クリスマス気分が町中で満喫できるアルテーナ
ローマの南30キロにある町アルテーナでは、12月になると町のあちこちにプレセーペ(キリスト誕生の模型)が飾られ、クリスマス気分が満喫できます。
プレセーペが飾られるのは12月初めから1月6日まで。期間中はイベントも盛りだくさんです。この時期ローマにいたら、あったかい恰好をしてぜひアルテーナまで遠出してみませんか。
ローマからアルテーナまでは、地下鉄Anagnina駅からバスが出ています。またはアウトレットやテーマパークRainbow Magic Landで有名なValmontone(ローマからは電車で行けます)からもバスがありますので、買い物やテーマパークと組み合わせてもいいかもしれませんね。
町を散策しながらプレセーペめぐり
12月が近づくと、アルテーナ市役所から「旧市街の通り沿いに家や店を持つ住民はすべてプレセーペを展示してください」とお達しが出ます。町中が協力して、店先や個人宅の玄関先、倉庫、道端の空き地、教会と、いたるところにプレセーペが飾られます。通りに沿って、「Presepe→」という表示があちこちに掲げられており、矢印に従って行くと、たまに個人宅の倉庫や地下室に行きつくのですが、この時期はそういったスペースもアルテーナを訪問した人のために開放してあるのです。片っ端から制覇して、お気に入りを見つけてみましょう。
旧市街で車両通行止めのエリアがヨーロッパ一広い町
人口14000人という小さな町ですが、アルテーナは「旧市街での車両通行止めエリアがヨーロッパ一広い町」(10ヘクタール)として有名です。旧市街は石畳の階段と狭い小路の連続、確かにこれでは車両は入れません。町中散策中、後ろからくる車の心配をせず、歩行者が通りのど真ん中を歩ける街なのです。
そしてそんなアルテーナで大切にされてきた交通手段がラバ。今は観光用となっており、町の入り口にある広場からラバに乗って町を一周することができます。ただ、高いラバの背中に乗って石畳の滑りやすい階段を上り下りするので、ちょっとコワイです。冒険したい人にはお勧め。
お土産は手作りお菓子を
プレセーぺを見に来た人たちの流れを止めるのが、通り沿いで売られるお菓子やワイン。商店が出店を出していたり、住民が家の外にバスケットを出していたり、といろいろです。
例えば上の写真は教会の前にあるお店。「買いたいものがあったら、まず味見してね」という売り文句で客を誘います。売っているのは、マフィン、トッツェッティ(この地方の伝統的な硬めのビスケット)ですが、一番売れていたのは、飾りつけ用に穴があいている、ジンジャーマンやクリスマスツリーの形をしたシナモンクッキーでした。
アルテーナでパノラマと中世の街並みを楽しむ
海抜420メートルにあるアルテーナ。上の写真のように、遠くから見ても絵になります。石畳の旧市街は中世の面影を残し、フランコ・ゼッフィレッリの映画「ロミオとジュリエット」(1968年)がここで撮影されたことにもうなずけます。また、町の広場から見下ろす夜景も素敵です。広場では期間中クリスマス市が立ちますので、夜景を楽しみながら、屋台で買い食いなど。でも防寒は忘れずに。
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■Artena Citta' del Presepe(プレセーペの町アルテーナ)
開催期間:毎年12月初め~1月6日
場所:アルテーナの旧市街
アクセス: ローマの地下鉄A線Anagnina駅前バスターミナルからCotral社のバス、Colleferro Scalo - Staz F.S.行きに乗り、Artena下車(2.80ユーロ)。またはローマ・テルミニ駅から電車でValmontone(3ユーロ、約40分)まで行き、そこからCotral社のバス(1.10ユーロ)かIanna社のバスでArtenaまで。