多世代交流を育む東京都のモデル整備事業第一号選定プロジェクト
70年の転定期借地権付き分譲マンションとシニア住宅を一体で整備
東京都がサービス付き高齢者向け住宅の供給促進に向けて始めた、高齢者が様々な居住者とふれあいながら暮らすことができる住宅のモデル整備事業「一般住宅を併設したサービス付き高齢者向け住宅整備事業」。その第一号選定プロジェクトとして選ばれたのが分譲マンションとシニア住宅の複合開発を行う「世田谷中町プロジェクト」です。少子高齢化、待機児童の増加、地域コミュニティの希薄化、介護離職など現代社会が抱える様々な課題。分譲マンション252戸、シニア住宅251戸のプロジェクトでは、そうした課題の解決に向けて様々な施策を講じています。事業を担うのは、東急不動産と東急イーライフデザイン。70年転定期借地権付き分譲マンションである「ブランズシティ世田谷中町」(東急不動産)とシニア住宅「グランクレール世田谷中町」(終身建物賃貸借)(東急不動産 東急イーライフデザイン)を一体で整備し多世代交流を促します。多世代交流を促す仕組みの一つが、「グランクレール世田谷中町」に設けられた共用棟「コミュニティプラザ」。「ブランズシティ世田谷中町」、「グランクレール世田谷中町」の両居住者に加え、地域に住まう様々な世代に開かれた多世代交流拠点として活用されます。1階には、コミュニティサロンを設置。カルチャーやフィットネスなど様々なプログラムが提供されます。1、2階には「認可保育園」が設置予定。子供たちと「グランクレール」入居者との交流も予定されています。さらに3階には、和室と音楽室の2つのカルチャールームを設置。入居者が先生になるなど居住者同士の交流を育みます。さらに「定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所」と、「看護小規模多機能型居宅介護事業所」を設け、地域包括ケアの拠点として、介護が必要になっても住み慣れた地域で安心して暮らし続けていくことが出来る仕組み作りを行います。
「世田谷中町プロジェクト」のプレゼンテーション
一万坪超の第一種低層住居専用地域の豊かな住環境
サクラやケヤキなどの既存樹を残し、緑豊かなプロムナードを設置
分譲棟である「ブランズシティ世田谷中町」の特徴は、広い敷地を活かし全戸南東向きの開放的なプランニングであることと、プロムナードやパティオなど敷地内に豊富な緑を植栽していることです。各棟の開口部側には、緑が広がることにもつながり、心地よい住空間を醸成しています。田園都市線「桜新町」駅、「用賀」駅へそれぞれ徒歩15分のロケーション。居住者向けのシャトルバスも最寄り駅へ運行予定です。分譲マンションとシニア住宅を併設することで、親子の近居や分譲マンションに住む親世帯がシニア住宅に将来移り、子供世帯が入居するなど様々な暮らし方が可能です。こうした既入居者が長く快適に住み続けられるような施策も検討されるようです。既に両プロジェクト併せて1,500件以上(3月7日時点)の問い合わせがあるとのこと。こうした複合開発の注目度の表れとも言えるでしょう。今後、十日市場でも同様の分譲マンション、シニア住宅の大規模複合開発が予定されているとのこと。ライフスタイルの家族の一つの選択肢として、今後根付いて行くのかも知れません。