ティーバッグのお茶は美味しくない、という固定概念は昔の話
外国人観光客の増加の影響もあり、私たちも自国の文化である日本文化にあらためて注目する傾向にあります。最近では、若い人がプチギフトに日本茶のティーバッグをプレゼントしたり、和菓子をお持たせにすることも増えてきました。ティーバッグであれば、相手が急須を持っているかを心配する必要もありませんし、好き嫌いの心配もない。オフィスでも簡単に楽しむことができて、プレゼントしやすいですよね。
ティーバッグの日本茶は安いお茶で美味しくない、という固定概念は昔の話。いまやメッシュも良質なものが生まれ、中身の茶葉にもこだわったものがたくさん登場しています。
手軽さとスピードがウリのティーバッグですが、より美味しく入れる方法があります。そこで今回は、種類がたくさんある日本茶のなかでも一般的な「緑茶のティーバッグ」の美味しい入れ方をご紹介します。
オフィスや自宅だけではなく、保温効果のある水筒でお湯を持参すれば、山や海でも美味しいお茶が楽しめます。ちょっぴり非日常的ではありますが「美しい景色と日本茶のセット」は、心の洗濯に効き目抜群ですよ!
緑茶ティーバッグの美味しい入れ方
コツ1「お湯の温度に気を配る」緑茶の場合は熱湯よりも80度くらいのお湯のほうが、まろやかで甘味のある味わいになります。沸騰したてのお湯の温度は100度ですので、もうひとつカップを用意して、空のマグカップに湯を注ぎ、そのあとティーバッグをいれたマグカップに移し替えるとお湯の温度を下げることができます。または、一度沸騰させたお湯をしばらく待ってから注ぐようにしましょう。
ただし、焙じ茶や玄米茶は熱湯で入れてください。熱湯のほうがこうばしさが引き立ちます。
コツ2「できるだけお湯は静かにいれる」
ティーバッグの真上に熱いお湯をかけたりしないこと。
カップの片側から静かにお湯をいれます。
コツ3「20秒くらいフタをする」
抽出している間、カップにフタができると良いですね。
成分が出やすくなります。
コツ4「早く飲みたい一心で、スプーンでティーバッグをつぶしたりしない」
上下にゆっくり動かすのはOKです。
茶葉をつぶすと雑味が出やすくなります。
コツ5「適度な濃さになったらティーバッグは取り出す」
水出しはティーバッグを入れたままにしておいても比較的大丈夫ですが、お湯出しの場合は苦味が出てしまいやすくなるので、取り出したほうがよいでしょう。
緑茶ティーバッグの入れ方【Q&A】
緑茶のティーバッグを入れる際によく聞かれることをQ&A方式でお答えしますね。Q.お湯を注いでからティーバッグをいれるか、ティーバッグをいれてからお湯を注ぐか、どちらがよいでしょうか?
A.諸説ありますが、私のおすすめは、急須に茶葉をいれてから湯を注ぐのと同じく、ティーバッグをいれてからお湯を注ぐ方が美味しくお飲みいただけると思います。
Q.ティーバッグは何煎目までが美味しく飲めますか?
A.商品にもよりますが、3煎目くらいまでです。
Q.ティーポットで入れたときは、いつティーバッグを取り出したほうが良いですか?
A.ティーバッグについている紐を4~5回上下にゆらした後、フタをして20秒くらい待ち、お好みの濃さになったら取り出しましょう。ティーバッグを入れたままにしておくと、どんどん味が濃くなってしまいますし、苦味が出てしまう場合もあります。
Q.水出し専用の緑茶ティーバッグは、お湯で入れたらいけませんか?
A.大丈夫です。ただし、水出し専用の緑茶ティーバッグは冷水でも抽出されやすいように茶葉が細かくなっていたり、やわらかい葉を使っているものが多いので、お湯で入れた場合は味が濃く抽出されすくなります。味の濃さはお好みですが、早めにティーバッグを取り出しましょう。
いずれにしても、ほんのちょっぴり「丁寧さ」を心がけることです
お花も「今日もきれいよ」と思いながら世話をすると、長くきれいに咲いてくれるという話がありますよね。野菜も「美味しくなりますように~」と思いながら洗ってゆでると、本当に美味しくなるとマクロビの先生から聞きました。
和の文化は、本来、生物の持つ「氣」を大切にすることが多くあります。
お茶の葉っぱも、さっきまで冷えきっていたのに、急に頭から熱湯をぶっかけられたら、ビックリするわけです。じわじわ、やさしく、お湯を注いであげるだけで、まろやかになります。
どんなに高価な茶葉も、雑にいれたら雑な味。美味しく入れようと思えば、美味しくなります。
ほんとうです。
ティーバッグといえども、ちょっとしたことに気を付けて頂ければ、より一層美味しく入れることができます。ぜひお試しください。