金融&国際結婚&トランスジェンダーの物語
『マネーショート 華麗なる大逆転』(2016年3月4日公開)リーマンショック以前、2005年、バブル景気に沸くアメリカで、金融危機を見抜いた金融マンたちがいました。「アメリカがヤバイ!」と、その危機を銀行や関係者に知らせても、全く相手にされない彼ら。それじゃあ、稼がせてもらうよ! と、彼らはそれぞれのやり方で、銀行を出し抜き、金融崩壊を逆手にとって儲けようとする~という金融コミカルサスペンス。
金融映画は難しく、劇中、登場人物たちがきちんと説明をしてくれるのですが、それでも正直よくわからない……。しかし、わからなくても映画としてはおもしろいのです。テンポのいい演出、演技巧者たちのリズミカルな芝居が、作品全体に高揚感を生み出し、ノリノリに。
特に堅物金融マンを演じるスティーヴ・カレルは、絶妙な演技で笑いをもたらしています。(公式サイト)
監督:アダム・マッケイ 出演:クリスチャン・ベイル、スティーヴ・カレル、ライアン・ゴズリング、ブラッド・ピットほか
『最高の花婿』(2016年3月19日公開)
フランスのロワール地方に住むリッチな夫婦(クリスチャン・クラヴィエ&シャンタル・ロビー)が、娘たちの結婚相手に翻弄される姿を描いた国際結婚コメディーです。
国際結婚は難しい! 生活環境、慣習、さまざまな違いがありますが、それでも夫婦の愛情とお互いの思い矢理があれば乗り越えることができるというのが、この映画では描かれています。ですが~、そこに行きつくまでが大変なわけです。
この映画の魅力は、夫妻と娘たちと結婚相手のキャラクター。やることなすこと笑えるという。悩みは切実なのですが、それをコメディに昇華しているので、愉快痛快! フランスでは5人に1人が見るという大ヒットを記録したコメディー。この映画を見ると、娘を嫁にやる親の気持ちがよくわかります!(公式サイト)
監督:フィリップ・ドゥ・ショーヴロン 出演:クリスチャン・クラヴィエ、シャンタル・ロビーほか
『リリーのすべて』(2016年3月18日公開)
世界で初めて性別適合手術をしたデンマークの男性を主人公に、彼の葛藤と支える妻の深い愛を描いた実話に基づく壮絶な愛のドラマ。
風景画家のアイナー(エディ・レッドメイン)と肖像画家のゲルダ(アリシア・ヴィキャンデル)は、仲睦まじい夫婦だったけれど、アイナーはゲルダの肖像画のために女装をするうちに自身の中に女性がいることに気付きます。どんどん自身の性を自覚していくアイナーは、女装をしたリリーとして過ごすようになり、性別適合手術を受けることになるのです。
夫が、自身は女性であると宣言しても、なお彼を愛し、手術にも協力をして、常に側によりそうゲルダの一途な愛。夫が女性になってしまう、死とは違う形で夫が消えてしまう悲劇。この映画の真の主人公は妻のゲルダではないかと。彼女の気持ちを思うと泣けて泣けて仕方ありません!(公式サイト)
監督:トム・フーパー 出演:エディ・レッドメイン、アリシア・ヴィキャンデル、ベン・ウィショー、アンバー・ハード
ほかにも『エヴェレスト 神々の山嶺』(2016年3月12日公開)、『幸せをつかむ歌』(2016年3月5日公開)、『インサイダーズ/内部者たち』(2016年3月11日公開)、『砂上の法廷』(2016年3月25日公開)、『リップヴァンウィンクルの花嫁』(2016年3月26日公開)などもありますよ。
いろいろ見て、自分ランキングを作ってみてくださいね!