熟年再婚をする前に立ちはだかる2つの問題点
熟年再婚が増えている一方で、問題も浮き彫りになってきた
熟年再々婚をしたKさんと初婚のIさん
数々の恋愛を経てきたけれど一度も結婚に至らなかった女性Iさんは、初婚の50歳です。容姿はとても美しく、それもそのはず、彼女は仕事よりも自分を磨くことに力を入れて生きてきたのです。独自の美容法を持ち、エステにお金をかけ、若いころはモデルをしたこともあったという方でした。でも、このままではこれから先が心配、精神的にも経済的にも結婚が必要と考えるようになりました。
63歳のKさんは、現役で会社を経営していてとても若々しく精力的な方でした。再再婚で、お嬢さんが二人います。一人は地方に嫁ぎ、一人は同じタワーマンションに階違いで家族と住んでいます。娘さんの家族とは仲良くしているのですが、やはり寂しいということで結婚を考えるようになりました。Iさんと出会い、話が合うし、とても優しい人ということで、めでたく結婚にいたったというわけです。
前妻と一緒は嫌? お墓の問題
お墓の問題はデリケート。しっかりとした話し合いが必要
一人目の奥さんとは死別だったので、K家のお墓に眠っています。Kさん自身はK家のお墓に入るのですが、後妻がそのお墓に入るのは難しいと言います。先妻と後妻が一緒のお墓では嫌だろうなと考えたからです。後妻になるIさんは、「私は別のお墓に入るので気にしないでください。あなたが私と2人がいいなら、また考えましょう。今は、私はK家のお墓には入らないということで納得してください。」と話したそうです。彼も、まだ先だけれど今後の結婚生活で考えようということで納得しました。
子どもがいると起きる、遺産相続の問題
次に注意すべきなのが、遺産相続の問題です。今回の場合、Kさんはかなりの資産家。そして会社を経営しているので、会社の株問題も出てきました。再婚においては、後妻と前妻との子どもで相続争いが起きることが多々あります。もちろん、Kさんも例外ではないでしょう。そのため子どもたちと波風を立てないようにしたい、揉めないようにしたいと考えました。
いろいろと悩んだ末、彼は生命保険1億円という選択肢にたどり着きました。もともと入っていたので、受取人を新しい妻にしたのです。このときKさんはIさんにこう話しました。「いくら受け取ったという額は誰にも言うな。生命保険に入っているかどうかも子どもたちは知らない。その代わり、他のものはいらないと言ってくれ」。Kさんの話を聞いたIさんは、本当に自分のことを心配してくれているKさんに感謝。同時に、将来困らないように準備してくれることはとてもうれしいと感じたそうです。
このように熟年再婚の場合には、2つの大きな問題に直面することがあります。結婚する前に死んだときの話なんて嫌だなと思うかもしれませんが、むしろ結婚前にトラブルにならないように考えておくことが大切です。
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