「子どもがこれから増えるかもしれない」世帯のマンション選び
「もう一人子どもが欲しいんだけど」という時はどんな間取りを選ぶとよい?
しかし「これからもう一人子どもが欲しい」という子育て世帯がマンションを購入しようとした時は、個室の数はいくつ必要か迷うことでしょう。こればかりは必ずしも予定どうりにはならないでしょうし、悩ましいですね。
なるべくずっと住みたいから…
「子どもの数が確定するまでマンションを買わない」もしくは「子どもが増えたり手狭になったら引っ越しする」という考え方もありますが、「できたらずっと同じマンションに住みたい」と考える人もいるでしょう。そこで「あともう一人子どもが欲しい」という人におススメの、引っ越しをしなくても住み続けることができる間取りを考えてみたいと思います。希望条件を次のように想定します。
・今は子どもが一人だが将来的に二人欲しい。
・子どもが小さいうちは親と同室で就寝し、成長し欲しがったら(目安:中学就学時)それぞれに個々の空間を与えたい
・子どもは社会人になったら家を出るものとする
夫婦+子ども二人なら3LDK?
まず「すでに子どもが一人いて、もう一人欲しい」ということであれば、将来的に子どもが二人ということになり、夫婦の寝室(1室)+子ども部屋(2室)で個室が計3つある3LDKの間取りがいいと考える人が多いと思います。では平均的なファミリータイプの3LDKの間取りはどのようなものか確認してみましょう。平均的ファミリータイプ・3LDKの間取り
不動産経済研究所が公表しているデータによると、新築分譲マンションの1戸当たりの平均専有面積は70.67m2(首都圏マンション・建売市場動向2015年10月度)です。この面積がおおよそのファミリータイプのマンションの平均専有面積とイコールという前提で話を進めます。その平均的な専有面積で3LDKの間取り例を【図1】に示します。こちらの間取りは個室を3つ確保することを優先したため、リビング・ダイニングは10帖程度、個室の広さは6帖、5.4帖、5帖となっています。3LDKなので子どもが二人になっても将来的にそれぞれに個室を与えることはできます。
しかしまだ子どもたちが幼い頃、洋室(1)6帖を主寝室として使用すると仮定すると、この広さでは夫婦と中学就学前の二人の子どもが一緒に就寝するのは少し厳しそうです。
子どもが成長したあとの使い方も想定してみよう
子どもが成長し個室を欲しがるようになったら、洋室(2)、洋室(3)を与えればよいでしょう。しかし、さらに成長し、家を出て行ったあとにそれぞれの個室にはどのような使い方があるでしょうか。このように独立した個室で6帖以下に区切られた空間は、利用方法が思案のしどころです。もし物置や納戸しか使いようがないということであれば、とてももったいないことです。できればそのスペースをリビングや主寝室に回したいところです。子どもが子ども部屋を必要とするのは中学生くらいから大学生の10年間程度と考えると、その10年間のために他の部屋のゆとりをそぎ取って3LDKを確保することが本当に良い選択なのか、検討を要するところだと思います。
そのような課題を考えつつ、子どもが一人なのか二人になるのかわからない子育て世帯におススメの間取り例を次ページでご紹介しましょう。