「地球ゴージャス」ならでの空気を感じながら作り上げる
「昆虫たちの世界」

(C)Marino Matsushima

(C)Marino Matsushima

――地球ゴージャスには、以前からご興味があったのですか?

「以前から岸谷さんと何度か(映像分野で)お仕事をご一緒する機会がありまして、7年前に五朗さんのほうから『ぜひ優と一緒にやりたいな』と言ってくださったんです。五朗さんはとても優しい方で、現場では的確なアドバイスもいただいていたので、ぜひご一緒したかったのですが、なかなかタイミングが会わず、今回やっとご一緒できることになりました」

――初の「地球ゴージャス」、いかがですか?

「稽古場の雰囲気はそこに入ってみないとわからないものですが、ここは他のカンパニーとは全然違うと感じています。岸谷さんと寺脇さん以外は全員、外から集まってきているカンパニーですが、アットホームというか、五朗さんと寺さんが居心地のいい稽古場づくりをしてくださっていて、僕ものびのびやらせていただいていますし、みんなも毎日楽しくやっています。地球ゴージャスでは全員で(稽古前に)ウォームアップと発声練習をするのですが、そうすることで他のカンパニーでは出ない結束力が生まれますし、コミュニケーションもとれるし、なかなか他では味わえない親しみやすさがあって、みんな互いに距離が近づくのが早いですね。僕は基本的にどのカンパニーでもすぐ人と仲良くなれる、人の懐にすっと入っていけるタイプなのだけど、たとえそういうことが苦手な人でもすぐ入っていけちゃうだろうなという雰囲気を、お二人は作ってくださっています」
『The Love Bugs』公開稽古にて。(C)Marino Matsushima

『The Love Bugs』公開稽古にて。(C)Marino Matsushima

――今回は「昆虫の世界」が舞台になっていますが、なぜ昆虫だったのでしょう?

「五朗さんからうかがっているお話では、地球ゴージャスではこれまで人間の世界における戦争の愚かさだったり愛の切なさを描いてきたけど、人間でない世界で描いていくということを思いついて、虫の世界になったそうです」

――昆虫の視点を通すことで、人間の世界では描けないものが描ける、と?

「そうですね、虫が感情をもったりテレパシーをもっているか、会話をしていかといったことは解明されていないことであって、あくまで想像の世界を人間が演じているわけですが、昆虫の世界を通して客観的に、人間の世界を描く。いつもは主観的にお芝居をしているところを、一回引いてみて、違う世界から人間を見てみることによってお客様にもメッセージが届きやすい、人間界ってこうなんだなあとわかることに繋がるのかなと思います」

――虫たちの物語ではありますが、先日のお稽古の振付などを拝見する限り、虫の動きの模倣にはこだわってないように見えました。

「それはないと思います。僕自身、それは演出の五朗さんから求められない限り、絶対にしないと稽古前から思っていました。もしそうするとしたら徹底的にこだわらないといけないけれど、指が5本あってこういうおでこ、鼻、口があるという時点で、それらのない昆虫を演じることはNGですよね。見た目を追求するのではなく、昆虫界の中で起こってることがテーマなのだと思います。昆虫それぞれの宿命やさだめ、変えられない特性といったものですね。例えば蝉は一週間しか生きられない、というのは皆さんご存知ですし、蛍は光るだとか、スズメバチは威嚇するときカチカチ音を立てるといったことも広く知られていますよね。そういう特性だったり宿命だったりに着目しているのが、今回の作品です」

*『The Love Bugs』トーク、さらに続きます!本作での城田さんの役どころとは?