魅力的なプライスを付けてきたスズキ新型コンパクトカー「バレーノ」
軽自動車の販売低迷が長期化するという読みなんだろう。スズキはコンパクトカーに注力していくようだ。先日『イグニス』という1200ccエンジン搭載のモデルを発売したばかりなのに、また同じクラスの『バレーノ』という新型車を発表してきた。スズキのコンパクトカーはスイフトを入れ3車種になっている。バレーノの紹介をしてみたい。最大の特徴は、おそらく日本で販売するクルマとしては初となる「インド製」ということだろう。最近タイに代表される海外工場生産されたクルマを日本で販売することも珍しくなくなってきたけれど、インドとなると「大丈夫か?」と思うかもしれない。そのあたり、スズキも十分認識しており、品質については自信を持っている様子。
この点、近々実車に乗って評価してみたいと思う(展示車両を見る限りこれといった問題はなさそう)。加えてスズキも商品性不足だと考えたらしい。内容を考えれば、なかなか魅力的なプライスを付けてきたのだった。
ちなみに車体サイズは全長3995mm×全幅1745mmあり、イグニスより一回り大きく、ホンダ・フィットと同等。車幅が若干広いため登録は3ナンバーになり(税額は排気量や燃費で決まるためフィットと同じ)、実際、室内も横幅は余裕があります。
注目は1200ccエンジン搭載モデル
思わず「いいね!」したくなるのが充実した装備内容。驚くことに、このクラスでは珍しくミリ波レーダー使う自動ブレーキを始め、アダプティブクルーズコントロールも標準装備される。
サイド&カーテンエアバッグを付けられないことは不満ながら、横滑り防止装置や、キーレスプッシュスタートシステム、運手席シートヒーターまで付いて141万4800円。フィットの場合、10~25km/hという速度域でしか停止出来ない自動ブレーキながら、15万円くらい高い。装備内容を考えればバレーノのお買い得感が目立つ。
搭載されているエンジンは2タイプ。スイフトやイグニスなどと同じ91馬力1200cc新世代低燃費エンジンの場合、JC08モード24.6km/Lと十分納得出来るレベル。グリーン税制やエコカー減税の優遇税制対象車となっている。一方、日本初登場である111馬力の1000cc3気筒ターボエンジン車は20km/Lのため優遇税制無し!
排気ガスのクリーン度が星三つ(普通は四つ)。しかもハイオク指定になっている。1500cc相当の出力を出すというダウンサイジングターボという位置づけなのだけれど、日本で買う意義はほとんど無いと思う。加えて1200ccより20万円も高い161万7840円。なんでこんなエンジンを日本で売ろうとしたのか不明。まぁ売れないと思う。
1000ccターボはさておき、1200ccエンジン搭載モデルの方はクルマの仕上がりが良ければ魅力的な存在になるかもしれない。試乗したらすぐレポートしたい。
【最近の記事】
□徹底比較!クラリティ FUEL CELLvsミライ
□新車購入時、上級オーディオは付けるべきか否か?
□大人気SUVヴェゼルも設定「ホンダセンシング」とは?