ダイハツ・キャストは3つのバリエーションを用意
2015年秋に登場したダイハツ・キャストは、もちろんブランニューモデルではあるが、3つのバリエーションのうち、キャスト・アクティバはテリオスキッドの後継的位置づけで、キャスト・スタイルはミラジーノの後を継ぐような内・外装の雰囲気が漂っている。
とくにアクティバは、ヒットモデルになっているスズキ・ハスラーの対抗馬なのは間違いないだろうが、テリオスキッドとハスラーは当然ながら98年登場の後者の方が古く、スズキは本格4WDのジムニーを擁するだけにテリオスキッドのコンセプトを現代風に解釈したもの、ともいえるかもしれない。
キャスト・アクティバの良好な乗り心地と静粛性の高さに驚き!
さて、今回試乗したキャスト・アクティバは、印象的な2トーンカラーだと確かにハスラーと似た雰囲気が漂うが、大きなフロントグリルや3つのバリエーションで異なる外観や内装などで個性を打ち出している。
試乗したのはキャスト・アクティバのターボ車で、毎日の足として使うのはもちろん、高速道路を含めたロングドライブ、峠道も使ってスキーやキャンプ、あるいはマリンスポーツなどいろいろな趣味の相棒としては打ってつけといえる仕様といえるだろう。
街中から走り出すとかなり印象的なのが、乗り心地の良さだ。ターボ仕様のハスラーよりもかなりマイルドで、ダイハツ・ムーヴや最近マイナーチェンジを受けたばかりの三菱eKカスタム/eKワゴン(日産デイズ)、スズキ・ワゴンRといった軽ハイトワゴンよりも上質感がある乗り味なのには驚かされた。
現在のダイハツ車を含めて、いや、他メーカーの軽自動車を含めても、乗り心地、そして静粛性はトップクラスなのではないだろうか。ヘタをすると国産コンパクトカーの中でも小さなモデルに匹敵するか上回るかもしれない。
街中から首都高速にステージを変えても音・振動面は好印象のままだが、ハンドリングの軽快感ではムーヴにはやや及ばない感じだ。だが、決してフットワークが悪いというレベルではなく、ダイハツ・ウェイクのようにコーナーが苦手と思えるほど「曲がらない」というシーンはなかった。ホットな走りは2015年10月末に発売されたキャスト・スポーツに任せるという味付けなのだろう。
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