人狼をもっと楽しむ!面白いテクニック
人狼で、知っているとちょっとステップアップできる、そんなテクニックです
そもそも、人狼ってどんなゲームなの? という方は、下の記事からお読みください。
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ちなみに、今回のお話は、インターネット上の掲示板やチャットなどを利用して行うWebの人狼ではなく、実際に集まって行うリアルの人狼を想定したものです。また、人狼には色々なルールがありますが、話を分かりやすくするために便宜的に13人で遊ぶ想定ルールを決めてお話を進めます。
13人の役職は以下の通り。毎晩1人を指定して、人狼か村人か知ることができる占い師、毎晩その日の昼間に処刑した人が人狼か村人かを知ることができる霊媒師、毎晩1人を指定して狼から守ることの出来るボディガード、人狼が誰かも知らないし何の能力も無い村人だけど人狼が勝利した時に自身も勝利となる狂人、これらの役職が各1人ずつ。毎晩1人指定して村人を襲う人狼が3匹、そして残り6名が村人で、計13名です。ボディガードは自分を守ることができず、また、連続して同じ人を守ることもできません。それぞれの役職は死んでもその役職が明かされることがありません。
また今回は説明をややこしくしないために、狂人や人狼以外の本物の役職者やただの村人は嘘をつかないものとして、話をすすめます。
2人目の人狼が騙る時
まさか!? と思われるような騙りができると、最高に気持ちいいですよね
能力者を騙ることは非常に重要で有利なプレイですが、村人から見ると、能力者の中に必ず人狼や狂人が含まれているという計算も成り立ちますから、人狼側にリスクもあります。そこで、人狼が3人いたら1人だけ騙るというのが一般的なんですね。
じゃあ、人狼2人目が騙るのはいけないことなんでしょうか? 実はそんなことはありません。そして騙るのにいいタイミングというものがあります。それが最初にご紹介するテクニックで、2人目の人狼が騙るのに良いタイミングは、1日目に村人を処刑できた後です。
どういうことかというと、初日に能力者が5人出ると、その中に人狼2人と狂人1人が含まれるという計算が成り立ちますので、村人は5人を順々に処刑していくことが可能です。これを「ローラー」作戦と呼びます。
人狼では昼に1人処刑、夜に1人襲撃で、1日に2人減るので、5日かけて能力者全員を処刑すると13人中10人が脱落し3人が残り、この中に1人狼がいる、という状態まで持っていけるという保険がかかります。
しかし、初日に村人を処刑してしまってから、2日目に5人の能力者が揃った場合はどうでしょう? 11人の状態から、能力者5人処刑しようとすると、5日で10人減って最後に人狼が1人残って村人側が負けとなります。ですから、村人は5人の能力者のうち、本物の能力者を最低1人は当てて、この人を処刑しないで、なおかつ村人のどこかに潜伏する人狼も当てなければいけないということで、難しい選択を迫られます。
この時、2人目の人狼が騙るタイミングと能力ですが、本物の役職者と狂人が出そろってから、1人目の人狼の次に、1人目の人狼と同じ役職で騙れると、特に効果的です。
占い師1人と霊媒師2人が名乗り出ている状態から、2人目の占い師と、3人目の占い師が立て続けに名乗り出て、役職者が5人になってしまった、という状態を作ると、最後に立て続けに出た占い師が両方人狼の可能性は薄い、と推理する人はとても多くなります。どちらかがきっと本物だろう、と思ってもらえれば、それだけで勝利濃厚です。
また、この状態になると、村人が能力者を順々に処刑する為、人狼は夜の襲撃で能力者を狙う必要がなくなり、ボディーガードは襲撃を阻止するのが非常に困難になるというおまけもついてきます。
ボディーガードカミングアウトのタイミング
ボディーガードだとばれると、すぐに襲撃されるので、カミングアウトは慎重にしなければいけませんが…
しかし、ここ1番で自分がボディガードであることを明かすと効果的な場面というものもあります。能力を明かすことを「カミングアウト」と言いますが、ボディガードのカミングアウトで一気に推理が進んで狼が処刑された、というようなプレイはとてもかっこいいものです。では、どんなタイミングでカミングアウトするのが良いのでしょうか?
