夏のセールは終盤へ。秋の新作が店頭に並び始めました。

夏のセールは終盤へ。秋の新作が店頭に並び始めました。

2016年は、多くの商業施設が7月1日より夏のバーゲンセールをスタートしました。セール期間は施設によって異なりますが、7月末に終了する施設が多く、すでに秋の新作が店頭に並び始めています。8月7日の立秋を迎えると、空には巻雲など秋の雲も見え始め、日中はまだ残暑が厳しいものの、秋の涼やかな風が感じられるようになります。

季節感を先取りすることも、おしゃれを楽しむ秘訣です。今回は、抑えておきたい2016年秋冬トレンドカラーをご紹介します。

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※()内は、マンセル値(三属性:色相・明度・彩度)とPCCSのトーン記号(二属性:トーン記号・色相番号)いずれも参考値

※色名の後ろに*がついているものは、2015年8月に発表された、ファッション、ホームインテリアの新色「210 NEW COLORS」から選ばれています。
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2016年秋冬の人気色はコレ!

ウェブアンケート「2016年秋冬トレンドカラー、あなたがお好きな色は?」の集計結果

ウェブアンケート「2016年秋冬トレンドカラー、あなたがお好きな色は?」の集計結果

米国パントン社が選んだ2016年秋冬トレンドカラー10色について、ウェブアンケート「2016年秋冬トレンドカラー、あなたがお好きな色は?」を実施しました。ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。

集計結果は、上図のとおり。集計期間は、2016年3月14日~7月22日。有効回答数は1936。男性37、女性1899。

■人気色はデニムのようなブルー

リバーサイドとエアリー・ブルー

リバーサイドとエアリー・ブルー

1位はエアリー・ブルー(17.4B 7.15 / 4.61、lt18)、2位はリバーサイド(4PB 4.24 / 6.05、sf18)というように、ブルー系が上位を占めました。どちらのブルーも中彩度で、比較的明るい色なので、穏やかな印象を受けます。秋冬もデニムの人気は継続していますが、新作デニムは明るいブルーが多いのが特徴です。

■深みのあるトーンで秋を先取り

オーロラ・レッド、ラッシュ・メドウ、スパイシー・マスタード、ボゥデイシャス

オーロラ・レッド、ラッシュ・メドウ、スパイシー・マスタード、ボゥデイシャス

3位のオーロラ・レッド(2.7yR 4.23 / 8.2、s2)、4位のボゥデイシャス(23.4rP 5.42 / 7.05、b24)、5位のラッシュ・メドウ(12.8bG 3.89 / 6.05、dp12)、6位のスパイシー・マスタード(7.6Y 7.2 / 6.31、dp8)というように、高彩度の色が続きます。

夏の終わりに、秋らしい色を取り入れたいときは、赤、赤紫、緑、黄色の濃いトーンを選ぶと、トレンド感のある装いを楽しめるでしょう。ネイル、リップやアイメイクなどにも取り入れやすい色です。

秋色へシフトする「カラー・オブ・ザ・イヤー2016」

記事「2016年注目の色は?米と日本で選ばれた意外な色を分析」でご紹介したように、アメリカのパントン社は、2016年のカラー・オブ・ザ・イヤーとして、「ローズクォーツ(4.2R 8.43 / 3.61、p2)とセレニティ(5.1PB 6.71 / 5.37、lt20)」の2色を選定しました。

女性を象徴するピンク(赤)と、男性を象徴するブルー(青)を組み合わせ、美しいグラデーションを描き、ジェンダーの垣根を問いかけるメッセージを託しました。
上段はローズクォーツとセレニティ 、下段はエアリー・ブルーとダスティ・シダー

上段はローズクォーツとセレニティ 、下段はエアリー・ブルーとダスティ・シダー

この2色の秋バージョンとして、エアリー・ブルー(0.7PB 7.15 / 4.59、lt18)とダスティ・シダー(4.4R 4.74 / 7.56、d2)の2色が選ばれています。どちらも中彩度の穏やかな色です。

ウェブアンケート7位のダスティ・シダー(2.2R 4.74 / 5.7、d2)は、杉材にちなんだ色名で、中彩度のニュアンスのある色。近似色として、オールド・ローズやローズ・ベージュなどがあげられます。

明るいブルーデニムに、味わい深く、どこか艶っぽいダスティ・シダーのような赤を合わせると、深まりゆく秋にふさわしい落ち着いたコーディネートを楽しめるのではないでしょうか。

ベーシックカラー(定番色)にもトレンドがある

たくさん売れるベーシックカラーにもトレンドがあります。

たくさん売れるベーシックカラーにもトレンドがあります。

フランスで5万部を超えるヒットとなった『色の力』の著者、ジャン=ガブリエル・コース氏のインタビュー記事「行動、自信、機嫌…人間の欲求は色に支配されていた?」でも触れたように、1980年代以降、たくさん売れるのは「白・黒・グレー」といった無彩色という状況が続いています。

しかし、無彩色にもトレンドはあります。トレンドには、2つの側面があり、ひとつは「たくさん売れる色」、もうひとつは「新鮮に映る色」です。白・黒・グレーに、低彩度のベージュ・ブラウン・ネイビー・カーキなどを加えたベーシックカラー(定番色)のトレンドを読み解いてみましょう。

■クールなグレーとウォームなベージュ
シャークスキンとウォーム・トープ

シャークスキンとウォーム・トープ

ウェブアンケート8位のシャークスキン(19.4pB 5.39 / 0.32、Gy-5.5)と9位のウォーム・トープ(4.4rO 6.19 / 2.28、ltg4)は、グレーとベージュ。低彩度のベーシックカラーで、どちらも中くらいの明度なので、秋のトレンドカラーとしては明るめです。

シャークスキンはサメ革のこと。わずかに紫みや青みを帯びているので、クールな印象のグレーです。トープはもぐらのこと。グレージュと呼ばれるような、グレーからベージュへと広がる幅広い色を表しますが、ウォーム・トープという名のとおり、今シーズンのトープはあたたかみが感じられるのが特徴です。

■デニムの差し色にぴったり!ポッターズ・クレイ
リバーサイド、エアリーブルー、ポッターズ・クレイ

リバーサイド、エアリーブルー、ポッターズ・クレイ

10位のポッターズ・クレイ(3RP 5.42 / 9.38、dp4)はブラウン系なので、ベーシックカラーに分類されますが、彩度の高さが目を引きます。レザー小物などで取り入れると、70年代風デニムコーデのアクセントになるでしょう。


景気が冷え込んでくると、暗く、彩度を抑えた色、すなわち、黒やダークグレーが選ばれる傾向があります。世界経済の先行きは不透明ですが、中国経済の減速が鮮明になり、英国のEU離脱を受けて、米国経済の存在感は大きくなっています。

今後、米国経済が失速せずに自信を取り戻せば、米国ではパントン社が選定したシャークスキンやウォーム・トープのような明るめの色、リバーサイドやポッターズ・クレイのような発色のよいネイビーやブラウンが、より多くの消費者の心をつかみ、購買をうながす原動力となるでしょう。

日本はやや事情が異なりますが、ピンとくる色があれば、取り入れてみてはいかがでしょうか。

【参考】
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