「エロいプリウス」より低燃費な「充電できるプリウス」
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はトヨタプリウスPHV(現行)をご紹介したいと思います。2012年1月より販売が始まった「充電できるプリウス」。電気自動車とハイブリッドカーのいいとこ取りという絶妙なポジショニング、のはずでした。
ところが、まさに「帯に短し、たすきに長し」で、電気自動車としてはEV走行距離が26.4kmと夕方のお買い物程度の距離。
一方で燃費はEVとハイブリッドの併用で61.0km/L(JC08モード)と30.4~32.6km/Lのプリウスの約2倍もあるのですが、プリウスSが232万円なのに対しプリウスPHVのSが320万円。「90万円出すなら、30.4km/L(Sの場合)でいいや」と……。
しかし発売から4年が経ち、新車時の半額以下で狙える中古車が出てきました。こうなると「たすきに長し」の燃費性能ががぜん耀き出します。
バッテリーへの充電は200V電源で約90分、100Vで約180分。ただし急速充電器には対応していないので注意。とはいえ、外出先では急速ではない普通充電器のほうが多い(平成26年12月末時点で全国約1万1000基、急速充電器は平成27年2月末時点で約3000基※経済産業省の資料より)のでそう困ることはなさそう
原稿執筆時点で、修復歴なし&5万km未満の最安値は139.8万円。グレードは新車時価格320万円のSで、2012年式/3.8万km。十分新車時の半額以下になっています。
ハイブリッドのプリウスと比べてみましょう。2012年式&修復歴なし&5万km未満での最安値は105.9万円(2012年式/3.8万km)のSです。つまりPHVとの差は約34万円。新車時の約90万円からグッと縮まっています。
さらに探してみると、トヨタ系ディーラーでも見つかりました。2012年式/1.9万kmのSで157万円。
トヨタ系ディーラーだとTバリューハイブリッドという保証が付くのですが、これは初度登録から10年間または20万kmまでハイブリッドシステムを保証しますよ、というもの。
当該車の場合2012年/1.9万kmですから、あと6年または18万kmも保証が付くことになります。
こちらもトヨタ系ディーラーで販売されているハイブリッドのプリウスを探してみると、2012年式/2万kmのSで価格は151.2万円が見つかりました。PHVとの差はわずか約6万円にまで縮まります。
どうです? ここまで差が小さくなると61.0km/Lという驚異の燃費がとても魅力的ではないですか。新型プリウスも37.2~40.8km/Lとすごいですが、「エロいプリウス」より「充電できるプリウス」のほうがもっと低燃費。
それが同社のアクアの新車より安く買えるようになっているのですから、やはりおいしい。
もちろん、驚異の低燃費以外にもプリウスPHVには魅力がまだまだあります。次ページで詳しく見ていきましょう。