「スーパーメリノウール」「ジオライン」といった機能性素材のアンダーウェアを提案。暖房時の室温が20℃でも、心地良く過ごせるライフスタイルを呼びかけます。
「重ね着すると暑すぎる」「ゴワゴワする」というのは昔の話。身につけるウェアを賢く選ぶと、エアコンの温度を省エネにつながる設定にしても快適に過ごすことができます。
室内外の温度差が激しくなる秋冬のシーズンは、汗ジミができたり、肌にワイシャツが張りついてベタベタしたり肌が透けてしまったり、夏の汗よりも匂いを発してしまうこともあり、自分だけでなく周囲から不快に思われる場合もあります。また、インナーなしでワイシャツを着ると、傷みも早くなります。
最近は、安価で高機能、かつ、消臭・速乾の透けないインナーが増えているので、ビジネスマナーの一環として取り入れましょう。クールビズと並んで注目が高まるウォームビズ。仕事の能率を下げず、快適に過ごすために、さまざまな知恵を取り入れておきたいですね。
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