ダイハツの新型小型車「トール」は、スズキ「ソリオ」の対抗馬!OEMモデルとしてトヨタ・スバルでも発売

トール Gターボ“SAII” フロント

11月9日より発売されたダイハツ「トール」(写真はGターボ“SAII”)


「軽自動車は事故に遭った時に心配なので、同じような取り回しの良さを持つ白ナンバー車を考えている」というユーザーは案外多いらしい。そんなことから、軽自動車をベースに車幅を広げ5ナンバー車としたスズキ・ソリオが人気である。軽自動車を除くスズキ車の中で一番売れており、大きな利益を得ていた。

トヨタやスバル、ダイハツからすれば、このカテゴリーに対抗馬を持っていないため、スズキに独占されていた状態。そいつを何とかしたい、と思ったのだろう。スズキと同じく、軽自動車をベースに車幅広げ、ダイハツの3気筒1000ccエンジンを搭載したソリオ対抗馬を作ったのである。

ちなみにこのクルマ、明らかにスズキ叩き。大きな利益を出しているソリオの売れ行きを落とすこと確実だ。スズキからすれば大きな打撃になってしまう。このクルマの存在を知った鈴木修会長は激しい危機感に襲われ、トヨタに「仲良くしてください」という提携を持ちかけたと言われてます。

室内の使い勝手は“新型4兄弟”に軍配

トヨタ・ルーミー カスタムG-T

OEMモデルのトヨタ「ルーミー」(画像はカスタムG-T)。こちらも11月9日より発売


前置きはこのあたりにして新型車の紹介に入りたい。扱いディーラーにより4つの車名を持つ。トヨタ店とカローラ店向けが『ルーミー』。トヨペット店とネッツ店だと『タンク』。ダイハツ店は『トール』。そしてスバル店に行くと『ジャスティ』といった具合。4兄弟、顔つきが少し違うだけで一緒。

トールの寸法

ソリオとのボディサイズの違いは若干だが、新型4兄弟の座り心地にはハッキリと余裕を感じる(画像はトール カスタム Gターボ“SAII”)


ボディサイズは全長3725mm×1670mmで、ソリオの3710mm×1625mmより若干広い。このクラスでリアシートの横幅が45mm違うと、座った時にハッキリ「余裕ありますね」と感じる。ちなみに軽自動車のリアシートは2人乗りながら、白ナンバーになると3人乗りの定員5名。

新型4兄弟のリアシートであればチャイルドシートを2脚セットし、その間に“標準的な体型”が座れるが、ソリオだと“細身のヒト”でないと厳しい感じ。室内の使い勝手で、後出しの新型4兄弟に軍配を上げておく。ただ狭い駐車場で使うケースだと、ソリオの狭いボディも便利?

通常エンジンについて大きな違いは無し

エンジンはソリオが1200ccの通常エンジンと簡易型ハイブリッドの2タイプに対し、新型4兄弟は1000ccの通常エンジンとターボというラインナップ。ソリオと新型4兄弟の通常エンジンの燃費はイーブンである。普通のエンジンを買うなら両車大きな違いはないと考えてよかろう。

通常エンジンより高価な上級エンジンを見ると、ソリオが燃費を追求しているのに対し、新型4兄弟は走りを重視している。1000ccながら1500ccと同等くらいの走りをイメージしていただければ良かろう。この点は「お好みでどうぞ」。売れ筋は通常エンジンになるだろうから、引き分けか。

ソリオに劣る「自動ブレーキの性能」が気になる

ソリオと新型4兄弟で決定的に違うのは自動ブレーキの性能だ。ソリオの自動ブレーキ、このクラスで圧倒的な性能を持つステレオカメラ式。停止車両に対し50km/hノーブレーキで接近しても止まれるし、歩行者だって感知して自動ブレーキをかけてくれる。現代の要求性能水準を満たす。

新型4兄弟の自動ブレーキは、なぜか現在最も性能的に低いダイハツ開発のスマートアシスト2。30km/hで止まれるかどうか怪しいし、歩行者に対する自動ブレーキ機能も無し。トヨタやスバルが、こんな自動ブレーキを扱っちゃアカンとさえ思う。安全性能で選ぶなら、ソリオということになります。

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