若年層は性欲も薄くなってる? そんな馬鹿な……

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「レスでも夫婦円満」って思っているのは妻だけ?

2016年9月15日に発表された、国立社会保障・人口問題研究所の「第15回出生動向基本調査」の結果によると、「彼氏がいない女性の割合は約60%、彼女がいない男性の割合は約70%」と、過去最高だったそうです。

この数字を見て、若年層の恋愛への関心の低さや、女性に対して消極的&性に対して淡泊な草食男子の増加などを論じる声も多いです。また世の中では、今大ブレイク中のタレント“りゅうちぇる”さんに代表されるようなジェンダーレスな中性的男子がもてはやされており、どうも男性の「性」に対する認識がどんどん低くなっているような気がします。

しかし私は、「彼女いない=恋愛に興味ない草食男子=性に淡泊」ではないと考えています。

彼女がいない男子が増えたのは、彼女ができるまでの相手とのコミュニケーションの過程が面倒で、受け身なままであったり、あるいは自分からアクションを起こして傷つくのが怖いだけで、性欲がないわけではないと考えています。

その証拠に、性欲の対象が、自分が傷つく恐れのないアイドルやアニメやゲームなどの2次元のキャラクタ―などに広がっているだけで、性欲そのものは決して衰えてはいないのではないかと。現代は我々を取り巻く社会環境が昔に比べて閉塞的、無理せず身の丈サイズの幸せを求めるのがいいというような気風も関係していると思います。バブル期にこの調査をすれば7割の男性が彼女なしという結果にはならなかったことでしょう。「仕事も遊びもおしゃれも頑張れば、お金も彼女もゲット可能!」と夢がわかりやすく見える風潮でした。


セックスレスであることへの危機感の欠如が問題

その世の中の流れに加え、プラトニックな愛を「純愛」と称し、至高の愛であるかのようにとらえる「乙女的視点」を持つ女性がどんどん増え、それが「セックスレスカップル」「セックスレス夫婦」に対する危機感の低下につながっているように見えます。

「私たち、レスだけど夫婦円満です」
「レスでも仲良しなんだから、セックスなんていらない」
「2人とも淡泊なんで、性欲ないんです」

なんてあっけらかんという妻たちに、わたしは声を大にしてこう言いたいです。

「性欲を甘く見てはいけません」

食欲、睡眠欲、性欲は人間の3大欲求。太古から私たちのDNAに組み込まれている本能です。食欲がないとき、不眠の時、私たちはいろいろと心配をして、事態を改善しようとします。生活スタイルを変えたり、医師に相談したり、時には薬なども含めいろいろな対策を取ろうとしますよね。

でも、性欲はどうでしょう。「あってもなくても気にならない」「そもそも相手の状態を知らない・知ろうともしない」のが現実ではないでしょうか。

男性の性欲のメカニズム、パートナーの性への気持ちを知っていますか? 自分の性欲はもちろん、パートナーの性欲に対して意識も関心も持たず、乙女目線で
「レスでも仲良しなの」と安易に考えている妻の皆様。

男性の性器の構造や性欲のメカニズムなどをちゃんと知っていますか?
だんな様のセックスに関する本当の気持ちを伺ったことがありますか?
だんな様と、お互いの性欲について話をしたことはありますか?
だんな様の性欲は、セックスレスの状態でも満たされていますか?

男性と女性は体の構造も違えば性欲やホルモンバランスも違います。それに加え、男性のメンタルは女性が思っているより繊細で、「いつでも誰とでもやりたい」というような単純なものではなく、気持ちのあり方が勃起にも大きな影響を及ぼします。

「夫婦の間に隠し事は無し」「何でも話し合える関係」といいながら、実はセックスの話をタブー視して、相手の性欲を見ないふり、見えないふりしてはいないでしょうか?

大切なのはパートナーときちんと話し合いもせずに「レスでも仲良しだよね」「私たち、淡泊なんだもんね」「セックスなんて面倒だし、いらないよね」と、勝手にセックスレスの問題に蓋をしてしまわないこと。

そんなふうに同意を求められてしまうと、摩擦回避傾向の男性がたは「う……うん。そうだよね……セックスなくても大した問題じゃないよね」と笑顔を作ります。本当にしなくていいのか、もしかすると妻には欲情しないのか、本音を話せる男性はなかなか見かけません。

この寝室問題は将来の夫婦関係にも響いてきますのでぜひ、恥ずかしがらずにお互いの性欲について本音をはなしあってみましょう。

では、実際、どのように話を切り出せばいいのでしょうか。


パートナーと性欲について話し合うコツ

性欲について話し合うといっても、いきなり「どんな時に性欲がわく?」などと、ストレートに聞くのはNG。相手にドン引きされかねません。

夕食後のゆったりとした時間などを狙って、「どんな有名人を色っぽいと思うか」「人のどんなところをセクシーに感じるか」あたりの軽い話題からはじめて、「パートナーに色気を感じる瞬間」さらには「どんなときにセックスしたくなるか」など、少しずつお互いのホンネに迫っていきましょう。

また、レスに至った原因についても、あいまいにせず、分析してみることをお勧めします。振り返ってみれば「なんとなく」だけでなく、どこかの時点でどちらかが拒否をしたなどのきっかけがわかるかもしれません。

「セックスの誘いを断られた」という体験は、断った側が考えている以上に、断られた側はショックを受け、プライドが傷ついています。もちろん、これはどちらが悪いのかの犯人捜しをするのではなく、その時のお互いの気持ちを理解しあい、認めあうことが目的です。このように、封印していたお互いの性についての思いをわかちあうことで、絡まったまま固まってしまった夫婦の絆をほどくことができる可能性があります。

もちろん、夫婦の愛情はセックスがすべてではありません。しかし、セックスがない夫婦の関係に、満たされない思いを抱く人が多いことも事実です。

家族として、父親・母親という立場で抱く愛情や敬意も大切ですが、その前に、ひとりの男性であり女性であるのですから、異性として愛し、愛されたいという思いをぜひ持ち続けてほしいと思います。

よく「今さらそんな」「もうあきらめた」「倦怠感たっぷりで無理」という声を聞きますが、その感情を封印しないと夫婦間セックスは消滅します。

折しも季節は秋。人肌恋しいロマンチックな季節です。ぜひ、パートナーとのつながりを深める時間をもってみてはいかがでしょうか?

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