ボディガードのカミングアウトが効果的になる、という条件は2つあります。1つは試合の後半です。人数が少なくなればなるほど、ボディガードのカミングアウトによって村側が得られる情報価値は大きなものになります。もう1つの条件は、役職者ではない人で、狼か村人か分からない人を襲撃から守れた時です。
例えば、本物と思われる霊媒師が1人、村人が4人の、5名が生き残っていたとしましょう。霊媒師の霊媒結果により、人狼は2人残っています。5人の中から霊媒師を除いた4名に2人の人狼がいて、これを連続で当てなければ村人の負け、という場面、とても苦しいです。
ここでもし、あなたがボディガードで、前日に村人を襲撃から守れていたとしたら、即座に名乗り出るべきです。なぜなら、5名のうち、霊媒師と、ボディガードである自分、そして襲撃から守った村人の計3人を除外すると、残り2人の人狼が確定するからです。その情報は、土壇場でいきなり占い師が2回占いをしたのと同じ価値があります。
人狼側がこれに対抗する手立ては、自分もボディガードを名乗り、仲間の人狼を守ったと主張することです。しかしこの時点で、村の中の陣営はぱっかりと2つに割れて、2回連続で当てなければいけなかった状態が、どちらの陣営が人狼なのか当てればいい状態になります。なおかつ人狼はいきなりボディガードの騙りを迫られ、今まで毎晩誰を護衛したかたずねられたりと、かなり難しいプレイを要求されます。
パワープレイ返しと失敗しないパワープレイ
普段は村人が人狼を探すんですが、パワープレイ返しが起こると全てが逆転します
ここで必要なのはカプコンの有名なアドベンチャーゲーム「逆転裁判」シリーズの名セリフです。「発想を逆転させるんだ」
例えば、霊媒師が1人、村人が2人の3名が生き残っていたとしましょう。村人のうち1名が「私は人狼です! 狂人の霊媒師さん、協力して村人を処刑すれば我々の勝利です!」と高らかに宣言したとします。その時残された村人が取るべき行動はなんでしょうか。発想を逆転させて、人狼を騙ることです。
人狼は、狂人の出した偽の霊媒結果などから狂人を特定することが可能ですが、狂人は人狼を確実に特定する方法がほとんどありません。なので、狂人側は人狼に言われて初めて、パワープレイに協力することができます。
その時、村人側も「私が本物の人狼です!」と宣言してしまいましょう。そうするとすべてが逆転して、村人が人狼を探すゲームではなく、狂人が村人を探すゲームになるのです。後は、いかに自分が人狼らしく村を裏切ってきたかというアピール合戦になります。これはゲーム的にもとても面白いので、ぜひ試していただきたいプレイです。
ちなみにこの時、人狼側には必勝法が存在します。狂人が「人狼の方は私に投票してください、私は私に投票しなかった人に投票します」と宣言すればよいのです。実は人狼側は、村人を処刑しても、狂人を処刑しても勝ちなので、どちらに投票しても良いのです。一方村人は、狂人を処刑すれば負けなので、どうしても人狼に投票せざるを得ません。というところで、村人がばれて人狼側が勝つ構造が出来上がります。
ただし、この必勝法は残っている人数が奇数の時しか使えませんから注意しましょう。4人が生き残っていて、うち1人が人狼、1人が狂人、残り2人が村人だとすると、人狼が狂人に投票した時点で、村人2人にバレて、村人から人狼が2票もらいます。狂人は自分には投票できませんので、人狼が処刑されてしまう格好です。偶数時のパワープレイは慎重にやる必要があります。
公式を知っていると、計算が早い
色んな公式が頭に入っていると、実は公式に無いプレイもしやすくなります(イラスト 橋本モチチ)
人狼が上手で、鮮やかな推理を見せる人や、うまいひっかけを繰り出す人は、こういうテクニックが公式として頭に入っている人が多いです。算数の公式と同じで、イチから考えても同じ計算にはたどりつけるんですが、公式として覚えておくと計算が早く、考える時間が余れば、人の話をしっかり聞いて様子を観察したり、別の可能性を追ってみたりと、頭の中の手札が多彩になります。
結果的に、こういったテクニックを使わなかったとしても、初心者に比べると頭の回転がすごく早く感じるはずです。人狼を上達したいな、と思ったら、良く起こるケースをパターンにはめて公式にしてしまうのも、1つの方法論かもしれません。
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