ミュージカル/ミュージカル・スペシャルインタビュー

新春ミュージカルの祭典。ロベールとマットに聞く(5ページ目)

ミュージカル界にニューイヤーの定番ものはないの?それなら作ってしまおう!とのことで、日本初、新年を祝うミュージカル・コンサートが東急シアターオーブで開かれます!題して『ニュー・イヤー・ミュージカル・コンサート 2016』。世界の第一線で活躍する5人の実力派スターが、名曲群を歌いまくります。ロベール・マリアン&マット・ローランにお話を伺いました。追加でP5から来日したキャスト5名の会見をお届け!

三浦 真紀

執筆者:三浦 真紀

ミュージカルガイド

公演直前!来日したキャスト5名にインタビュー

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初顔合わせなのにチームワーク抜群!


キャスト5名が来日し、さっそく歌稽古に。レ・ミゼラブルより「民衆の歌」を歌うのを聞かせてもらいましたが、ほほう、そう来たか!というパート割りで、観ている口元が緩んでしまいました。

稽古後、5人が会見してくれましたので、その様子をお届けします。

一人ひとり全く違う音色の声なのに、バランスがいい

――まず、劇場の感想は?
ハワード とても大きな劇場で素敵で広いね。ブロードウェイの劇場はもっと狭まいから。でも広い客席に向かって歌うことは、とてもワクワクするね。
ローラ 楽屋やホワイエ、全てがゴージャス!! 音を聞くのが待ちきれないわ。
ロベール 僕ら(ロベールとマット)はここで歌ったことあるけど、すごく素敵だよ!
マット この劇場はとても心地いいんだ。戻って来られて、ほんとラッキーだよ。
ロベール シアターオーブは我が家みたいなものだからね。
マット 絶対このコンサートも上手くいくよ。
ハワード ずっと美しい国、日本に来てみたいと願っていたので、夢が叶って幸せです。こんなに素晴らしい劇場で歌わせていただけるのは喜びだし、光栄に思っているよ。
レイチェル 私が今まで歌った中で、一番大きな劇場じゃないかしら? 私が本拠地にしているロンドンの劇場はビクトリア調で古くてもっとこじんまりとしているので。ここはスタジアムみたい(笑)。素敵だわ。
ロベール まず13階に劇場があること自体が、珍しいよね。

――ハワードが日本に来たいと思っていたのは、周りから噂を聞いていたから?
ハワード 知り合いの多くが『プリンス・オブ・ブロードウェイ』に出ていて、いろいろ噂を聞いたよ。でもそれ以前から来てみたいと思っていました。
レイチェル 私は大学時代に日本人の同級生がいて、その彼女と日曜に会うのだけど。彼女からいろいろ聞いて、日本文化も好きだし、ぜひ自分の目で見たいと思っていました。交差点はすごく賑やかで人が多いのに、ここは静か。大都会だけど、穏やかな印象だわ。
ハワード ニューヨークに比べると、そうだよね。
ローラ 私も『プリンス・オブ・ブロードウェイ』に友達が出ていたこと、またフランク・ワイルドホーンとも仲が良くて、いろいろ聞いていました。夫も東京に来たことがあって、私も一度来てみたかった。日本食が楽しみ!

――初共演の方が多いと思いますが、お稽古で声を合わせた感想は?

マット とても楽しかったよ。僕はフレンチ・ミュージカルでは歌っているけど、ミュージカル畑ではなくロック出身なので、こんなに素晴らしいミュージカルの方達と一緒にできてワクワクする。一人ひとり異なるタイプの声が集まり、曲と合っているのが素敵だな、と。
ロベール ほんと、声の色味が全員違う。
ハワード そうだね。一人ひとりすごく違う声なのに、バランスがいい。違うエネルギーが合わさって、いい雰囲気になっていると思う。
ローラ それぞれが別々に曲を練習してきて、今日初めて皆で歌い、オーケストラとも合わせて。別々にやってきたものがこのリハーサル室でひとつになった感動! 音楽は国境を越えた言葉だと実感できたのは、新しい発見だし素晴らしい感覚だわ。
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リハーサルの様子。

