セックスレスの解消に「デッドライン」はあるのか?

セックスレスの問題が根深いパターンは、片方だけが「したくない」場合

セックスレスの問題が根深いパターンは、片方だけが「したくない」場合


先日、夫婦のセックスレスに悩む方から、以下のような相談を受けました。「夫とのセックスレスを早く解消しようと毎日頑張っているのに、一向に効果が上がりません。もう、レスを解決できるデッドラインをすぎてしまったのでしょうか? 出産があったこともあり、2年間セックスレスです。遅すぎるでしょうか?」

ご相談者の焦る気持ちもわかりますが、セックスレスとは、その解消に「デッドライン」があるのでしょうか。あるとすればいつ?「遅すぎる」こともあるのでしょうか?今回は「セックスレスのデッドライン」というテーマについて考えてみましょう。

<目次>  

セックスレスとは? まず定義から復習

セックスレスの定義は「病気など特別な事情がないのに、1カ月以上性交渉がないカップル」

セックスレスの定義は「病気など特別な事情がないのに、1カ月以上性交渉がないカップル」


まず最初に「セックスレスとは」という定義をご紹介しますと、「病気など特別な事情がないのに、1カ月以上性交渉がないカップル」とされています。詳しくはガイド記事「意外に知らないセックスレスの定義、期間でいうと?」をご覧ください。では、日本のカップルはどれくらいの方がレス状態にあるのでしょうか? セックスレスに関しては、さまざまな調査が過去にもありますが、最近では「スカルプD」シリーズなどでおなじみのアンファーが2016年に30~59歳の既婚の男女1000名を対象に調査をしています。

その調査によると、「自分たちはセックスレス夫婦である」と答えた割合は全体で約6割(59.1%)にものぼりました。これを年代別に詳しく見てみると、30代が47.0%、40代が59.0%、50代が71.3%と、年代が上がるにつれ、セックスレスの割合が高くなっている特徴があります。

また、「セックスレス」と「夫婦円満度」をクロス集計してみると、「自分たちは夫婦円満である」と答えた夫婦でさえも、セックスレス夫婦の割合は52.8%と半数を超えています。そしてもちろん「自分たちは夫婦円満ではない」と答えた夫婦のセックスレス率は85.8%と、非常に高い割合となりました。調査対象や質問方法などが違うので単純に過去の調査結果と比べるわけにはいきませんが、セックスレス夫婦の割合が増加し続けている傾向にあるといえそうです。
 

セックスレスでも夫婦円満。複雑な悲しみ

夫婦円満でもセックスレスな夫婦は存在します

夫婦円満でもセックスレスな夫婦は存在します


「円満夫婦でないからセックスレスである」というのは、むしろ当たり前でたいした問題ではなく、問題が根深いのは「夫婦円満だけどレス」というカップルです。レスになる原因は大きく分けて2パターンがあり、1つは「夫婦両方ともセックスに関心がない、したくない、必要ない」というタイプ。これはこれで夫婦両方の希望が満たされており、どちらにも不満がなく、夫婦関係も安定します。

もう1つは夫か妻、どちらかがセックスを拒否しているためにレスになっているタイプ。夫婦の片方がしたい、もう片方がしたくない、となった時に望みが叶うのは通常「したくない方」で、「したい方」には不満が残ります。

夫婦円満だから愛情をセックスで確かめたい、さらに愛情を深めたいのに拒否されたり、時には相手を求める自分を全否定されたり……円満だからこそ辛い夫婦関係がそこにはあります。「夫婦円満だけどセックスレス」という回答には、多くの「パートナーに拒否されている夫や妻」の複雑で悲しい思いが見え隠れしているといえるでしょう。
 

セックスレスの修復や夫との営みを復活する為に期限はある?

夫婦間に、セクシーな男女の関係を意識するアクションがあれば、セックスレスとはいえません

夫婦間に、セクシーな男女の関係を意識するアクションがあれば、セックスレスとはいえません


では、いったんレス状態になってしまったら、もう夫婦の関係は戻らないのでしょうか?「セックスレスになって半年以内ならまだ復活できるでしょうか?」「3年経ってしまったので、もう復活できないでしょうか?」など「セックスレスの期間」を目安に質問をいただくことも多いのですが、単純に期間だけで解決にかかる時間を切り取ることはできません。

修復が可能かどうかは、セックスレスの原因となっている心理的要因、肉体的要因を取り除くきっかけがあるかどうかで変わってきます。夫婦仲相談所では10年以上のセックスレスを解消したカップルの事例も少なくありません。

たとえば、夫婦喧嘩から派生した意地の張り合いなどからセックスの拒否につながったのなら、早く謝って仲直りをした方が、レスのスピーディーな解決につながります。あるいは糖尿病などの原因でEDになり、それがレスの原因だったとしたら、治療に数年かけて取り組むことで次第に糖尿病が快方に向かい、EDが解消されレスも解消される、ということもあるかもしれません。

一律に早いから復活しやすい、遅いから復活できない、という単純な考え方で、油断したりあきらめたりするのではなく、何がレスの原因なのかをしっかり見極め、その課題の解決につながることに、1つずつ取り組んでいくことが大切です。

セックスレスはあくまでも相手のあることですので、短期解決を目指し、毎日話し合いの機会を持ったり、毎晩セクシーなムードでアピールしたりするのは逆効果。押せば押すほど相手は引いてしまいます。

まずは自分の気持ちをゆったりとさせて、夫婦2人が一緒に心を動かされる体験、心地よいと思う時間、笑顔が弾む会話、気持ちが安らぐスキンシップなどを増やしていきましょう。そして重要なのは、2人にとってのセックスの定義です。挿入ありき、射精ありき、オルガズムありきというメディアや医学の刷り込みに縛られる必要はまったくないというのが私の持論です。

裸で抱き合うだけで幸せ、マスターベーションを手伝ってくれるだけで愛を感じる、挿入以外の術で性的興奮を覚える、老化で身体がついていかないが、セクシャルグッズで遊ぶのは楽しい、2人で官能映画を見て撫で合うだけで感じる……。

夫婦が異性として認め合い、セクシーな男女の関係を意識するアクションがあれば、セックスレスとはいえないのではないでしょうか。挿入にこだわらないほうがよいでしょう。セックスレスのデッドラインは、性的アクションに興味がなくなってしまう時期。パートナーに興味を持ち続ける姿勢を失くすことは、男女としてのデッドを意味します。

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