左から石井一孝さん、橋本さとしさん、岸祐二さん。(C)Marino Matsushima

左から石井一孝さん、橋本さとしさん、岸祐二さん。(C)Marino Matsushima

それぞれ圧倒的な美声の持ち主として『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』等の大作に出演、日本のミュージカル界にとってなくてはならない存在である橋本さとしさん、石井一孝さん、岸祐二さん。実はプライベートでも「義兄弟」といっていいほどの仲良しである彼らがユニットを組み、昨夏実現したのが「cube三銃士 Mon STARS Concert」です(レポートはこちら)。

その大反響を受けて早々に実現した今回の「cube三銃士Mon STARS Concert ~Returns~」公演、東京公演は僅か10分で完売。ご本人たちはどんな思いで準備をされているのか、ご多忙の合間を縫っての豪華3人インタビューをお届けします!

妄想「映像で3人が共演するとしたら…」

――橋本さんと石井さんのお二人は昨年、国民的ドラマとなった『下町ロケット』に出演されていましたね。

橋本さとし(以下・橋本)「Mon STARSから二人も、国民的なドラマに出ましたねぇ。僕は最初の1,2話で“行くぞ”というホップの段階だったんですけど、カズ(石井さん)はステップを通り越してジャンプの頃に出ていたので、(石井さんの方を向いて)良かったよね、僕が踏み台になってね(笑)」
石井一孝(以下・石井)「(笑)。僕はそれまであまりテレビに出てなくて、いつもリーダーからいろんな話を聞いていたんだけど、今回は、監督さんが熱くて、怖そうな人だよと聞いてて、それが参考になりました」
橋本「参考になった? 監督さん、怖いんだよね。“これはカメラの前の芝居でドラマなんだよ。舞台じゃないんだよ”って最初にかまされて(笑)。確かに、ドラマと舞台は違う部分があるんですよ」
石井「演技の種類がね」
橋本「現場の雰囲気もね。舞台は一か月間みんなでジャージ姿で汗かきながら稽古してから本番だけど、映像だと“おはようございます”って現場入りして、“じゃあ撮りましょか”といってぱっと撮影という流れですからね」
「cube三銃士Mon STARSコンサート」2015年公演より。撮影:江熊麗志

「cube三銃士Mon STARSコンサート」2015年公演より。撮影:江熊麗志

――でも橋本さん演じる“悪い”部長が裁判シーンで、やりこめられると傍聴席から立ち上がってゆらゆら揺れている、あのお芝居は舞台の方ならではと思いました。

橋本「(笑)あれは、なんかやったほうが映るかな、と思いまして(笑)。映ってようが映ってなかろうが、とにかくキャラの説明しておこう、と。マニアックなところまで見ていただいてありがとうございます」

――そういった部分で、舞台の役者さんを起用している意義を感じました。

橋本「そういう狙いがあったのかもしれないですね」

――石丸幹二さんは『半沢直樹』に出演されたことでとても反響があったそうですが、お二人は何かありましたか?

橋本「『ごきげんよう』に出られましたね(笑)。国民的なドラマを支える名脇役みたいな形で紹介されたりとか。舞台だけやってると経験できないことが経験できましたね」
石井「僕は“人生変わった”とまで思えるようなことはないですけど、テレビが凄いなと思うのは、20年も連絡取っていなかった中学高校の同級生から“観たよ”ってメールが来たりとか、遠くの親戚のおばさんから“出てたね”とか連絡がありまして、“頑張ってるんだね”と言っていただいて、励みになったのはありますね」
橋本「そういえば、病院に行ったら受付の看護師さんから“意外といい人なんですね”と言われたんですよ。僕、映像では悪役が多いんで、普通にしていても“実はいい人なんだ”と思われるのは役得感がありますね(笑)」
石井「ははは。“悪い”というイメージが下地になっているから」
橋本「そうそう、悪いイメージがあるから、逆に“普通にいい人”だと“ものすごくいい人”に見えるんですよ(笑)」

――岸さんはもともとテレビのご出身ですが、お二人の姿をどう御覧になっていましたか?

