静寂に支配される冬の五箇山を歩こう
多くの観光客が訪れる五箇山ですが、賑わうのはやはり春から秋の観光シーズン。冬は豪雪に覆われることから、観光客も少なくなり静かな街となります。その分落ち着いて観光することができますね。五箇山で合掌造りの建物が並ぶ場所として知られているのが、相倉(あいのくら,Yahoo! 地図情報)と菅沼(すがぬま,Yahoo! 地図情報)の2つの集落。どちらの集落も世界文化遺産を構成する資産に含まれています。
相倉には23棟、菅沼には9棟の合掌造りの建物があります。相倉と菅沼の間はバスで20分ほどの距離なので、バスの時刻を確認した上で両方の集落を見学することも可能ですね。
またバスの沿線にある上梨地区(相倉と菅沼の間)の村上家住宅、上平地区(菅沼と白川郷の間)の岩瀬家住宅も国の重要文化財に指定された合掌造りの建物ですので、時間があればあわせて見学するのも良いでしょう。
この合掌造りの建物は、現在も人々が暮らすために使われている現役の建物がほとんど。
五箇山民俗館(菅沼)や相倉民俗館(相倉)では、五箇山に暮らした人たちが昔使っていた資料を見られると同時に合掌造りの建物内部を見学することが可能です。中のはしごを登って2階にあたる部分も見学できますよ。
他にも合掌造りの建物を使ったお土産の店や飲食店がありますので、ゆっくり歩いてみると良いですね。集落はコンパクトにまとまっていますので、のんびりまわっても十分雰囲気を楽しめます。
なお五箇山の冬は1メートルから多い時は2メートルもの豪雪に見舞われます。長靴を履くなど足元の対策を万全にして暖かい恰好で巡るようにしましょう。
また相倉には合掌造りの建物をそのまま使った民宿があり、泊まることができます。囲炉裏を囲んでのんびりしていたら、時間の流れを忘れてしまいそうですね。
雪に包まれた合掌集落の全景を見たくなった時は、相倉、菅沼のそれぞれにある展望スポットに行きましょう。相倉では合掌集落から坂道を10分弱上った相倉展望台から眺めることができます。ただし坂道に雪が積もると歩きにくくなりますので、安全を考慮した上で行くようにして下さい。
菅沼では国道156号線沿いにある駐車場併設の菅沼展望広場から合掌集落を見下ろせますが、積雪量が多い時は展望スポットが除雪されておらず行けないことがあります。
こんな時は国道156号線の坂道を下り、集落入口に向かう途中にある合掌集落を見下ろすポイントへ行きましょう。幅は狭いですがガードレール付の歩道がありますので、車を気にせず安全に眺めることが可能ですよ。
静寂がまわりを包む冬の五箇山合掌集落をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。アプローチ方法は次ページにまとめましたが、北陸新幹線の新高岡駅からバスに乗ればわずか1時間強で五箇山まで行けるようになりました。より気軽にアクセスできるようになった冬の五箇山、ぜひ出かけてみて下さいね。