それぞれの個性が出て、どれも役のイメージと
ぴったりなのが素晴らしい

――それぞれ、これを聴いてほしいというソロ曲と、今日やってみてこれはいける! というコラボ曲を1曲ずつ挙げていただけますか
ロベール 全部、カッコいい曲だよ!
ハワード 1曲選ぶのが難しすぎる。
ロベール うん。たとえば『南太平洋』の「魅惑の宵」は初めて歌う曲で、ローラとも初めてだから新鮮だった。他にも素敵なコラボ曲がたくさんあるよ。
ハワード 僕は『オペラ座の怪人』の「オール・アイ・アスク・オブ・ユー」を歌うんだけど、これはラウルの曲だから、怪人役の僕は今まで歌ったことがないんだよね。歌えるのが喜びだよ。本当に美しいメロディーのデュエットだから。
ローラ 2幕では今までやってきた役の曲をそれぞれ歌うでしょ。私は「ロジャース&ハマースタインの『シンデレラ』」から「イン・マイ・オウン・リトル・コーナー」、レイチェルは『ウィキッド』から、ハワードは『オペラ座の怪人』から、ロベールは『レ・ミゼラブル』から、マットは『ノートルダム・ド・パリ』から……。それぞれの個性が出て、どれも役のイメージとぴったりなのが素晴らしいわ!
ハワード うん。今日は驚きと発見に満ちた1日だったよ。きっと観客の皆さんも同じように感じていただけると思う。
マット ローラと『ウエスト・サイド・ストーリー』の「トゥナイト」を稽古して、実は僕にとって聴くのも歌うのも初めての曲だったから、発見がたくさんあった。歌い終わって、「ごめん!ロック風になってしまった」とローラに謝ったけど(笑)。本番ではもっと作品の雰囲気や曲のイメージに合った形で歌おうと思っている。
ローラ 私がもうちょっとロック風に歌ったら、それはそれで面白いかも(笑)。
ロベール それじゃ、ジェット団じゃなくて、ヘルズ・エンジェルス(Hells Angels)のメンバーになっちゃうよ(笑)。
レイチェル 私は今、ブロードウェイで毎晩『ウィキッド』をやっていて、その『ウィキッド』から、「フォア・グッド」を違うキャスト、違うオーケストラと歌う、これはとても新鮮。また今回、『王様と私』の「シャル・ウィ・ダンス」を歌うけど、普段絶対に歌わないような曲。伝説の曲を歌えるのは嬉しいし、こういった変化も醍醐味のひとつよね。

――最後に、開幕を楽しみにしているファンにメッセージを。
レイチェル
 みんな、観に来て!
ハワード とても特別な公演になると思うよ。
ロベール うん、ユニークだよ!
ローラ 日替わり曲もあるから、3日間とも観に来て!
ロベール 僕たちのファンは3日間とも観に来てくれる人が珍しくないよ(得意気)。
ローラ ほんと?すごいわ!
マット 日本の観客の皆さんはとても温かくて、心から僕たちを迎え入れてくれる。きっと素敵な公演になる。
ローラ 私はたくさんの日本人ファンにブロードウェイの楽屋口で会っているの。多くの日本の方々がブロードウェイを支えて応援してくださっている。だから今回は反対に私が日本に来て、皆さんにお会いできたら。特別なことよね。日本の皆さんは思いやりがあって、温かい方たちばかり。
ロベール 僕たちも『ノートルダム・ド・パリ』のツアーを3年やっていて、韓国、台湾、シンガポール、中国と日本から多くの方々がわざわざ観に来てくれる。感謝しています。

【公演情報】
『ニューイヤー・ミュージカル・コンサート 2016』

2016年1月9日(土)~11日(月・祝) 東急シアターオーブ

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