岸祐二(以下・岸)「(『下町ロケット』に)僕はいつ出られるんだろう、とドキドキしながら観ていました(笑)。僕は生まれが大田区で、兄貴も工場近辺に住んでて、“なんでお前出ないんだ”と言われたりもしてたので、ぜひ続編を作っていただいて、出たいですね。先輩たちの勢いにぜひ乗らせてもらいたいです」
石井「続編に祐二(岸さん)がロケット役で出て来たら面白いよね(一同、爆笑)」
橋本「それ、いいね。でもさっき、映像と舞台は違うと言いましたけど、人に感動を与えたり喜んだりしていただく、道具を使わず、体という自分の肉体を使って人に喜んでいただくというのが僕らの生業なので、舞台もドラマもコンサートも全力で取り組むという点は共通していますね」
岸「映像でも共演したいですね。その時のお二人を観てみたいな」
「cube三銃士Mon STARSコンサート」2015年公演より。撮影:江熊麗志

「cube三銃士Mon STARSコンサート」2015年公演より。撮影:江熊麗志

――ドラマで3人が絡むとすれば、どういう役がいいでしょう?

岸「変な刑事たちとか(笑)」
石井「いいねぇ(笑)」
橋本「でも3人組の刑事って、よくあるシチュエーションだよね」
石井「だったら、祐二は犯人(笑)」
橋本「ばらばらの設定ってことね」
石井「リーダー(橋本さん)がいい刑事で」
岸「さとしさん、いつもだいたいテロリスト役ですからね(笑)」
橋本「この前、やっと刑事役が来たと思ったら悪徳警官だった(笑)」
岸「僕は(「激走戦隊カーレンジャー」はじめ)だいたいヒーローでしたから」
石井「だからさ、逆に行こうよ」
岸「なるほどね」
橋本「わかった、不倫をしてるパイロットの役とか(一同、爆笑)」
石井「それでリーダーは、悪役が多かったから、逆にすごい善人の役」
橋本「牧師様みたいな(笑)」
石井「それで僕はすっごい顔の薄い人(一同、爆笑)。目がどこにあるかわからないくらいの」
橋本「(笑)それ、絶対できない」
岸「特殊メイクじゃないと(笑)。でも一番観てみたい。ストッキングとかかぶったらいいんじゃない?あと、すごく声が小さいとか(笑)」
橋本「そういう、真逆なの面白いかもね。…って、まだMon STARSの話が全然できてないけど」

「この3人」だからこその空気感を皆で楽しめたMon STARS前回公演

「cube三銃士Mon STARSコンサート」2015年公演より。撮影:江熊麗志

「cube三銃士Mon STARSコンサート」2015年公演より。撮影:江熊麗志

――そのMon STARSコンサート、前回は抱腹絶倒でしたが…。

橋本「(一同、笑)抱腹絶倒だったんですね」

――ええと、笑った印象が8割くらいで、最後の「Bring Him Home」でほっとした、みたいな。

橋本「最後に引き戻したわけですね。って、最後の最後じゃないですか(笑)。でも、まさに今、おっしゃったようなコンサートでしたね」
岸「ジャングルジムみたいな、ね。さんざん暴れまわって最後に“終わりよければすべてよし”じゃないけど、いい思い出を持って帰っていただく、みたいな。みんなの期待に対して“こうじゃないかな”と応えるというより、“僕らこうしたいんだけどどうでしょう”って」
石井「宝箱をひっくり返したみたいに、こんなものもあんなものもあるというコンサートでしたね。中にはがらくたもあったかもしれないけど(笑)」
橋本「ノープラン・ノンジャンルなんですよ。ロックあり歌謡曲あり、もちろんミュージカルもあり。ジャンルにこだわらず“僕らこれ好きだから”ということでやっていました。トークも事前に一切決めずにやりましたね」
石井「でも尽きることがないんだよね」
橋本「そこで生まれるものを毎回僕らも楽しんでいるし、お客様も何回も来ていただいてる方もいらっしゃったし。それが僕らの面白さかなと思いますけど」
石井「そもそも僕らは11年の『三銃士』で共演して以来、今は事務所も一緒ですけど、とにかくプライベートでリスペクトしあえている、本当の友達なんですよね。“普通に友達”と呼べる人はもちろんたくさんいますし尊敬もしていますけど、そんなレベルじゃなくて、“ものすごく愛してる”。一生友達でいてくださいという3人なんです。人生でいう、“親友”レベル。その3人が揃っているのでまず空気が、即席ユニットで並べたのとは到底違うんじゃないかな」
橋本「その証拠に、去年のクリスマスと今年の正月という一年の二大イベントの日に、岸君は僕の家にいましたからね(笑)。カズは忙しくて来なかったけど」
岸「もともとはカズさんが一番最初に行こうって言ってたじゃないですか」
石井「レコーディングと重なっちゃったんですよ。でも、そういうイベントの度にリーダーの家に集まろうよという空気が、僕らにはあるから、普通のユニットとは違って見えると思います」

*Mon STARSトーク、次頁にまだまだ続きます!そもそも3人が惹かれ合う理由とは?