性自認の多様性を含める
Facebookを利用している人は、登録時に性別を選択したかと思います。登録した後でも、性別は自由に変更できます。間違って登録したときのためと思われがちですが、最近ではそれ以外の目的で性別を変更するケースが登場してきました。実はFacebookは英語圏を対象に、50種類以上の性別を用意しているのです。性的マイノリティと呼ばれている人たちに配慮するためです。
性的マイノリティとは、生物学的な「女性か男性か」だけでは分類できない、特に性自認(gender identity)の多様性を含めようとする言葉です。日本でも最近は、レズビアン(lesbian)、ゲイ(gay)、バイセクシュアル(bisexual、両性愛者)、トランスジェンダー(transgender、生物学的な性と性自認が一致しない)をまとめたLGBTという言葉に代表されるように、性自認の多様性を理解する動きが強まっています。
ただ、Facebookの性別設定は、レズビアンやゲイのような性的指向(恋愛対象という意味であり、性的嗜好とは違います)は考慮されておらず、純粋にユーザーの性自認を問うものになっています。また、性自認がはっきりとしないgender questioning(性自認が未決定)や、性自認が男性と女性と移ろうgender fluid(性自認が流動的)など、日本ではまだなじみが薄いものも用意されています。
この記事では、日本のユーザーでも利用できる設定方法を、パソコンとスマートフォンの両方で紹介します。記事の最後には性別の一覧を載せるので、ぜひ参考にしてください。
パソコンから性別を設定する
まず、表示する言語をEnglish (US)に変更します。English (UK)などでは設定できないので注意しましょう。次に自分のページに移動して、プロフィールの設定画面を開きます。
性別(Gender)を設定できるので、ここで[Custom]を選択します。
すると、新たに入力欄が現れます。ここにアルファベットで何かを入力すると、候補が自動的に表示されます。なお、連続して入力すると、複数の項目を入力できます。
その下の「What pronoun do you prefer?」は「あなたは何と呼ばれたいですか」という意味で、三人称を彼女、彼、theyのどれにしたいのかを選びます。友達が自分を呼びかけるときの参考にしてもらうためです。
最後に[Save Changes]をクリックすれば、設定終了です。一度設定すれば、言語を日本語に戻しても設定は残り、日本語ユーザーにもアルファベットで性別が表示されます。
なお、Customの入力欄では、日本語でも自由に書き込みできますが、他のユーザーから見たときには表示されません。アルファベットしか対応していないからだと考えられます。
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