片付ける場所を決める
Kさんの住まいは3LDKの賃貸マンション。3週間前に引っ越しをしてきたのですが、仕事に家事に忙しくて、子どもたちが寝た後に夜中まで片付け作業をして、何とか生活できるくらいにはなっているとのこと。それでも段ボールに入れたままの荷物が残っているため、気になって仕方がないようです。でも、いっぺんに家じゅうを片付けるとなると、大きな負担になります。子どもを着替えさせることが多いのに、寝室の一番奥にしまってあるから動線が長い
一方でママとパパの服はどうでしょうか?「寝室のクローゼットと子ども部屋のクローゼットの両方が満杯。スーツケースの中にも服が残っていて、収納しきれるかどうか分からない」と言います。引っ越したときに衣装ケースを寝室に置いた状態になっているので、部屋の中もすっきりとさせたいとのことです。
そこで今回は、2か所のクローゼット収納を改善することにしました。
事前の準備を万端に
片付けようと思い立ったときが吉日ということで、すぐに作業を始めたくなるのではないでしょうか。でもちょっと待ってください。作業をしながら考えたり判断したりしていると、途中で手が止まることになって、時間のロスが避けられません。そして心身ともに疲れきって、集中力が途切れてしまうのです。そこで肝心なのは事前準備。あらかじめ現状の写真を撮って、作業内容を決めておくと、片付け作業がスムーズに進みます。寝室のクローゼットには白い衣装ケースを入れて使う
子ども部屋のクロ―ゼットは奥行きが深くて広いので、子どもが大きくなるまでは親が利用する
クローゼットと棚収納の間にある突き当りのスペースを、簡易な収納スペースとして活用する。あらかじめ寸法を測って突っ張り棒を購入しておきたい
寝室クローゼットから片付ける
大きいスペースから手を付けてしまうと最初の段階で疲れてしまうので、寝室にある小さいほうのクローゼットから片付けることにしました。あらかじめ決めておいた片付け方針をもとにKさんのご主人が、寝室の空きスペースに組み立て式の洋服ラックを設置。パパの服はそこにしまいたいというリクエストがありました。そのため、子ども部屋のクローゼットにはシーズンオフの服をしまうという方針へと変更。こうした調整ができるのも、事前準備をしていたおかげです。洋服ラックは引っ越し前の家で使っていたもの。クローゼットの脇にあった空きスペースにピッタリなサイズだった
サイズが合わない、十分に着た、着る機会がない服を処分して減量。スーツケースの中にオフシーズンのたたんだ服を入れて臨時に収納。引っ越し直後に慌てて収納ケースを買わずに、少しずつ改良していくといい
服はハンガー掛けにしておきたいという、Kさんの意向どおりパイプに吊るしていきます。一方、シワにならないスカートやパンツ、スカーフなどはたたんで引き出しに収納。そのためにクローゼットの中には、衣装ケースを1台収めます。
床にあったものを取り出して衣装ケースをIN。その上にはシャツやジャケットなど丈の短いアイテムを吊るす
子ども部屋の大きなクローゼット
パパの服は子ども部屋から寝室の洋服ラックへと移動します。それと入れ替わりに、シーズンオフとパーティドレスを子ども部屋のクローゼットに収納。たたんだ衣類をしまうために、もう1台の衣装ケースを中に収めます。上の棚にある夏用の床マットは、リビングにあるクローゼットへ移動
しばらく保管しておくことになる、お下がり服はきちんと洗って防虫剤を入れておく
ちょうど着られる時期になったら、すぐに取り出せるようにしておかないと、場ふさぎな存在になってしまうからです。とは言え、今回の片付けでそこまで手を付けていると時間がかかりすぎるので、クローゼットの上段に収まる分量まで減らすという、次回の宿題として残すことにしました。
子どものデイリー衣類がラクに片付く収納に
最後の作業は、子どもたちのデイリー衣類の収納です。洗濯したらハンガー掛けのまま収納できるように、クローゼットの中ではなく室内で保管することにしました。そこで子ども部屋の空きスペースを利用して子ども服のコーナーづくり。他の部屋にあったキャンバス布の引き出し3段を持ってきて、そこにたたんだ衣類を収納。その上にはパイプを2本渡して上は次男用、下は長男用に使います。毎日入れ替わるので埃がつく心配はない。引き出しの中と横の棚を使って、エプロンやタオル、プール用バッグなども収納
寝室のクローゼットも片付け終了。左はパパ服で右がママ服として、それぞれの収納スペースが完成した