早期教育・幼児教育/早期教育

4歳から5歳の勉強・学習法 !将来伸びる能力の基礎を創る

4歳から5歳にかけては特に運動機能が伸びる時期であり、また子供も体を動かす事に大変興味を持ち始めます。将来的に子供の能力を伸ばす、基礎を創る学習方法をご紹介します。

田宮 由美

執筆者:田宮 由美

子育てガイド

 

4歳~5歳は、手をかけるから目をかける子育てへ

yonnsaizigakusyuuhou1

臨界期を逃すと育みにくい能力があり、運動能力もその一つ。脳は運動によって刺激され、活発になるとも言われています


4歳から5歳にかけて、心も行動も自立へと向かうと同時に、学習面も指導をすれば、文字を書いたり、簡単な数式に回答したりできるようになってきます。ですが、将来伸びる能力の基礎を考えた時、大切な事は「その時期に最も伸びる能力」を刺激することです。

基本的な生活習慣の行動が自立してくると、「手をかける」から「目をかける」子育てへと移行することで、より子供の自立は促せます。

子供が何かを自分一人でしようとしている時、「時間がかかるから」「うまく出来ないから」と親が手を貸すのではなく、そっと見守ってあげてください。もしその時、上手に出来なくても、失敗を積み重ねながら、試行錯誤し、さまざまな能力を育んでいくのです。

また一人で出来たときの達成感は自信となり、何事にも意欲的に取り組む気持ちにも繋がっていくでしょう。
 

能力が最も効率よく伸びる学習チャンスを見逃さない

ヒトのさまざまな能力は、各々に発達しやすい時期があり、それを「臨界期」や「感受性期」と呼んでいます。臨界期を意識し刺激することによって、その能力は最も効率よく伸びていくのです。

4歳を過ぎますと、鉛筆を持って文字を書くことも、簡単な計数式に回答を書くことも出来るようになってきます。親は子供のそのような姿を見て、いかにも優秀に感じることもあるかもしれません。ですがそれらは、やがては皆できるようになることばかりです。

それよりもその時期に、臨界期を向かえる能力を刺激する体験をさせる方が、後に子供は伸びるでしょう。言語能力や運動能力、音感など経験を通して育まれる能力は、臨界期を逃すと伸ばすことが難しいと言われています。

また、この頃になりますと幼稚園や保育園に通い始める子供が増えますね。園では教育要領や保育指針に沿って各領域を意識した指導が展開されます。将来伸びる能力の基礎を創るために、自宅で親が心がける具体例を次にあげました。
 

伸びる能力に繋げる具体的な関わり方

yonnsaizigakusyuuhou2

身体能力が特に発達する時期であると同時に、体を動かす事に大変興味を持ち始めます。公園や屋外で身体を動かす機会をたくさん作ってあげましょう

文字
いきなり鉛筆を持ち書かせるのではなく、ひらがなの必要性を感じ取らせる指導から入りましょう。


数はモノを一つずつ指差しながら「イチ、二、サン」と対象物と数字を照らし合わせて数えましょう。また数式から教えるのではなく、「合成」から指導した方が、後に数の理解への深まりが早いです。

例えば、初めにおはじきを3つ見せ、次に右手に1つ、左手に2つ握ります。そして右手を開け、1つを見せ、左手にいくつ持っているか、答えさせる方法です。これは、「初めの3より、いくつ足りないか」「今見えている数にいくつ増えれば3になるか」足し算と引き算を同時に頭の中でイメージすることになり、数への理解が深まるだけでなく、脳もより活性化されています。

■絵本
ストーリー性のあるものを楽しめるようになってきます。ハラハラドキドキする展開のあるものや、登場人物の喜び、悲しみ、怒りなどの感情が表現されている絵本も与えていきましょう。

今までは読み聞かせが主だった絵本も、一人で絵本を開く頻度が増えてくると同時に、文字への興味も更に深まり、書くことへの意欲も高まるでしょう。

親は、子供が絵本や図鑑を一人で手に取り読めるように、子供の手の届きやすい場所に置いたり、季節の絵本をディスプレイしたり工夫しながら、本と親しみやすい環境作りを心がけましょう。

身体機能
この時期、最も伸びる能力に身体能力があります。同時に子供は「つかむ」「投げる」「受ける」「蹴る」「ぶら下がる」「走る」など体を動かすことに大変興味を持ち始めます。学習のカギを握る前頭前野という脳の箇所は、運動によって刺激され活発になるとも言われていますので、公園や屋外で体を動かす機会をどんどん作りたいですね。

聴音力
音楽による音の刺激は脳を活性化するだけでなく、創造力を育んだり、リズムに合わせて体を動かし、お気に入りの歌を歌ったり、情緒の健やかな発育も促します。童謡に限らずクラッシックなどさまざまなジャンルの音楽を聴かせましょう。能力はまんべんなく育むことが大切です。
 

子供の能力は日常の親子の関わり方によって決まっていく

後に伸びる子供とは、集中力、記憶力、洞察力、思考能力、理解力、自己解決能力、忍耐力などが備わっている子供です。これらはその場で形になって見えるものではありませんので、見極め方が難しいかもしれませんが「今、子供が繰り返しやっていること」を大切にしてあげるとよいでしょう。

この時期の学習は、小学校に入ってから伸びる根っこの部分を育んでいると思ってください。直ぐに目には見えませんが、普段の親子のふれあい、関わりが確実に子供の伸びる能力を育んでいるのです。


【関連記事】
【編集部おすすめの購入サイト】
楽天市場で幼児教育関連の書籍を見るAmazon で幼児教育関連の商品を見る
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます