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オフロードでも快適!大人気「新型ジムニー」を試乗

納車に1年かかるといわれるほど人気のスズキ「新型ジムニー」。試乗してみると、オフロードでも快適な乗り心地が得られるだけでなく、先代モデルの課題を克服しています。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

新型ジムニーの売れ行きが絶好調だ。すでに年間販売計画台数を超える受注を受けており(急遽増産に向け準備を始めたそうな)、夏休み前に契約しても納車は来年の夏休み前がギリギリというイメージ。果たしてそんなに魅力的なクルマなのだろうか? 早速試乗してみた。
 

悪路走破性は、ランドローバーに劣らない!?

新型ジムニー

初代は1970年に誕生。オンリー1の道を進んできたジムニー。写真は新型ジムニー(ボディーカラーはキネティックイエロー)


ジムニー最大の面白さは「プライスレス」という点にあると思う。

性能を追求したスポーツモデルの場合、大出力エンジンが必要。高級車ならある程度のボディサイズと豪華なインテリアを持っていないとダメ。いずれにしろ車両価格の上昇を招く。御予算ないと良いクルマに届かないということ。
新型ジムニー

新型ジムニー(ボディーカラーはジャングルグリーン)

 
新型ジムニー

新型ジムニーの後ろ姿


ジムニーやいかに? このクルマの総合的な悪路走破性は、ランクルに代表される500万円台の国産本格派のクロスカントリーや、1000万円以上するランドローバー社の伝統あるオフロード車に勝るとも劣らない。しかもライバル車無し。オンリィ1であり、ナンバー1でもある。
新型ジムニー

悪路でもぐいぐい進む新型ジムニー


まず挨拶変わりに普通のクルマだと全く走れないほどのデコボコ路や、歩くのも難しいほどの急な登り下り、そして泥沼などラフロードコースでジムニーを試してみた。4WDの低速ギア(舗装路は2輪駆動の高速ギア。雪道などで4WDの高速ギアを使う)を選び、丁寧にアクセル操作するだけでよい。
 

悪路でも乗り心地が快適な理由

電子制御によって駆動力をコントロールし、キツい下り坂では同じく電子制御で4つのタイヤに適切なブレーキを掛けてくれる。最低地上高が高いため、普通の乗用車なら20cmくらいの水たまりに苦労するけれど、ジムニーだと30cmだって余裕。車幅の狭さも悪条件下だと強みになる。

といったジムニー悪路性能はそのまま、新型になって快適性も大幅に向上した。従来型だと、素晴らしい悪路性能の”副作用”として、普段使いの快適性や安全性を諦めなければならない。けれど、新型になって自動ブレーキやサイド&カーテンエアバッグ、横滑り防止装置まで付くようになっている。
新型ジムニー

低回転からの力強いトルクと信頼性を追求したR06A型ターボエンジンを搭載している


事故を防止する装備や、事故に遭ってもダメージを最小限にしてくれる装備が付いているため、日常の相棒として使っても安心だし安全。その上、乗り心地や騒音、振動まで向上している。逆に全体的な騒音レベル下がったため、副変速機から出る金属チェーンの音など気になる人もいるほど。
 

先代の「ハンドルの暴れ」など課題を克服

先代モデルの決定的な問題点だった走行時に突如発生する「ハンドルの暴れ」(ジムニー ジャダーで検索するとたくさんヒット)は、今回徹底的に対策したという。その他、新型の弱点を挙げるとするなら、1500ccエンジンを搭載するシエラの動力性能がイマイチなところくらいか?
新型ジムニー

オフロードでも運転しやすいデザインを施した

新型ジムニー

リヤシートを倒せば、大容量352L※の荷室スペースが広がる。※ラゲッジボックスを装備するXC、XLの場合。XGは377L


ということでジムニーを買おうとしているならぜひ試乗し、動力性能と副変速機から出るチェーンの音のチェックをして頂きたい。どちらも気にならないというなら、とっても魅力的なクルマだと思う。1年といわれている納期は増産で短くなる可能性大きいし、待つ楽しみだってあります。

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